かなで

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5/16/2024, 1:26:54 PM

愛があれば何でも出来る? 


生きていく原動力には、それは大きな力になりうるかもしれないけれど、プラス面にもマイナス面にも働くだろうし、結局、「愛」があっても何かを手にするわけじゃない。 

その「愛」の種類によると個人的には思う。 


お互いの「愛」のパワーバランスの差があり過ぎると、

望んでいない歪な関係が生じてしまうかもしれないし、時に義務感でしか動けていないと感じてしまうかもしれない。 

家族関係、親子関係、恋人関係では特に。


だから、「愛があれば何でも出来る?」  


そんな、簡単な一言で聞かないで。が、今の答えかな?

5/14/2024, 2:35:45 PM

風二身ヲ任セ 

 
「オンナだから 学は要らないのよ」 

「もっと花嫁修業に専念なさい」 

「卒業面にはなりたくないでしょう?」 

 
また チクりと最後に刺される 

もう 痛みは然程 感じない  
 
口角をゆっくりと上げて  

「はい 母さま」 

お得意の作り笑いで 感情を今日も水面下に 抑えつける 

 
女学校で一番の成績を取っても 褒美は縁談の申し込み 

女学校の卒業まで席を置いていたら、

それはそれは卒期面と揶揄される 

……売れ残りのようだと 


 
蝶よ花よとそれなりに育てられてきたが  

只で箱に収まる質ではない 

浴衣を縫えば ガタガタ道が出来上がる 

絵を描けば 講評していた先生の口が閉口する 

包丁を持てば 歪な作品が列を成す

 
  
もう 出来る努力は し尽くしましたの 
 
諦めになって、母さま 
 



さらりと筆を走らせ 鏡台に一筆と共に母から譲り受けたリボンを添えた

夕間暮れ 幼き頃の隠し通路を辿って 駅を目指す

行先知らぬ発車間際の汽車に 飛び乗った 

普段走らないのに なんと大胆な 
  
 
今宵は満月 照り輝く光に 誘われたのは必然か 

夜風と共に  

ただ ただ 風二身ヲ任セ

列車に委ね 乗客たちと 心地よき微睡みへ
 
 
縁側で 誰かの隣で 団子に手を伸ばして 笑い合う 

温かい大きな手が 頭をそっと撫でてゆく 
  
何処かで聴いた大声で 呼ばれた気がした 


迎えに行く と
 

 
黎明がやや甘い夢路から浮世に浮上させる  

ふと 嬉しさだけがこみ上げてきた 

きっといい夢を見れたのだろう 朧気だけど

肌寒さに身震いしたが 包まれたい掛け布団は姿が見えぬ
 
景色が段々と鮮明に入ってくる 

 

揺ら揺ら揺れて 降り立った見知らぬ地 



だぁれも ワタクシのコトなんぞ  

気にも留めず 家のことにも触れず 追い越してゆく  

 
なんて 清々しい朝でしょう 

 

この道さきで 誰かひとり  

ワタクシという気儘な人間ヲ

受け止めてくださったなら

その暁には 素直に喜んで 嫁ぎますのに  


そんな自由 あの夢の中 だけ……か 


 

「もし、そこのお嬢さん!!」  

 
周りを巻き込む背後からの大声で  

動けない 背筋に緊張感が走る 
 
 
さあ、
 

連れ戻しに来た追ってか、はたまた例の夢の彼か、 
 
 
前言撤回 


矢張り 風ニ身ヲ任セヨウ








5/12/2024, 12:52:18 PM

子供のままで 


ふと そう、振り返りたくなる時がある 

それは小学生の3年生くらいに   

周りのモノ そのままを映すくらいに 

澄みきった色をしたものをもってたはずだ


あの時が一番 自由で 気儘に 

いつでも羽根を広げて 左へ駆け出したり 右へ寄ったり

習い事先でも 他校の子や学年が違ってても  

すぐに楽しく繋がれてた  

なんにも 損得考えないで 捕われたり、区別されることもなく 


なのに 学年が上がると  

ただの丸が歪になったり、凹んだり、

数が増えたり、減ったり、ある部分が尖って弾けたり 

急速に 元ある形が原型を留めていない状態にも陥ってしまった 

私の色が周りの色に綺麗に馴染むなら良かったのに 

行き場をなくして とうとう 元の色が思い出せなくなった 

 
一部が濁ってる 明らかに    

だんだんと 侵食されていく それ

漆黒の色に染まりたくない 

でも 抜け出せない 

ここでは ないと 自覚しているのに 

周りを見て 足元を見て 躊躇することを繰り返す 

 

