cute!
1日以上考えたんだが、エコキュートかエキュートくらいしか思いつかなかった。
エキュートとは、例えばエキュート上野とか、そういう駅ビルのことだな。
「楽しいことがキュ〜と詰まっている駅」
それが謳い文句だそうだ。さっき調べたものだ。
ユニクロとか、コンビニとかでお世話になっている。
あとは、しろ◯んグッズを買うために散財したりしている。期間限定ショップだから、致し方ない出費なのだ。そのチャンスを逃すと、卓上カレンダーは100均とかになってしまう。値段は下がるが気持ちも下がる。テンションが転職活動中みたいに下がってしまう。ジリ貧だ。
そういうわけで、かわいいものを手元に置いておくと人生に彩りがついていいよね
っていう締め。
記録を残そうとすると長くは続かない。
逆に記録を残さないようにすると長続きするが、記憶になってくれない。忘れてしまう。
「あっ、続いてる」
という気づき程度でよいのかもしれない。
記録として残そうとすると、何か見えないモノを背中に背負ってしまって、重責感に苦しむ。
たった今気づいてしまった――という瞬間のみを記録として残すことで、それを積み重ねていったほうが良いのだろう。
元々、それが「塵も積もれば山となる」なのだ。
いつから塵に意味を持たせるようになったのか。
吹けば忘れるモノを、一体どこから……。
さぁ冒険だ。
さっきからペン先は、このようにうずうずしていた。
A4用紙の真っ白な紙に、新たな色の息吹を吹き込めようと、動きたくて仕方がない。
自己の一部分をエナジードレインして、表現力を模したノンバーバルコミュニケーション。
さぁ行こう。前に。
そう言っているようにも思える。
けれどそれは間違いだ。
手の震え。そう、それでしかない。それ以上の意味はない。そう思い込もうとした。
少年は絵描きの真似事をしていた。
中学2年生の、冬。
透き通る象の形をしたガラス細工が表題だった。
デッサンをしようにも、そこまで絵は上手くない。
と自己評価は低い。自己評価シートでは全部の項目を「D」にしている。
「絵が上手いね」
そんなことはない。そう言えない自分。
同級生たちの意見に対して影のように引き下がり、俯き加減な己。沈没した沈黙……。
ネットに上げたことがある。
だが、すぐに非公開にした。
閲覧数が0から1になる前に、非公開にしたつもり。
おそらくたぶん。誰かに見られただろうけど、数字に反映してこなかったからノーカンノーカン……そう思い込もうとした。
公開ボタンを押したこと。それに関して、中学校生活を棒に振るような、緊張感が宿ってしまったのだ。
チャレンジしたのは自信を持つため。しかし――。
以来、心の中はぶるぶる震えている。得体のしれない何かに怯えている。魔物が棲んでいる。ネットに巣食う魔物が、心の隙間を縫って入り、やがてヤドリギとなる。
国語の教科書でそのような物語があるらしい。自己肯定感の低い少年ではあっという間に呑み込まれてしまうだろう。
それでも、何でだろう。
少年の意に反して、ペン先は震える。
払底したいと思ってる。無効化したい。
やりたい、やりたい!
少年の意思とは別に、ペン先は勝手に走り出した。
勇者の剣のように。たぶんきっと。地面からもう抜けていたのだ。
それに気づいてから、少年は吹っ切れたらしい。
ペン先についていこう、そうしよう、そうしよう。それが冒険の始まりだった。
一輪の花。
そういえば、先週の相棒が、それ系のテーマだったような気がする。違ったっけ? あとで確認してみないと……
(調べ中)
「相棒 season23 第16話 花は咲く場所を選ばない」
これだ。
もうすぐ一週間が経つから適当にネタバレしていくんだけど、とある若い女性が二人いました。どちらも年齢は同じで、生年月日も同じ日。生まれた場所、施設も同じ。何か双子でいいじゃんという設定だが、それだとひねりがない。そこはドラマの設定。双子に似て非なるものになっている。
産まれた日、施設はちょうど災害に見舞われていて、洪水的な感じになっていた。スタッフが赤子を取り違える可能性があった、という。
仮にAさん・Bさんと置く。
Aさんはとある有名な画商の血縁の子。
Bさんはわりと一般人。
AとB、それぞれが取り違えたことで、Aさん家族にBさんが、Bさん家族にAさんが渡る感じになった。
哲学的に絡まる髪の毛のように、AさんとBさんは成長し、ともに美大生となる。それで二人は友人として出会い、数奇なる運命をたどる感じになった。
はい、ネタバレ終わり。
それで、相棒テーマの感想!
「花は咲く場所を選ばない」とあります。
花を育てる人が異なっても、親の才能だから的に結局は見つかってしまうという感じなのかな。
ドラマでは、結局花しか見ていない、花の色・花の種類のみで摘み取っている、みたいな人たちが、適当に自滅していくんだけど、AさんとBさんはギリギリ摘み取られなかったので、未来があるよねー、的な終わり方だったと思う。せっかくだから再視聴するか。仕方ない。
困った時、いざって時にこの「魔法」を使いなさいと、先祖代々からの教えだった。
平成、令和、〇〇……、今は〇〇の時代だ。
人口は気持ち少なくなったが、その分指先一つで魔法をデリバリーできるようになった。
「それが今、ということだろう……」
未来人である彼は、小高い丘で立っていた。
ここからはいわゆる百万ドルの夜景とやらが見える絶好のタイミングであったが、目線は夜空に投げたままで静止している。
令和辺りで観測された、隕石の落とされる確率は0.04%。――だった。
その首の皮一枚繋がっただけの確率は、後世には何の準備もしないままに時だけが過ぎていき、この時まで放置されるに至っている。ノストラダムスよろしく、今夜こそが地球滅亡の日と目される。
普段は、魔法をデリバリーするだけだが、本来は電話をするためのものだった。
それを、試す時が来た……!
1から0までの、数字盤に3桁の数字をタップする。
1・1・9……。
どこかにつながる感覚……もちろん、今ではない。未来に繋がっている。
「火事ですか? 救急ですか?」
「火事をお願いします! 場所は……空!」
わかりました……、と電話口からコミュニケーションが流れる。
どこからともなく、少なくとも地上より。
炎魔法の渦が天上に向かって放火された。
高出力の、まるでオーロラに似た緑色の炎が、今まさに接近している宇宙の石ころに向かっていく。
そして、割れた。パッカーンと。
「ふう、これで世界の平和は保たれた……次は94年後か」
未来人の彼は、スマホの画面をタップした。
アプリ名は「帰還」と書かれていた。それで彼はその通りに、未来へ戻っていったのだ。