すい

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6/21/2025, 2:07:43 PM


君の背中を追って、何度も春を見送った。

追いつけないことはとっくに分かっていたのに、
それでも私は君が振り向く奇跡を信じていた。

名前を呼ばれなくなっても、
声が冷たくなっても、
優しさの残骸みたいな通話にしがみついていた。

君の言葉に一喜一憂して、
君の沈黙に何度も自分の価値を測った。


“好き”って、どうしてこんなに残酷なんだろう。

選ばれなかった私は、何を信じて、何を望めばよかったの?


でも、もう戻れないから。

君が私の理想でいてくれなくてもいい。

あの儚い美しさを失って、
身体だけ男らしくなってしまった君でもいい。

だって私はもう、君がいなければ生きられないような
弱くて愚かな女の子じゃない。

君のために変わった。

君に恋して、君を信じて、その分だけ深く傷ついた。

君につけられた傷が、私を強くしたんだよ。


だから今だけは、言わせてほしい。


――君の背中を追って、私はここまで来た。

でももうこれからは、自分の足で前を向いて歩く。

君の背中じゃなく、
私の未来を見るために。



                ___君の背中を追って

5/31/2025, 1:33:08 PM


幸せな人は言う。

"勝ち負けなんて気にしても意味ないじゃない"


恵まれて生きてきた人は言う。

"勝ち負けなんて重要じゃないでしょ"


勝敗にこだわるのは愚かなことで、

優劣を決めながら生きるのは虚しいことだと。



でも、私はそれでもその人たちに言いたい。

"勝ち負けがこの世の全て"なのだと。



勝者だから富を得て、

勝者だから幸せになれる。


平等は当たり前なんかじゃない。


それを知らないのは、

いつだって明るい世界しか見ていない勝者だけ。



                 ___勝ち負けなんて

5/20/2025, 5:52:34 AM


君のいない明日など来なければいいと、何度も願った。

君を想って泣いた夜を何度もこえて、
君のいた日々に苦しんだいくつもの朝を迎えて、

気づけばそうやってしか君を思い出せなくなった。


私と違って自信に溢れてて、でも私と同じように愚かで。

弱い、ゆえに私達は卑怯でずるかった。

自分達だけが楽に自由に息ができる場所を好んで、
幾度となく他人を振り回し裏切り背を向けてきた。


芯の部分が似たもの同士、
君の気持ちは痛いほど理解できた。

だからどうしても、嫌いにならなきゃいけなかった。

どうしても、捨てなきゃいけなかった。


どうしたって、側にはいられなかった。



                  ___どうしても、

5/18/2025, 12:33:19 PM

まって、無視しないで。

まって、いや、捨てないで。

ねぇまって、もう置いていかないで。


呆れるくらい何度も呼び止めた。

おかしくなるくらいその名前を呼んだ。


一度も振り返らない背中に手を伸ばして、

あなたの足跡だけを泣きながら追いかけて、

その冷たい言葉と視線に何度も心を八つ裂きにされた。

そこまで堕ちてもあなただけは失いたくなかった


それなのに、
戻ってきたあなたは声と顔が同じなだけの別人。

あなただけはあの頃のまま、変わってほしくなかった。


ねぇ、私が好きなのは今のあなたじゃないわ。



                     ___まって

5/13/2025, 5:17:10 AM


ただ君だけを想って、君だけのために生きて、

だから私が望んだ未来には君がいなきゃダメだった。


どれほど哀れで愚かな恋でも、

それが私の世界の全てだったから。


君のためならどんな嘘もつける。

君を手に入れられるならどこまでも最低になれる。


誰かを裏切って傷つけてでも、君だけは失いたくないの。


君だけは、私の理想のままでいてよ。



                   ___ただ君だけ

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