神様へ。
いかがお過ごしでしょうか。
私は人間界で
心も身体も疲労困憊しております。
さて、早速本題に入るのですが、
私を連れて行ってはくれないでしょうか。
気分屋で少し抜けてる
神様のことなので、
私は間違えて生まれてきたのでしょう。
何もかもが間違いなのです。
不良品は回収していただけると
幸いです。
空を見上げる度、
神様を思い出してしまいます。
私は夜も眠れないのです。
朝も起きられず、
悩みを打ち明けれる友人もおらず、
自分で溜め込みすぎてしまいます。
疲れて疲れて、
身体が重くて仕方がないのです。
来世など必要ありません。
どうか私を回収し、
間違いを潰すか、正してください。
"Good Midnight!"
最後になりますが、
お体に気をつけてお過ごし下さい。
早くも夏の空気。
快晴が目を眩しくさせる。
平日正午の外という
ちょっぴり特別な時間、
私は温泉に向かう。
山の中で
コンビニの近くに佇む
温泉宿。
露天風呂は夜入ると
満天の星が湯船に浮かんでるみたいで
とても綺麗。
といっても、
まだ正午なので
太陽が出ていて星なんか見えない。
ふぅーっと温泉で一息すると、
嫌なことを全部思い出してしまう。
過去に間違えたこと、恥をかいたこと、
笑われたこと、ズレていたこと。
どれも些細なことだけど
一気に来ると致命傷。
最近疲れを溜めて、
考えれないようにしていたのに。
"Good Midnight!"
涙が温泉に溶けて
見えなくなっていく。
そっか。
太陽が出ていて
星が見えなくても、
無くなったわけじゃないんだ、って
涙は星を包んでくれた。
完璧主義。
このくらいにしておこう、
という感覚が
どうにも無いようで。
欠点を無くそうと
人生に一生懸命だ。
今自分が苦しんでるのは
自分が苦しめてるからだと
頭ではわかっている…時もあれば
わかっていない時もある。
集中するのはいいことだけど、
1つにしか集中できないから
要領が悪い。
私は毎日に疲れ切っていた。
1つ1つに時間をかけて
しかも完璧を求めていたら、
身体は、頭は、
だらだらと疲弊していく。
明日が怖い。
明日が来たら1日が始まる。
次の日も、その次の日も。
人生に一生懸命なのに
人生を捨ててしまいたくなる。
遥か未来が
遠く暗く霞んで見えない。
涙が零れてくる時、
あ、今私ダメだ、って
気づいてしまう。
深呼吸をして
面倒くさいことを放っておいて、
頭の中に白い紙を思い浮かべる。
面倒くさいことが邪魔をしてきたら、
頭の中でずっと白と唱える。
するとあら不思議。
不安も恐怖もぜーんぶ忘れて
頭真っ白で就寝。
"Good Midnight!"
朝起きたら、
1日が怖い。
でもまだ朝が早い。
朝焼けが窓から見えた。
窓を開け
まだ少し涼しい外へ出る。
このままずっと
私はこうして生きていくのか。
ぐるぐると考えが混ざる。
ここでまた深呼吸。
そして思いついたことを
遠くの空へ叫ぶ。
私ー!!
気楽に行くことにしたからー!!
1人の完璧主義者は
こうして1日を始めた。
人には才能があって、
どんな些細なことでも
他の人にはできない
何かが隠れていたり、
半数の人はできて
もう半数の人はできない
何かを持っていたりする。
私には
才能がない。
潜在する能力もなく
平々凡々としていて
何もかもが滅茶苦茶だ。
普通の人より
劣っている。
だから
努力で差を埋めなきゃいけないのに、
苦しいんだ。
何かを頑張ることすら
私にはできなかった。
何かができて
頑張れて、一生懸命になれる
そんな人が羨ましかった。
嫉妬もしたことがあった。
でもそれは
ただ何もできない外側の人間が
内側の人間に抱いていいわけない
感情だった。
大丈夫、まだ大丈夫。
私にだってきっと何か。
今無いだけで
きっと。
「何か」って
なんだよ。
"Good Midnight!"
ほらね。
こんな簡単なことでさえ
言葉にできない。
言い換えというか、
言葉遊びが上手い小説家さんを
見つけた。
その人の本はどれも面白くて
ヒット作も出していた。
その小説家さんのある1冊。
内容も最初はほのぼのとした話だった。
中盤、後半と話が進むごとに
あれはああいう意味だったのか、
あの行動はそういう所に繋がるのか、と
伏線回収がすごくて
特に好きだったのは
登場人物が
「季節を売る仕事をしている」と
小学生に仕事のことを話しているところ。
1回では気づけなかったけど、
何の仕事かすぐにわかって
ちょっとあれだけど
すごいなぁと思った。
"Good Midnight!"
読み終わった後の
なんとも言えないこの満足感は、
幸せと言っても過言では無い。
この幸せがずっと続くような日を
春爛漫の空の下で
私はいつまでも待ちます。
素晴らしい本を持って。