不器用で、自己肯定感が低いから
自分の良さが全くわからなかった。
悪い部分だけしか頭に浮かばない。
だから、とにかく。
人より頑張らないといけないと思っていた。
真面目しか取り柄がない。
それをとったら何も残らない。
理不尽な世界で優しさと真面目さは出し抜かれる。
ずる賢い方がどんどん前に進む。その残酷さをむざむさと見せつけられた。
何度か。
階段から落ちてしまえば会社休めるかなと冷たい従業員通路の階段の踊り場で考えていた。
結局、落ちる勇気より負けたくない意地が勝った。
泣いて。また泣いて。
そんな過去の私は今の私をどう思うだろうか。
あの時、階段から落ちなかったからここにいる。
あの後、その会社は倒産した。倒産騒動に巻き込まれる前に退社して回避した。
あれからの私は過去よりもずっと強くなった。
嫌な奴にも沢山出会ったけど、良い人達にも沢山出会った。
相変わらず、この世界の理不尽さには溜息をつきたくなるほどだ。
それでも私は今の方が充実している。
それは過ぎ去った過去があるからなんだよな。
当たり前だけど、感慨深い。
お金より大切なもの。
それは愛だったり
人だったり、物だったり、ペットだったり
人それぞれあると思うけれど。
私は好奇心と思うだろう。
何事にもきっかけさえなければ、始まらない。
恋愛も、勉強も、仕事も、推し事も。
興味がなければ、何も動かない。
純粋に知りたい、見てみたい、触りたい。
子供の頃のような未知を知ることに、恐れを知らず
飛び込んでいけることが、大人になると何故か怖くなってしまったり。
やりもしないのに諦めてしまうから。
自分の気持ちに正直に生きて、
周りと違うことは怖いことだけれど。
貴方の好奇心や私の好奇心を邪魔することは出来ないんだ。
猛烈な眠気によって、体が脱力していく。
ここ数日まともな睡眠など取れていなかったからか
ベッドに溶けるように眠る。
何時なのか時間を忘れるくらい、眠っていた。
体感では五時間位。でも実際は一時間後だった。
夕暮れ時から夜になり。月が出ていた。
大きな月の見える晩は新しい道が開かれる気がする。
考えてもキリのない堂々巡りから解放されるときがやってくる。そんな御伽話みたいな想像をする。
太陽よりも神秘的でパワーありそうだし、根っから陰キャの私は太陽よりも月派である。
何処かの戦士みたいに別人のように、変身して。正義の名のもとに
心の蟠りを作った元凶をぶっ飛ばせるのなら、どれだけスッキリするのだろう。
そんなことは現実的に無理な話なのだが。
月の照らす夜はそんな強い気持ちにさせてくれもするのだった。
絆って言葉を耳にはするけれど、
正直あまりにも壮大すぎて、意味なんてよくわかってはいなかった。
絆よりも、縁の方がよく使う。
切っても切れない仲なんて、そんなには無い。
私は切ったら終わりにしてしまうから。
繋ぎたい人にだけ、縁を切らないように自分から繋ぎにいく。縁の延長線みたいなものが絆という気がする。
誰にでも絆が存在するのなら、運命の人と絆で繋がってるはずなのに。
何で見えないんだろうか。
自分で考えて、行動しているけど。
学校やら。職場やら。色んな物や人に少しずつ縛られて、だんだん自分が自分じゃないみたいだ。
幼い頃はそんな風に考えもしなかったのだけど。
高校時代から人間関係の面倒臭さに気がついてしまったから。合う友達より、合わせてた友達の方が多かった。本音なんて言えるはずもない。
親友と呼べる人はいるけれど、一人の時間も欲しいタイプの私はストレスが限界値に達すると一人旅に出かける。
最初は一人なんて、恥ずかしいとか思っていたけど。
なにより気楽なので、周りとの会話で頭を使うこともなく。気疲れも無い。
使わない分の気力体力は五感に使える。
その分美味しい御飯や美しい景色が鮮明に記憶に残っている気がするのだ。
人間どうしても一人では生きてはいけないけれど、たまには一度リセットして。
自分を癒やす旅もなかなかいいものだ。
と思っている。