「聞いて驚けっ! なんと私は未来予知者なのだ!」
朝っぱらから開口一番、俺の愉快な幼なじみ殿はものすごいドヤ顔で言った。
俺は内心こいつはまた変なことを始めたのかと呆れていたが、通学路の暇つぶしにもってこいな話題なので詳しく聞くことにした。
乗り気になった俺を見てご満悦な幼なじみ殿はそれはそれは上機嫌で声高に語り始めた。
「あのねぇ、夢で星占いを見てたのね。そうしたらさ一位が双子座で、最下位が牡牛座だったんだー!
で、今日の運勢も一緒。だからこれはもう完璧な未来予知に間違いないってわけ!
どうどう? 今から私に投資しない?」
目をキラキラ輝かせている幼なじみ殿に俺は努めて冷静に返す。
「何で投資すんだよ」
「そりゃあ……有名になるために?」
「なんだそりゃ。つーかそれ、未来予知じゃなくて予知夢の間違いだろ」
俺がそう言うと幼なじみ殿は目も口もまんまるな顔した。鳩が豆鉄砲喰らったようという言葉はまさにこの顔なんだろうなと少し感心したほどだ。
「えっ、未来予知にもジャンルがあるんだ!?
……でもまあ、未来の記憶を覗き見てるようなもんだから色んなジャンルがあってもおかしくないのか。
やっぱ君って賢いね!」
いい笑顔の幼なじみ殿に俺は心底心配になる。
こんなアホでこれから先大丈夫なのだろうかと……
ココロ……
このカタカナ三文字を見て真っ先に思いついたのは、あのボカロ楽曲。
次に某海賊漫画の海列車の駅長さん。
その二つ、特に前者が頭の中を大きく占めていて物語が思いつかなかった。
……私もまだまだ未熟なようだ。
ほとんどいつもは思いつくままに、心のままに、書きたいままに文章を作っているのだが……
いやはやこんなに思いつかないとはな。
それだけ私にとって思い入れが強い楽曲&言葉であるということなのだろうか。
……しかし、さすがに少しヘコむな。
……妄想力と想像力を鍛えるか。
どうやって鍛えるかは皆目見当もつかんが、なんとかなるだろう。
うん。なんとかなるなる。
星に願うことと、神に願うことはどう違うのだろう。
どっちも似たような意味合いだけど、やっぱり現実的に叶えたい願いは神の方が良いような気がする。
星に願うとなると現実的よりも若干高望みというか、幻想的な願いという感じがする。
まああくまで私個人の感想だけども。
さて私は星に願って今日を締めくくろうかね。
今日は、今日こそは良い夢を見られますように。
いつだって追いかけている。
君の背中を。
君はいつも私の前を行く。
勉強もスポーツも、……恋人も。
その度に私は悔しい思いをしてきた。どうして私は君に追いつけないのかと。
手が届きそうな時もあった。だけど君はぐんとスピードをあげて私をどんどん引き離していく。
中学でも高校でも大学でも勝てなかった。だから君の勝ち逃げだね。
私は社会人、君は院に行くからまた会うのは難しいかもしれないけど、私は君の幻影を作り上げて追いかける。
なんてったって十年も君の背中を追いかけてたんだから。君を追いかけてないと落ち着かないんだ。
たぶん、この先ずっと私は君の幻影を見てしまうんだろう。
君に縛られているといっても過言ではないのかもね。
だから覚えておいて。君をずっと追いかけていた私のことを。
……戸惑った顔しているね。
まあ君は私のことなど眼中にもなかったから仕方ないけどね。
大人に……社会人になったらいつかあの店に行ってみたい。
某グルメドラマを観るたびにそう思う。
主人公のおじさまがとても美味しそうに食べる姿は見ていてとても気持ちがいいし、何より見ているこっちも食べたい! 食べてみたい! と強く思う。
親に頼めば連れてってくれるかもだけど、わざわざそのために東京に行くのもなあとも思う。
東京に行くんだったら原宿とか渋谷とかスカイツリーとかに行きたいし。
だから社会人になってお金を稼いでそこそこ貯まったら絶対に何回かに分けて東京に行ってやる。
東京観光を満喫したらドラマに出ていたあの店に行くってことで。
……まあでも一人で店に入るのは勇気がいるからその時は妹を連れて来ようかな。
その頃には妹は中学生だから今よりも大人しくはなってるはず。
もしかしたら彼氏だっていたりして!
あっそうだ、私も彼氏と一緒に来ればいいんだ!
そしたらデートであの店やこの店に行けるじゃん!
そんな未来もそう遠く……ない、よね。うん。
……まずは恋人探しから始めないと。
まあこれはもう少ししてからでいい……よね。うん。