るに

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3/27/2025, 5:27:36 PM

春爛漫の季節を迎え、
ますます気持ちが華やいできますが
師匠はいかがお過ごしでしょうか。
あー、、
やっぱりかしこまった感じは
私たちに似合いませんね。
桜が満開になり
暖かく過ごしやすく
どこか夏っぽさも感じる頃、
師匠は私に押し花の栞をくれましたよね。
あれ、まだ大事に使ってるんです。
前置きが感動モノですね。
さて、
本題に入ります。
師匠は私の他に
もう1人弟子を取っていましたよね。
その人は狐に似ていて、
しなやかだった。
狐に似てる人は2年ほど前に師匠の元を去り
雑貨屋に通うようになりました。
師匠は放っておけと言ってましたけど、
私やっぱり気になって
少し観察してたんです。
そしたら雑貨屋で
羽が生えた店員と話しているところを
見たんです。
絶対あの人はフクロウに似た人です。
合言葉を言えば
ネブラスオオカミの秘密を1つだけ
なんでも教えてくれるという、あの。
師匠はネブラスオオカミのことを
随分お気になさってたので、
今回このようなお手紙を送らせていただきました。
予定が空いてる日があり
申してくだされば、雑貨屋までご案内します。
お身体に気をつけて。
良い返事をお待ちしています。
"Good Midnight!"

3/26/2025, 3:50:19 PM

書いたことが本当になる
七色の魔法のペン。
赤色は恋愛
オレンジ色は趣味
黄色はお金
緑色は地形
青色は水
紫色は人間関係
と、
大まかな種類に分け
それにあった色で
紙に書けば
それが本当になる。
ああ、そうそう。
最後の1色は
他の人は指が氷みたいに動かなくなって
使えない色。
1人しか使えない色。
白色。
1度だけ白色で書いてあるとされてた
紙を見た。
黒い紙に書いたら見えるとか
そういう事じゃなかった。
白色って言ってるのに
まるで透明のような
何も書いてないように見えるのだ。
著者は不明。
何を書いたのか、
何を本当にしたのかわからないまま
展示してあった。
"Good Midnight!"
私の夢はいつか、
その紙に書いた人を見つけて
書いてるところを見て
何を書いたのか聞いて
そうだな、
簡単にまとめると
その人と友達になること。
だから今は
もう少しだけ。
そう思いながら雨を眺めて
ペンの研究を進めようとした。

3/25/2025, 2:22:00 PM

記憶ってのは曖昧で
2週間前のことなんか
ほとんど覚えてなくて
もっと前のことは
いつか改ざんされて、
都合のいいようになっていく。
だからこうやって私みたいな
記憶の写真を撮る写真屋がいるもんで。
この写真屋で記憶の写真を撮るのは
ほとんどが機械。
地球上全ての人間の記憶を
毎秒専用の衛生から撮っている。
もちろん私も記憶を撮っている。
気まぐれで撮るだけだけど。
記憶の写真を見たい人は
写真屋へ足を運び
対象の人の名前を言う。
それを聞いた私はパソコンに名前を打ち込み、
年齢や血液型、利き手や癖などが書かれた
プロフィールを見せ、
この人であっているか聞く。
見たい写真の年と日時を聞いて
現像して渡す。
これが写真屋で行う私の大体の仕事。
お金は写真を渡す前に貰うのだけど
何故かみんな封筒に入れて払ってくる。
1000円だけなのに。
重要な書類をどこに置いたかとか、
形見の指輪を無くしたとかで来る人が多いから
大事にお金を持ってくるのだろうか。
"Good Midnight!"
1日に5、6人来るか来ないかぐらいの量だけど
私はこの仕事が気に入ってるし、
人の記憶っていうのは
暖かくて、冷たくて、
カラフルで、光ってて、
すごく見てて楽しい。

3/24/2025, 5:32:07 PM

もう二度と戻れない過去のことを
悔やんでウジウジしないで
今目の前のことに集中してみれば
それは後悔する結果にならないはずだから。
いつも踏ん張り時に、
頭のどこかでこの言葉を信じてた。
でも挑戦すればするほど
後悔することは増えていくし、
集中したって失敗して悔やむことはあるし。
結局安心できる言葉も
頑張れそうな言葉もないんだって
後から気づいてため息をつく。
お腹がぐるぐる鳴ってお腹は空いてるのに
喉が食べ物を受け付けない寝起き3分。
もう少し早く寝ればよかった、
二度寝しなきゃよかった、
早くも後悔から始まるぼんやりとした昼。
なんだか最近は夏みたいに暑くて
衣替えで忙しい。
たまに本屋さんに行くと冷房がついてて、
私はお腹を壊しやすいから
温度管理が大変。
それでも本を手に取って買う。
"Good Midnight!"
まだ後悔の少ない人生なんか
送れそうにないけど、
朝ごはんが食べれなかったり
お腹を壊したりするけど、
いつか
ぼちぼちな人生だったって
言えるように。

3/23/2025, 3:43:36 PM

雲り空の中
偏頭痛で頭を痛めながら
歩いてる人がそこにいた。
吐きそう、お腹も痛い気がしてくる、など
色々言っていたけど
雲りが好きだとも言っていた。
大切な思い出ができる時、
いつも雲りだからなんだと。
偏頭痛は痛いけど
思い出はあったかい。
私にはなぜあったかいが勝つのか分からなかった。
後々分かってくるって
その人は言ってたけど、
多分分からないまま。
だって痛いのは嫌なもので
好きになんかなれないもの。
レッテルは簡単には剥がれない。
そう思ってたのに
いつからだろう。
痛いのが嫌だから、嫌いだから、
あったかい方に逃げたくて
でも待ち受けるのは痛いので、
どうにも出来ないまま
あったかいのがあるなら
他の痛いところよりここが好きだと
言うしかなくなった。
罠にかかったウサギみたいに
飛ぶ手段を奪われて
痛くて苦しかった。
"Good Midnight!"
今なら雲り、
少し好きになれそう。
そう思ったのは
偏頭痛が起きた朝のこと。

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