towa_noburu

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1/20/2026, 10:24:26 AM

「海の底」水泡が煌めきながら、水面へと昇っていった。揺蕩う、海藻はゆったりとその身を波に委ねていた。小さな小魚が忙しなく、泳ぎ回っている。まるで、どちらが速いか競走しているみたいだ。水音は鼓膜から脳に直接響くみたいだ。息が持つ限り、海の底へ向かって足をけった。岩礁の影が大きく伸びて、僕に覆い被さった。視界が悪くなり、手が海の中でもたついた。あと一息、あと一息で海の底に手が届く。息はもう限界に達していた。酸素が欲しくてたまらなくなった。それでも、まだ手と足は海の中でもがいている。あ、砂利を手が掴んだ、と思ったら一気に体勢を崩してしまい、口から大量の泡が出た。このままじゃ、溺れる。僕は息絶え絶えに地上へ向かって浮上した。「はぁ、はぁっ…後少しだった…のに。」肩で息をしながら、心臓を落ち着かせた。空を仰げば、渡り鳥が群れをなして上空を通り過ぎていった。僕は手の中で咄嗟に掴んだ海底の砂利をまじまじと見つめた。
「…これ、貝殻だ…」小さなピンク色の貝殻が手の中で存在感を示した。小さな、小さな貝殻だ。僕はふっと頬を緩ませ、浜辺へと向かって泳ぎ出した。

1/20/2026, 9:51:39 AM

駅から足早に駐輪場へと向かう。LINEはさっき既読になったばかり。待ち焦がれた君の後ろ姿を視界にとらえると、自然と頬が緩んだ。マフラーをしてはいるものの、薄着で僕の自転車のすぐそばで佇む君は、寒さに震えていた。吐息が雪と溶け合う。雪が世界を君だけに切り取ったみたいだ。

1/17/2026, 8:18:58 AM

この世の全ての業を背負ったかのような、絶望の渦中、それでも鐘の音が鳴る方へ足を進める
おぼつかない足取りで、底なし沼のようなぬかるみを一歩一歩進むのが人生だとするのならば、なんと酷なことだろうか。
この世の全ての嗎を僕の鼓膜を突き破り、脳へと直接響く、その協奏曲が僕を焦らせ、ただ馬車馬のように働かせる日々
どこまでも孤独なのだ、それでも地球は廻るし明日は来るという事実に酔いながら
世界の美しさを忘れた眼球は、存在証明を求めることに疲れた瞬きは
それでも一筋の涙を流すくらいにはまだ人間で、
この世の美しさを呪うのだ

11/19/2025, 9:29:58 AM

記憶とは水たまり
その水をガラス瓶に入れたら時折ひかる
記憶のランタン
嬉しいことも悲しいことも
混ざった記憶の水は
光ったり濁ったり消えたり
それでも水が枯れる事はないのでしょう

11/16/2025, 12:45:56 PM

下弦の月灯
君の横顔の陰り
眼差し愛おしい

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