るに

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3/20/2025, 3:25:42 PM

手を繋いで
温もりが感じれたら。
私の前に
手を繋いでくれる人がいれば。
目を瞑った中に広がるのは海。
私は浅瀬に、
そこらのへん人は沖にいた。
人間関係は広く浅く。
それが1番楽で
問題事にも巻き込まれず
安全だと思った。
実際そうだった。
挨拶だけで済ます時もあった。
いつしか
他の人には1番特別な人がいて
その人も相手のことを特別だと思ってて。
狭く深い人間関係、
海溝が綺麗だと思った。
一方沖の方は
広く深い人間関係を持った人の
群れがいくつかあった。
沖に綺麗だとは思わないけど
海溝には惹かれる。
誰かから特別を貰って
私も特別をあげたい。
その誰かからは
私を他の人と違うように扱って
特別ってことをハッキリさせて
私に特別をあげたよって
ちゃんとわかるようにして欲しいなぁとか
考えたり。
けど当然
見渡す限り名前しか知らない人だらけ。
特別って私は一生わからないままなのかな。
"Good Midnight!"
多分私は
突き放されるのが嫌で、
拗ねる自分が嫌いで、
人と距離を取ることで
安心してたのかもなぁ。
暖かくなってきた春の昼頃
机の上で突っ伏して
そよ風に吹かれてそんな事を思う。

3/19/2025, 3:41:31 PM

ここどこ?
気づくと山の中にいた。
薄暗く日が傾いてる。
18時ぐらいだろうか。
不思議なことに
木はあるのに落ち葉がなく、
地面も土が見えず
緑の雑草だらけだった。
こんな山見たことない。
私の家の近くに山はあるけど
こんな感じじゃなかった。
もしかしたら人工の山かもしれない。
だとすると管理してる人がいるかもしれない。
そう思い、
少し歩くことに。
ねぇ、キミ迷子?
白髪の綺麗な少女に
後ろから声をかけられたのは
数分歩いた頃だった。
ボクさ、ここらじゃ見ない顔だなーって
キミのことそこから見てたんだよね。
そしたら宛もなく歩いてる感じがしてさ。
人の気配なんか無かったのに、
この少女はずっとそこに居たと言う。
案内してあげるよ。
少し迷ってから
私はお願いすることにした。
ここは白雲峠というらしい。
冬は雪が沢山降るが、
夏は涼しく過ごしやすいんだとか。
私のように迷子になる人は稀にいるらしく、
その度に案内してるんだと。
この山は降りにくいからね。
道が複雑なのかなーと思っていたら
少女はいきなりオオカミになり
岩を飛び降りていく。
確かに道という道じゃない。
というか、オオカミ?
なんでオオカミになったのか、
手を貸してもらい降りながら聞く。
言ってなかったっけ。
白雲峠はネブラスオオカミの
集落があるところだよ。
ボクもそこにいて、
迷子の人はオオカミの時に見つけるってこと。
なるほど。
だから人の気配なんか無かったところから
出てきたのか。
"Good Midnight!"
引っかかっていた部分が解けて
スッキリしたのか
猛烈な眠気が襲ってきた。
気がつくと21時で
家のベットで寝ていた。
夢だと思いたかったのに
なぜか現実としか思えなかった。

3/18/2025, 1:04:58 PM

大好き。
だって文句言わないんだもん。
どんなにもふもふしても
私の黒猫はどうでもいいって顔して
お腹を見せてくれる。
大好き。
だって雨が好きなんだもん。
窓際に座って
私と一緒に雨音をずっと聞いててくれる。
たまに一緒に寝たりもね。
大好き。
だって私が泣いてる時、
抱きついたら逃げずに居てくれるんだもん。
寂しい、不安、焦りが混ざった夜は
苦痛でしかなくて
ここにいるのも一苦労。
そしたら感情を整理しようとして
涙は自然に出てくる。
落ち着くのには
涙と暖かいものがいる。
黒猫はその暖かいものになってくれる。
こんな理由で、
あんな理由で、
私は私の黒猫が大好きだ。
"Good Midnight!"
そんな黒猫との思い出が詰まった
この家とは
もうさよならになるかもしれない。
2人でどこか遠い所で
また雨が見たくて。

3/17/2025, 3:07:03 PM

金魚。
金魚がたくさん泳いでた。
ライトが入った水槽で。
カラフルに光ってる水を
綺麗だなぁと思いながら
中の金魚を見てた。
昔金魚すくいをした時、
金魚の着物を着た、
狐に似た人が
私にぶつかって
袖が水についたり
すくう紙が破けたりして
がっかりしたけど、
狐に似た人は
あらぁ、すんません。
焼きそばの屋台に並んでてんけどね。
酔っ払いに押されてしもて。
ここは人が多くてかなわんわぁ。
と言っていた。
金魚なんかどうでもよくなるぐらい
綺麗な人だった。
ん、金魚すくいしてはったん?
私がぶつかってしもたから、
金魚すくえんくなってもうたなぁ。
ほんますんません。
お代渡しますわ。
つい見とれていた。
狐に似た人はお金を渡してくる。
あ、いえいえ。大丈夫ですよ。
別に金魚を取ろうとしてしてた訳じゃなくて、
暇つぶしにやってみただけなので。
そう言って私はお金を返した。
そぉ?と言って
焼きそばの列に並び直したその人は
金魚みたいに人と人の間を泳いでいった。
いつかまた会いたいな、って
ちょっと思ったり。
アートアクアリウムは
いつ来ても綺麗。
"Good Midnight!"
まあでも、
叶わぬ夢を見てるくらいなら
死んだ方がまだマシだとも
思ったり?

3/16/2025, 3:46:01 PM

霧に包まれた
ある国のある場所のどこか。
草原ということしかわからず、
前に進もうにも
どこから前に進んだかわからなくなる。
至る所に同じくらいの大きさの
水たまりがあって、
方向感覚を完全に奪ってくる。
広く解放感のあるここは
天気が最悪だと迷路になるのか。
持ち物全て無し。
大雨で走ってここを抜けようとした時に転んで
荷物は霧に消えた。
草で手を切ったんだろう。
血が出ていた。
霧が晴れるまでここで過ごさなくちゃならない。
もしかしたらここで死ぬかもしれない。
不安が私を飲み込んでいった。
どれくらい経っただろう。
体感では3時間半だが、
多分実際には10分程度。
体力を無駄に使わないために
ずっとしゃがみこんでいたのに、
目の前に庭園が現れた。
甘い匂い。
コアジサイかな。
庭園に入ると、
色んな花があった。
私は植物に詳しくないので
どれも知らなかったけど
珍しいのは確かだった。
絶望から救ってくれた希望の光。
私は自信と体力をなぜか取り戻した。
歩いていこう。
花の香りと共に。
庭園を抜け、
霧を抜け、
荷物を回収し、
元いた場所に戻るんだ。
"Good Midnight!"

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