いつだって追いかけている。
君の背中を。
君はいつも私の前を行く。
勉強もスポーツも、……恋人も。
その度に私は悔しい思いをしてきた。どうして私は君に追いつけないのかと。
手が届きそうな時もあった。だけど君はぐんとスピードをあげて私をどんどん引き離していく。
中学でも高校でも大学でも勝てなかった。だから君の勝ち逃げだね。
私は社会人、君は院に行くからまた会うのは難しいかもしれないけど、私は君の幻影を作り上げて追いかける。
なんてったって十年も君の背中を追いかけてたんだから。君を追いかけてないと落ち着かないんだ。
たぶん、この先ずっと私は君の幻影を見てしまうんだろう。
君に縛られているといっても過言ではないのかもね。
だから覚えておいて。君をずっと追いかけていた私のことを。
……戸惑った顔しているね。
まあ君は私のことなど眼中にもなかったから仕方ないけどね。
2/9/2025, 1:32:45 PM