揺れるキャンドル
ねえ
ロウソクを吹き消す前
願い事言うでしょ?
言わないの?
心に思うだけ?
炎が揺らめく
二人の秘密の時間
何て 願うの?
ずっと 二人が幸せでありますように
でも 話してしまうと
消えてしまいそう
このはかなく揺れる炎みたいに
だから
内緒なするの
光の回廊
彼女とイルミネーションを見に出かけた。
クリスマスらしいツリーのイルミネーション
なんか間違って、短冊が下がってる
『恋人募集中』
「面白いね。」彼女も短冊を見て笑う
トナカイとそり
サンタクロース
プレゼントをかたどった巨大ボックス型のイルミネーション
青いライトの回廊
黄色いライトの回廊
ベンチが置かれてたり
写真を撮りながら、進んでいく
振り返ると彼女は、居なかった。
あー
最初から彼女なんて居なかった。
最初のクリスマスツリーに短冊をつるす
『クリスマスに彼女ができましように』
降り積もる思い
あー重い。
肩にのしかかる肩掛けベルトを少しずらし
カバンを持ち替える
校内の秘密通信ー通称ラブレターを配達している
携帯電話の持ち込みが厳しく制限されてるので
こんな商売が成り立つ
依頼は、『生徒会室の生徒ご意見募集中』の箱に偽装された『配達依頼箱』に来る
恋が成就する
という噂ゆえにか
依頼が多くて肩が重い
誰よりも早く登校したり
下校時に
靴箱や教室の机に入れている
量が多いと誤配してないか
何度も確認が必要で
「胃が痛い」
ボソリつぶやいてしまう
『幽霊なのに胃が痛いの?』
「え?」
振り返る俺にブレザーにエンジ色のリボンを結んだ制服の女の子が言う
「オレ幽霊なの?」
『ラブレターを配達する幽霊よ。』
オレいつから死んでるんですか?
全部オレの妄想?
「生きてたことも無い」
オレーオレ自身が学校の七不思議らしい
恋が振り積もって
オレが生まれたらしい
恋の成就には、貢献してるけど
こういう不自然不可思議なものが長く存在すると悪霊も引き寄せるらしい
『生まれ変わって、幸せになって』
ブレザーの女の子は、そう言うとオレの両手を握った。
大きな黄色い光が生まれオレを包む
温かい
オレー成仏するのか?!
オレは、学校から離れるのを感じた。
時を結ぶリボン
髪を結ぶのにお気に入りのリボンがある
おばあちゃんが買ってくてたんだと思う
鮮やかな赤い色
華やかで光沢のある赤い色
気持ちが上がる
元気になれる色だ。
髪に結ぶ時
おばあちゃんの時間と私の時間が一緒になる
そんな気がする。
時間を結ぶリボン
手のひらの贈り物
『コレあげるよ』
男の子がそう言って右手のこぶしを差し出す
私は、両手を広げてうつわを作る
彼がそうっと
右手を開いて
ーーーーーーーーー
朝だよ~♪
起きるのだ♪
おはよう〜♪
お気に入りの声優が目覚ましコールしてくれるお気に入りのアラームが鳴り響く
彼は、誰だったんだろダンゴムシとかだったら嫌だな
ーっていう夢を見たのよ。
「えー心当たり無いの?」仲良しのジュンコが聞く
高校入って出会った友人だから、お互い高校入学前の人間関係分からないもんな
「全然」
「そっかー、初恋かな?」
いやーあれ、今の時代じゃないかも?
そもそもこの世界の服装じゃ無かったような?
ーーーーーーーーーーーー
指環?
『皇妃の指環だよ』
皇妃?!!
『僕の妻になって欲しい』
そんなこと私には、無理ムリって思ってるのに
「謹んで、お受け致します。」
と答えてーーー
「オレの授業中に寝るとは、いい度胸だな」
え?
目の前にうちの高校ナンバーワン鬼教師の顔があった。
終わった。。。
「いえ?寝てません。。」キリっ
「じゃあ、ここの答えは?」
「ナトリウムです。」
授業聞いてたんだな~目を閉じるなよ
教師は、そう言うと教卓に戻っていった。
私、皇妃候補だったんだわ〜
前世か
手のひらに受け取った温かい体温の残る指環の感触がまだあるような気がした。