本当に貴方に伝えたい言葉
本当に送りたい言葉
丁寧に打ち終わって
いざ「送信」しようとするも
歪む
軽やかに動いてた指先が鈍る
何故か鮮明に溢れてくる様々な思いたちに阻まれる
「送信」していないから引き返せる
自分の言葉を消していく
吐き出した想いを成仏させるみたいに
心の中で懺悔し、
無難な言葉とお祝いスタンプで画面を飾る
「○○、良かったね」
LINE上でも、これが精一杯。
早くスタンプと「既読」で終わって。
終点
それは、いつ何処でどんな状態で訪れるか誰にも分からない。
そのとき、孤独なのか、見守ってくれる人が居るのか分からない。
ただ、ひとつ分かっている確かな事実は、
この地上で生きている全ての人間ひとりひとりに必ず用意されている、それ。
この世に生を受けてから、自分を乗せた列車は静かに走り出す。
そのルートは、誰ひとり全く同じ道は走らない。
最終の目的地は、みな同じ終着駅。
その終着駅にたどり着くまでに、たったひとつでも自分の納得のいく希望や夢を叶えられたら、本望だと思う。
「悔いがない人生を」
私はこの言葉が苦手だ。
考えたら、考えた分だけ「悔い」が増える呪文のように聞こえるからだ。
今さら過去を悔やんでも、引き返せない。
その時その時に、当時の自分が考え抜いたルートを無かったことには出来ないのだ。
今も、刻々と終点へ繋がる道を止まることなく進んでいる。
でも、人は、終点に向かうために生きているのではない。
自分のために今日という今日を、生きるために生きている。
誰かに、「また、明日」と言うために。
そして、明日を見たいために。
上手くいかなくたっていい
全勝じゃなくても
たとえ、望んだ結果に届かなかったとしても
そこまで走り抜いた自分自身を誇らしく思え。
誰も君の合否を笑ったりなんかしない。
望んだコースの合格、特待が取れなかったとしても、
目指したトロフィーに手が届かなかったとしても決して笑わない。
君はゲームや本の誘惑に負ける事もあったし、宿題に手をつけないこともあった。
あの怠け者だった君が途中で辞めることなく、塾で3年間頑張って、最後の最後まで君なりにあのクラスに喰らいついて、粘って闘い抜いた結果だから。
また、もう一度挑戦できる入試なら最後まで諦めるな。
だけど、二度と受けられない入試ならば、悔しいだろうが結果を受け止めて、心を切り替えて、闘った中で勝ち取った道へ胸を張って進め。
これまでの努力や経験は次の段階への土台になる。
決してこの経験は無駄ではない。
意味がなかった、なんて人生には1つたりともないんだよ。
#中学受験
最初から決まってた
さいしょからって何?
意味もなく選択したわけじゃない。
始まらないと何も見えてこない。
失くして後悔したものもある。
幻想に浸っていたと言えば嘘になる。
羅針盤の針はまだ定まっていない。
レールの先はまだ誰も知る由もない。
立ち止まっている場合ではない。
賽は投げられた。
ここからが、はじまり。
目が覚めるまでに
まだ、ここで声を聴いていたい。
このまま貴方と砂利道を歩いていたい。
こんなにも手の温もりも実感しているのに。
貴方が帰ってくるまで、ご飯を作って、お風呂の準備をして待っていたかったのに。
私の思いとは裏腹に微睡んでいく。
目が覚めたら、見慣れた天井とシーリングライトが目いっぱいに広がって、雀の鳴き声か何かが微かに聴こえる。
一呼吸したら、片方の眼から涙が一筋流れた。
何故か起きてはいけなかったような、焦燥感に襲われる。
願わずにはいられない。
もう一度あの世界へいざなって。