昔は どうすれば 元通りになったのだろう  

どう 維持できたのかな

 
おとなになるにつれて  

無数の色が 辺りに待ち構えている 

 
温かく迎えてくれる色  

恐怖で後戻りできそうにない色

何故か避けられてしまう色 

此方が近寄りたくない色 

手を伸ばして触れてみたい色  

気になるけれど傍観してみたくなる色


子供のころは 無意識に 吸い込んで浄化して 

また 自分の色に戻ることができていた 


だけど 


おとなになるにつれて 

頻繁に入ってくる大抵の色に 対応しきれなくなった 

結果 ギリギリ妥当な色に落ち着くのが習慣化されてしまった 

生きていくには 必要な色も不必要な色も 

経験値やその時選択肢で 選び取り 時には 判断を誤る 



さあ 今の私自身は 何色なのだろう 


最期の時には 何色に変化を遂げているのだろう  

 
自分の思い描く色に近づいていたら それは幸運すぎる


でも きっと 素直じゃない配色におさまっているだろうな
  
 
だから 時に 子供のままでいたい、 

辿り直してみたいと乞い願うのだろうな






5/11/2024, 11:37:32 AM

愛を叫ぶ 

私はいつだって 愛を叫ぶ 

毎日 貴方に会えるか分からないし 

最期がいつなのか 分からないから    

貴方は はじめは戸惑いながらも 考えあぐねて

私に 真面目に返事をくれていたよね 


たけど


大抵数日続くと 人間というものは 珍しくなくなる   

リアクションも 平常に

何度もはっきりと 断られる 


グラフに表すと その基準が 

いかに下降しているのがよく分かる  

会うたびに告白していると価値がなくなるよ?  

薄っぺらい思いだと思われるよ?

しつこすぎると、嫌われるよ?

もう、いい加減諦めて他に目を向けたら?



……わかってる 


 
でも、いつも この思いが残って目が覚める 

今回ばかりは伝える以外 思いつかない  

伝えなかったら 私は進めるの?  

それとも また振り出しに戻るの? 
  




また、もうすぐあの日の10日がやってくる  

 


私がこの5月を繰り返すのは、四度目 

一度目は 貴方からの告白を断った翌日に、私は交通事故にあってトラックにひかれた

二度目は 貴方からの告白を選んだら、私が歩道橋から突き落とされた

三度目は 貴方からの告白をのらりくらりと保留にしていたら、帰り道、待ち伏せしていた貴方に手をかけられた 

 
だから、今度は 私からしつこく告白して気を削ぐことにした 

私への興味が消え失せてしまうように  

私を嫌うように



だから 


私は 今日も 愛を叫ぶ 



「◯◯くんが好きです!」  
 


貴方のその「またか」という眼 その全身から否定する溜息  

「……毎日、ご苦労なことだな」
 
「まだ、諦めないのか?」 



まだ、例の10日を乗り越えていない  



だから、まだそのまま私の茶番に付き合って?





私は 11日の朝に目が覚めたいの




  









5/8/2024, 2:20:46 PM

1年後 

少しでも語彙力が増えますように 

様々な言葉のルーツや意味を知ることは愉しい
 
その言葉が出来た時代背景に思いを馳せる夜は 

片思いの相手を思い浮かべる時間に似ている 

もっとその歴史に触れられますように



1年後

ここで 我慢せず呼吸するように

言の葉を綴っていますように  

ここで 皆さんの率直な思いや興味をそそられる創作に

巡り会えますように 



ここは私にとって 大切な学びの場でもあるから

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