かなで

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6/22/2024, 1:00:31 PM

日常 


幼馴染へLINEを送り返す、

これが私の就寝前の締め括りだ。   
  

「明日の提出課題はあったか?」だの、 

「英語Aのテスト範囲は教科書ではどこまでだ?」 


毎回、いい加減クラスの誰かに聞くなり、メモれよと思う。 


でも、私がLINEでそれに丁寧に返答しても、 


いつも「既読」しか表示されない。 


 
聞いておいての、この塩対応。 

返信してこないのは何故かと、一度問いただしたけれど 

なんの変化もなかった。 

彼女でも居るのたろうかとも思ったが、そんな素振りはないらしい。 

あったら、すぐに噂は広まる。 

一体、なんなの? 



こっちも思い切って、既読だけの反応にしてみようか。  


 
でも、私にはそれを選択する強い心は持ち合わせていなかった。


もう、高校生になったとたん、LINEでしか繋がりがないのだ。  

表面上では幼馴染。 

中学までは、校内でも放課後でも行き来して、あんなに話していたのに。 

高校では一切しなくなった。

お互い、所属するカテゴリーとフィールドが違い過ぎた。 

あっちはクラブに熱中して周りに囲まれ青春謳歌している。 

こっちは帰宅部で塾通いを強いられているモブに過ぎない。  



いつから、道がかけ離れたのだろう。 



LINE上でいいように使われてる自覚はある。  

返信しているのに、既読で済まされるのが慣れたけれど、

ここ最近じゃあ最後は画面が歪んでしまう。 

それでもあんなLINEでも送られると、

まだ完全に忘れられていないと、どこかで安心する私がいる 

のも、また、事実。  
 


「……なんか、生存確認されてる気分」



 無性に虚しくなった。
 



これから先も同じように繰り返して、埋もれて身動き取れないままの状態でLINE上で繋がったままでいるのか。
 

大学生になってからも? 




これ以上は上手く振る舞えない。 

 


今夜の返信は、少し短めにした。 
 

 

お疲れ様! 

宿題提出は明日はないよ! 

まー、あっても◯◯なら何とかなるでしょ! 

今から手を付けないと。レッスン5から7だよ。
 



 

そして、私はそっとブロックを押して眠りについた。 

 




#日常 (日常には常に分岐点)

6/9/2024, 10:36:51 AM


朝日の温もり 

 

ひんやりとした空気に混じって 

明けの明星が煌めき 

空はだんだんと白みを帯びて 

太陽がゆらゆらと光を放ちながら

山々の間から昇ってゆく  

朝露がきらりと輝き 

小鳥が囀り 

ガラス越しに私の顔を照らした  

頬に太陽の温もりをじわじわと感じ取る 

今日という日が始まる  

たとえ、どんなに辛い朝を迎えようとも 

雲に覆われずに現れたときの太陽のまばゆい光は  

なんだか あの人に頭を撫でられた時を

思い出させる 

そして

わたしを鼓舞するのだ




6/7/2024, 11:43:39 AM

世界の終わりに君と 




夢見た将来  

叶わない未来  
    
 
ソファに座っていたテレビを付けた 


ポン……とされたら、こちらもポンと返すと、 

またポンと反応した  
  
  
テレビの画面が変わり、ニュースキャスターが静かに予定時刻を告げる 

 
今夜は、世界の終わりらしい    

……本当に?  

この眼の前の現実世界が一瞬で消えるの 


もう、これ以上失うものは無いと思って 

蹲っていた時 

なにかの縁なのか  

まだ あの絡まった鎖に繋がれていたのか  


私のお腹には君という新しい生命が宿っていた 



 
心のなかで描いてた あの人と将来は家庭を築きたいと

そして あの人と この生涯を全うしたかった 


あの人は もう 私の道とはかけ離れてしまった
 
 
現在(いま) この時空(とき)で 


最後まで 守り 寄り添い合える  

まだ見ぬ我が子がいることは 

なんと 心強いことだろう 


叶うのなら この子を産んで この手で抱っこしたい 

叶うのなら この子の成長を見届けたい   

叶うのなら 君と生きていきたい

 


残酷にも 時は進む 

 


最期の時まで  

 
元気にお腹を蹴る君と遊んでいよう 


この胎動を噛み締めながら








 
  

6/6/2024, 3:17:49 AM

誰にも言えない秘密  



私には誰にも言えない秘密が望んでいないのに増える  


 
「わたし、◯◯くんが好きなの……これ、絶対に秘密ね!」 

 
また、待ったをかける前に増えてしまった

 
「誰にも言えない(言っちゃあいけない)秘密」が

 

私は言いやすいタイプのようだ
  

最後まで聞いてくれて、口が硬いと 





こちらは、減らぬノルマを積み上げられたかのように少々、心苦しい

本音をいうと 


 
日頃、言えぬ秘めた想いを聞く分には、全く問題はないのだ 



……ただ、相手の想いだけでいいの、固有名詞要らない
  
 
匿名希望でお願いしたい



徐々にその秘密は私の中で順調に増えていっている 

今じゃ、このクラスの女子の簡易的な「相関図」が頭で浮かび上がるほどだ

  




私の誰にも言えない秘密は、

聞いてしまった、誰かの言えない秘密を 


全消しに、したいこと

 














6/4/2024, 1:10:58 PM

狭い部屋 
 


私は昔から、こじんまりとした狭い空間というか狭い部屋が好きだ

秘密基地みたいで静かで落ち着くから 

ひとりで居るのは寂しくないの?と周りは尋ねるけれど 

ただ、ひとりで居られる時間も 私にとっては宝物  

自分らしく居られるから

誰にも 邪魔されない 

誰にも 迷惑かけない

そんな、テリトリー  

 

だけど 



その秘密基地が最近 さらに手狭になった
 

四方八方から ざわざわと流れ込んでくる   

聴きたい音 塞ぎたくなる音 

互いに混じり合って   

私の動きもぎこちない


侵入者が いつの間にか 入り込んでた

誰にも 教えていないのに 


 
いつの間に カギが開いたのだろう

いつからそこに存在していたのだろう


もう、日夜 私は溺れている

誰にも 止められない 私自身も

じきにここは埋め尽くされて 

 一気に溢れ出てしまう


 


私の心(狭い部屋)から あなたへの想いが



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