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7/8/2025, 2:20:46 PM

脳裏に焼き付く思い出は、
何故か夏の記憶が多い。

その中でも、
毎年必ず思い出す夏がある。

校舎のベランダ、
人気のない駐車場。
茹だる暑さの中、
あの子と交わした言葉。

その日はとても暑いにもかかわらず
僕らは大人に隠れて
寄り添って話していた。

今思い返せば
あの子はもしかして、
と思うことがある。

まだ幼かった僕は、
あの時の感情に名前がつけられずにいて
その存在に気づくことさえできなかった。

夏は人をおかしくする。
きっとあの日も
暑さでどうかしていたのだろう。

それでも僕は、
一生あの子のことを
あの暑い日のことを
忘れられずにいるのだろう。

『あの日の景色』

6/27/2025, 3:03:27 PM

約束された未来はないけれど
すべてを変えるようなハプニングにも満ちていない

退屈で不安定な日々のなかで
僕はただ心の赴くままに歩きたい

いつか歌われたように
揺らがぬものがここにあるかは分からないけれど

思うがまま進んだ先で、この道を振り返ったら
積み上げた「僕」が見えてくると思うから


『まだ見ぬ世界へ!』

6/22/2025, 3:49:19 PM

僕たちに、絶対はない

きっと何かが起きれば
簡単に崩れてしまうような在り方

ただの口約束で共にいるだけ

だからこそ
僕は時々思ってしまうのだ

君がずっと傍にいてくれるための
絶対を求めてしまうのだ

身勝手な願いを
心に留めておくことだけは
許してくれないか

『どこにも行かないで』

1/6/2025, 4:04:27 PM

次はどこへ行こう、
何をしよう、
そういう話だけで時間が過ぎる

そこで決める内容はさして重要じゃない

決めなきゃ、と言いながら
だらだらと話している時間
それが一番欲しいもの

大袈裟に聞こえるだろうか
常套句と言われるだろうか

それでも、本当なのだ

一緒にいられれば、それで良いんだ


『君と一緒に』

1/3/2025, 5:26:06 PM

光がどうとか、
眩しい人だとか、
そういったことは思ったことがない。
人は光に例えられない。

君だってそうだ。
君も人に過ぎないし、眩しくもない。

それでも君に会えた時、
僕の世界は一気に照らされる。

ただ愛おしさと慈しみに包まれる時間。
いつまでも続いて欲しいと願う心地よい日常。
そして、それでも終わりが来てしまい、
次を心待ちにする間隙。

君自身は光でないのに
君と会うことは
僕にとって日の出なのだ。

『日の出』

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