雨の日

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6/8/2024, 8:31:34 AM

ゾンビ映画を見た

最後は主人公とヒロインがキスして終わるやつ
ハッピーエンド感出してるけど、別にゾンビが消えた訳でもない話

デートでこのチョイスはどうよ?と思わなくはない

感想を語り合いながら
「世界の終わりに君と一緒にいれたら、、、」

なんて言葉に頬を染めてうなづいて

それでも心の芯は冷え切っている

どうせ、本当にそうなれば一目散に1人で逃げるだろって思う程度には気持ちは冷めている

世界の終わりに君と一緒にいるぐらいなら
早くゾンビになりたいわ、なんて思う前に、お別れした方がいいのかもしれない

6/1/2024, 10:32:36 AM

下を見ながら歩いていると
ポタポタと目の前の地面に雨粒が落ちて来た

雨かな?
空を見上げると、晴天

頬に当たる雨が重力にしたがって顎まで流れ落ち
雨水の通り過ぎた部分がヒヤリとする

晴れてるのに雨
狐の嫁入りってやつかな?

また、するりと頬を流れた雨水が口の中へ
口内に塩味が広がる

ん?しょっぱい雨水?

次々に頬から伝う雨水が、流れ落ちていく

あぁ、雨ではなく涙なのか
そう理解して、また下を向き歩き始める

私の通り過ぎた道に転々と落ちている水が
止まる日は来るのだろうか

その時、この胸の痛みも止まるのだろうか

今日も明日もその先の日々も
私の心は梅雨模様

5/25/2024, 8:16:31 AM

子供は風の子、なんて言葉がある
どんな天気の日だって、子供は外で遊ぶもの
なんて言われていた時代
炎天下の空の下、小麦色の肌で走り回った
輝かしい日々

未来は光り輝き希望に溢れていた



鏡を覗き、シミの数を数え、ため息をつく

あの頃の私へ、伝えたい

UVケア、超大事

3/30/2024, 4:57:47 AM

病める時も健やかなる時も、、、
永遠の愛を誓いますか?

「はい、誓います」

夢にまで見た彼との結婚式
素敵な教会で、色とりどりの花に囲まれて
永遠の愛を誓う

ここまで辿り着くまでに沢山苦労したわ

彼好みの格好や見た目に気を遣って
どんな悩みも肯定して励まして
家に帰りたくないなら、私の家に泊まれば良い
外泊はマズイという彼にお酒を沢山飲ませて既成事実
奥さんにもキチンと外泊の連絡をして
ヒステリックに叫ぶ奥さんは笑えたわ
そんなんだから、取られちゃうのよ
仕舞いには、慰謝料だ何だって騒いでさ
お金ならいくらだって払うわよ
パパに頼めば簡単だったもの

これからは私が幸せになる番よ

【ハッピーエンド】


「え?マジで?」
「マジ、マジ!略奪婚なんだって!」
「年上すぎじゃんって思ったけど、それはないわ〜」
「ねー!百歩ゆずって超イケメンで高収入とかならだけど〜冴えないオジじゃん、なんか相手も職場居づらくて辞めちゃって無職だって」
「無職オジなのに式めっちゃ豪華じゃん、あの子実家太かった?」
「普通の会社員家庭だよ!たぶんパパ活で稼いだ金じゃん?昔からやってるよ、あの子」
「引くわ〜、あれで永遠の愛(笑)とか」
「ね〜、お互い何処が良かったんだか。まぁお似合いっちゃお似合いだわな」


【ハッピーエンド】
その向こう側は誰も知らない物語

3/28/2024, 10:30:05 AM

まさに運命の出会い
真っ直ぐに私を見つめる、つぶらな瞳
まんまるフォルムの白いボディ

ゲームセンターのクレーンゲーム
ガラスの向こう側で
君は王者の風格で、そこに鎮座していた

「くっ、あとちょっとだったのに!」

出会いから30分
私は未だ思い通りにいかないクレーンの前にいた

あと少しなのだ
一回進めるごとに少しずつ、しかし確実に
あの子はゴールへと近づいている

手のひらを見る
3000円分両替したはずの硬貨はもうない
1つのゲームに賭けるには十分過ぎる額だ

もう諦めなければ
残念だが、これもまた運命
別れの挨拶をとあの子を見つめる

そしてー

あの子のその瞳に見つめられると
私の決心はサラリと消え去り

再び財布へと手が伸びるのであった

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