いつもいつも届かないのに。
今更私の優しい所届いたって
意味ないって時に
届くんだって。
私の嫌な所も
優しい所も
全部私が1番よく知ってる。
だから私の良さが伝わらないのは
ムカつくし、
自分で嫌だなと思ってる所を
優しさだと受け止められるのも
気分が悪い。
私はこんな所が良くて、
こんな所が嫌なんだよーって書いた
名札でもつけたい気分。
友達は量より質って言うけど
私は友達作りヘッタクソだから
量も少なくて質も悪い。
まあでも
だからこそ優しくも出来るし
嫌な所も見せれるんだけどね。
類は友を呼ぶって言うし…。
"Good Midnight!"
届かない優しさがあったって
私は私のままだから
どんどん伝わればなーって。
いつかの夢で見た
ここではないどこか。
記憶の地図でしかないけど
海も山も滝も近くて
遺跡は海に浮かんでた。
どこにあるのか、
私がそこに行けるかは
まだ全然わからないけど、
何故か行くなら深夜に行きたかった。
日常とおさらばするなら
日常の中でも一番かけ離れてた
深夜がいいとでも
思ったんだろうけど。
自転車?車?
バス?電車?船?
どうやって行くか
いろいろ考えたけど
まあとりあえずは
深夜の街灯を楽しもうと
夜の香りに紛れて歩き出した。
昼間はあんなに暑かったのに
夜になると少し風が出てきて涼しい。
夢では海が見えたから
海に沿って歩こうと
海を目指した。
"Good Midnight!"
辺りはシーンとしていて
ただ、さざ波を求めて
歩いている私を
静かに受け入れてくれてるみたいで。
捨てればいいのに
マグカップ。
断捨離してると
捨てればいいのにって物
ばっかり出てくる。
けどどれも思い出があったり
まだギリ使えそうだったりして
断捨離にならない。
ゴミ屋敷って、
断捨離しようとすればするほど
なっていくもんなんだなって
よくわかる。
私は掃除も捨てるのも苦手だから
部屋は物で溢れかえって
私の生活スペースが
どんどん小さくなっている。
救急箱はいる。
帽子は外出ること少ないけど
多分まだ被る。
空き缶は…
なんで残してんだ。
しかし部屋を片付けると
どこに何があるのか
また覚え直さなきゃいけないのが
まためんどくさい。
ふーっと一段落。
一旦ゴミ屋敷は回避。
"Good Midnight!"
水を飲むために
捨てればいいのにと思う
マグカップを持ち上げるのさえ
疲れてめんどくさい。
雨の湿気でいつもの倍
全てのことがめんどくさい。
は?
家までの帰り道を
歩いていた時、
不機嫌で
めんどくさがりで
無い物ねだりで
矛盾しまくってて
自分が1番不幸だと思ってる顔をしてる
私みたいな君がいた。
見た目もそっくりで
ドッペルゲンガーを疑った。
そんな怖いことは置いといて、
驚くほど趣味が似てて
楽しいことを求めて
旅行しまくって
好きなものは好きって言えるくせに
嫌いなものは嫌いって言えなくて
泣き虫って、
一緒にいればいるほど
君は私みたい。
もしかしたら
昔の私かもなんて
考えたりしちゃって。
もしも君が
昔の私だとしたら
背中を押してあげられるほど
今の私も強くないって
わかってくれるはず。
だって私だもん。
"Good Midnight!"
あのね、わかるよ。
私、君の気持ちわかる。
やりたくないことやって
人並みに頑張って
苦手な早起きしたって
その分
楽しくて幸せになれる素敵な何かが
あるわけないのにさ、
いつか訪れるって
毎晩泣きながら思ってるんでしょ?
嫌なことあった日は
寝る前にいい日だったって言って
無理やり嫌なことを
忘れようとしたんでしょ?
泣き虫でも
矛盾しまくっててもいいからって
自分を受け入れてくれる明日を
探してたんでしょ?
家の前で猫が死んでたから
保健所の人に連絡して
回収してもらった。
そんな感じの話を
バスに乗ってる時に聞いた。
なんだか猫が可哀想に思えて
頭の中で想像してみる。
イヤホンを付けて
現実を遮断してから。
愉快にリズム良く散歩する君。
しっぽを左右に揺らして
にゃーっと甘い声で
人を魅了していく君。
でもある日、
いつもみたいに
道路を歩いていたら
車が来て
君は小さくて見えなくて
そのまま轢かれちゃって。
日々が一瞬で終わった。
君だけのメロディが
生きていた時間が流れてた
はずなのにね。
亡骸すら
迷惑だと思われたのか
保健所に連絡されて
回収という形でいなくなる。
せめていつもの道路で
骨になるまで朽ちれたら。
そんなことを考えてた時に
耳に入ってきた歌詞は、
さよなら
涙の雨が降りしきる
あの子の曇りがちな空も
だった。
適当にかけてた音楽だし
失恋ソングっぽいから
猫と関係ないように見えるけど
ここの歌詞だけ
猫に当てはまってる気がして、
うっ、と沁みた。
"Good Midnight!"
雨に打たれ
風に打たれ
見たこともない猫に
慈悲を向ける今日この頃。