るに

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2/1/2026, 3:53:35 PM

ブランコ漕いだら
空さえ飛べる。
船を漕いだら
いつかは嵐に巻き込まれる。
じゃあとても浅い
そこが見える湖を漕いだら
歩くより遅くなってしまうかな。
ギコ…ギコ…と
規則的に軋むブランコ。
上を見上げながら漕ぐと
空を飛んでるみたいだけれど
その分、酔いやすくなってしまう。
ギコ…ギコ………。
いつの間にか大きくなった身体では
ブランコは少し小さくて
足がつかないように漕ぐと
ずっと曲げておくのがしんどかった。
ちょっと休憩。
サーッと涼しい風が吹く。
でも揺れるのは枝だけで
木に葉は見当たらない。
桜の季節には
どれだけ綺麗な吹雪を
見れるのだろうか。
濃い茶色の太い木は
新年度に期待を抱く人々に
甘くて可愛らしい夢を見せてくれる。
さらさらしていて
千切れやすい
桜の花びら。
地面一面にじゅうたんが出来たら、
ブランコを漕ぐ時
下を見よう。
"Good Midnight!"
あの頃は、あの頃は…と
辿っていくうちに
無意識に後悔と未来への不安が
積もっていく。
どうすることもできない
厄介なやつらは
みんな花びらと一緒に
風で飛ばされてしまえばいいのに。

1/31/2026, 5:39:22 PM

旅路の果てに
得られたものは
そう多くはなかったし、
実用性は皆無だった。
旅が終わったからといって
別に仕事も無いし
やりたい事もないし。
ぐーたら寝て、
食べて、
たまに骨董品を売ったりして。
パン1斤で毎日を過ごしていく。
旅をしている時より
今の方が退屈で、
くだらない。
もう一度旅をしようか迷ったが
行きたい場所も
もう無くて
考えてる間に1日が終わってた。
寝るよりも無駄な時間だと思って
そのうち考えるのをやめた。
"Good Midnight!"
結局
前まで変わらなくて良かった世界を
味気ない世界に変えたのは
鮮やかで新鮮な景色を見せた
旅のせいだったのかもしれない。

1/30/2026, 3:06:37 PM

あなたに届けたいのは
気持ちじゃなくて
手紙でした。
喉の奥が熱くなるような
胸を締め付けられるような
少し苦しいけれど
愛おしい思いをしてきました。
でも、それも今日で終わり。
私はあなたに
一晩かけて書いた手紙を渡して
それで終わり。
その手紙には
何の変哲もないことが書いてあって、
ただの世間話が書いてあって、
私のことを少しだけ。
決して想いは書きませんでした。
成就すると
最初から思ってませんでしたから。
好きになるとも
全く思っていませんでした。
だから、
私が届けたいのは手紙だけです。
私、10年の旅に出るんです。
自然をこの目で見たくて
スイスに行くんです。
ドイツ語やフランス語は全く、
英語すら怪しいですが。
もしかしたら
旅の合間に少しだけ
あなたのことを思い出すかもしれません。
でもその時は
きっと、
少し苦しいけれど
愛おしい思いは
もう残っていないでしょう。
どうか
今まだあなたを好きでいる
私の手紙を
受け取ってはくれないでしょうか。
"Good Midnight!"
知られてしまうと
幻滅されてしまうかもしれません。
友人だと思っていたのにと
裏切られた気持ちになるかもしれません。
だから私の気持ちが届かなくても
あなたに贈らなくても、
伝えたいことだけ伝わるように。

1/29/2026, 2:58:22 PM

I LOVE…。
その続きを
私は想像できない。
誰ともピースが合わなくて
昔から一苦労してきた。
何かを続けるということも
何かに夢中になることも
何かを好きでいることも
私には難しかった。
みんなは遊ぶこと、
本を読むこと、
ゲームをすることが好きだった。
私はずっと
ぼーっとしていて
時間がすぐに経ってしまう。
寝ているのと起きているのとで
あまり変わらないような生活に
飽きてきた頃だった。
人を
殺してしまった。
ずっとずーっと
怒ってばっかりの
私のお母さん。
その甲高い怒鳴り声が
いつもより耳障りだった。
だらだらと生きていて
恥ずかしくないのか、
なぜ周りの子達のように
得意なことがないのか、
何故もっと上手くできないのか。
家に帰ってきてすぐ、
玄関で声を上げられるものだから
すぐそこにあった花瓶を
ちょっと投げたら
死んじゃった。
動かなくなっちゃった。
真っ白だったパンジーが
真っ赤に染まっていった。
その時私は恋をした。
"Good Midnight!"
そしてドアを開け
外へ出た。
風が強くて
今にも吹き飛ばされそうだったけど
足取りは軽くて
でも鼓動は早かった。
I LOVEに続くのは
MEだ。
私は私に恋をした。
誰ともピースが合わないのなら
私と私でピースを埋めたらいい。
何にも本気になれないなら
全てぶち壊してしまえばいい。
今までのことが全て吹っ切れた。
今の私は
私が1番好きな私だ。

1/28/2026, 4:03:58 PM

街へ着いたのは
何時間ほど前のことだろう。
ここどこ?今何時?
自動馬車の
AIの馬に尋ねる。
ここは中部地方の
山脈の傍です。
丁寧に地図まで表示してくれる。
何処を目指しているのかも
なんで移動しようと思ったのかも
もう忘れてしまった。
移動中はずっと眠っているから
毎日昼夜逆転どころではない
過剰な睡眠をとっている。
起きる度に
ここはどこか、今は何時かと
尋ねる私に
馬は文句ひとつ言わずに
質問したことだけ答えてくれる。
距離を詰めすぎない、
賢いAIは好きだ。
嫌いなAIはというと
馴れ馴れしく人の隣にすっと立ち、
あたかもずっと親友だったかのように
こっちのことを分かったように話す。
そんなAI。
道をガタンガタンと進んでいく。
馬はのそのそと歩いている。
途中水辺で止まり、
馬は自分が欲しい分だけ
勝手に水を補給する。
私もたまたま起きている時は
馬車から降りて水を汲む。
馬の燃料は水で
たった100mLで1日移動できる。
体内に貯水もできるので
1、2週間に1回で構わない。
それなのにこうして
水辺があると寄ってくれるのは、
多分私のためだろう。
私を生かすため。
"Good Midnight!"
友達とか家族とか
そういう関係では決して無いけれど、
言葉なんか無くても共にいる。
そんな
一定の距離にある
馬と私。

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