ちる

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6/22/2024, 1:53:29 PM

ミニひまわりが揺れて
咲いた笑顔を思い出す



音立てたグラスの氷に
冷やされたはずの唇も
重ねた一瞬で君の体温に溶けた

あの日はもう
セピアの向こう側



銀色のタンブラーは
汗をかかないし

氷も音を立てたりしない



過ぎていくのは
君がいない日々



【日常】

6/21/2024, 10:09:05 AM

ブラウンの瞳
小麦色の肌

深緑色の浴衣
白いシャツ
藍色のデニム
グレーのサンダル

並んで見た夢色の空も
離れて見た藍色の空も

ぜんぶが君色

あたしの好きな色



【好きな色】

6/20/2024, 10:43:56 AM

文字にしたら何でもないようなことが
記憶の中では
きらきら光る

思い出すのは
青く透ける春



【あなたがいたから】

6/19/2024, 12:16:11 PM

傘を忘れた放課後に
教室の隅で雨宿り

ノートの隅に描いた落書きを
魔法の消しゴムでこっそり消した

使い切ったら 想いが届く と
君の名を綴じ込めた 真新しい消しゴム

早く使い切りたくて

何度も何度も
描いては消す



傘の下に並ぶ
あたしときみの名前



【相合傘】





大きめの傘に二人で入るとき
背の低い私に傘を持たせてくれるわけもなく。
片手に荷物、片手に傘を持つから
あなたの両手が塞がる。

私の手は寂しがって
家に着く前に我慢できなくなって。

その手が傘の柄をぐいっと引けば
30cm上にあったあなたの顔が
傘と一緒に私の目線まで下がってくる。

驚いて見開いたあなたの瞳と
近づいて閉じた私の目。



大丈夫。

ちゃんと隠せてる。

重なったくちびるは、傘に。
このドキドキは、雨音に。

6/18/2024, 10:39:22 AM

ギリギリに立つから
落ちるのが怖いんだ

飛び込んでしまえば
受ける風も気持ちいい

大丈夫

落ちた先で
砕けても弾んでも



着地までに見えた景色が
そのあとの世界の
色を変えてくれるから



【落下】

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