子供のままで
ふと そう、振り返りたくなる時がある
それは小学生の3年生くらいに
周りのモノ そのままを映すくらいに
澄みきった色をしたものをもってたはずだ
あの時が一番 自由で 気儘に
いつでも羽根を広げて 左へ駆け出したり 右へ寄ったり
習い事先でも 他校の子や学年が違ってても
すぐに楽しく繋がれてた
なんにも 損得考えないで 捕われたり、区別されることもなく
なのに 学年が上がると
ただの丸が歪になったり、凹んだり、
数が増えたり、減ったり、ある部分が尖って弾けたり
急速に 元ある形が原型を留めていない状態にも陥ってしまった
私の色が周りの色に綺麗に馴染むなら良かったのに
行き場をなくして とうとう 元の色が思い出せなくなった
一部が濁ってる 明らかに
だんだんと 侵食されていく それ
漆黒の色に染まりたくない
でも 抜け出せない
ここでは ないと 自覚しているのに
周りを見て 足元を見て 躊躇することを繰り返す
昔は どうすれば 元通りになったのだろう
どう 維持できたのかな
おとなになるにつれて
無数の色が 辺りに待ち構えている
温かく迎えてくれる色
恐怖で後戻りできそうにない色
何故か避けられてしまう色
此方が近寄りたくない色
手を伸ばして触れてみたい色
気になるけれど傍観してみたくなる色
子供のころは 無意識に 吸い込んで浄化して
また 自分の色に戻ることができていた
だけど
おとなになるにつれて
頻繁に入ってくる大抵の色に 対応しきれなくなった
結果 ギリギリ妥当な色に落ち着くのが習慣化されてしまった
生きていくには 必要な色も不必要な色も
経験値やその時選択肢で 選び取り 時には 判断を誤る
さあ 今の私自身は 何色なのだろう
最期の時には 何色に変化を遂げているのだろう
自分の思い描く色に近づいていたら それは幸運すぎる
でも きっと 素直じゃない配色におさまっているだろうな
だから 時に 子供のままでいたい、
辿り直してみたいと乞い願うのだろうな
5/12/2024, 12:52:18 PM