令和7年4月17日
お題「静な情熱」
春雨に 傘もささずに 駆けてゆく
後ろ姿に 情熱静か
碧海 曽良
「まだ見ぬ、波濤」
あとでね…See You🌬️
令和名7年4月16日
お題 「遠くの声」
「まだ見ぬ、波濤」 碧海 曽良
海内洋は、東京の大学に進学してから一人暮らしを始めた。地元の短大に進学した鶫之子とは卒業後半年ほどは、続いたろうか、携帯もネットも無いどころか、海峡大橋も無かった。海内は、元々転勤族の子供で幼いころから親に付いて転居が多かった為か、土地に対する愛着があまり無かった。その為か、鶫之子たちのようなみっちり地元に根ざした、ツチノコのような生き方を、どこかしら臆病だとか感じていたのだが、大学を卒業し社会人になった頃から、自己のアイデンティティの無さに自問し彷徨う日々が続いていた。いつも潮の匂いする之子の何処へ行っても、何処から来ましたとハッキリ言える場所があり、たんぽぽの綿毛の様にフワフワと風に飛ばされるようでも、大地にしっかり根をおろす意外なほどの強さを土の匂いと潮風の匂いとして思い出すのである。そんなおり、風の噂で、あんなに東京に来ることにビクついて東京に来た自分をどこか溝が出来たような眼差しで見つめられた気がして、違和感を感じて知らず疎遠になった、鶫之子の鳶色の大きな瞳が思い出されるのであった。
高校時代の数少ない友人からの話で鶫之子が東京にいることを知った、丁度その頃同窓会の知らせが届いた。
海内の想いは自然と高校三年間へと戻り、海に舞いながら消える、なごり雪を二人で見た日が鮮やかに蘇るのであった。そして更に、家庭の事情で移り住むことになった、高一の春恋がパンドラの箱から飛び出したようにキラキラと光るのである。荷物の奥から見つけた之子と写した写真を手に、海内は同窓会出席に丸印をつけたのであった。
海内洋は、その夜開かれる同窓会に出席するため、今朝早くに東京を出た。高校時代住んでいた社宅近くにある民宿に宿をとった。「まだ、民宿やってんだ、良かった」朝一番に東京を出たから昼には宿に着いた、まだ早い特に会う約束もない海内は民宿で自転車を借りその辺を散策海岸線海水浴場は随分変わり、之子とよく歩いた砂浜は、夏場は近所の家族連れの子供の声潮騒に響いていたが、今は他府県ナンバーの車が並びサーファー達で賑わっていた。その喧騒を抜け一本路地を入るとまるでタイムスリップでもしたような気分になる、高校生活三年間を過ごした商店街が広がる。之子をよく自転車の後ろに乗せて走った商店街、「まだ、やってるかな?」そう考えながら進むと之子の母親が経営する飲み屋があった。スナック「Noel」「旦那の命日なんだ、愛を感じる?」昔之子が人懐っこい笑顔でそう言ったことを思い出していた。まだ日が高いため、店は閉まっていた。
その近くにあるレコード屋も喫茶店もそのままだ。海内は、自分には故郷と呼べる場所はないと思っていたが、どっこい、三年間しか住んで居なかった街は、東京の大学生活よりも熱く深い感慨を海内の胸に引き起こし遠い波音が聞こえ白い波濤が見えるようであった。
一旦宿に戻り、風呂に入って汗を流してから、タクシーを呼んでもらい、海内は、之子たちが居るのであろう、「クロスロード」へ向かった。
「遠くの声」
桜貝 耳をすませば 届く声🦪 碧海 曽良
悩み続けていたと彼は心を開いた。
白い漣が見える場所 二人がいた場所
灰色に染まった場当たりな日々がまるで嘘のように洗い流された。
自転車を漕ぎ出した、遠くに波音を聞きながら
生まれた場所でもない、君と三年間だけいたこの街で。
君と過ごした時間を捨てて生きるより、幼い心に秘められた輝きを、君が別れの涙を流した海なら探してみたい。遠くの声に転がる想い出のかけら、探してみたい、君との三年間が息づく
この街で。
海内 洋
勝手な男の独り言
つづく
後書き
遠くの声ってネガティブなものばかりですか?
誰かがそっとかけてくれた言葉、そっとかけ続けてくれていた言葉。遠い昔に聞いた声。屈託なく笑ったことは、ありませんか?産着を着てミルクの匂いに包まれた、あの日に聞いた声を今は遠いけど耳をすませば聞こえませんかね。ふふ、寄り添う〜って優しくありたい〜ぃって、受け取る感受性が一番大事だと思います。
負けず嫌い上等、だってあなたも相当なものよ🌾🌾執念深さと陰キャラ気持ち悪さじゃ負けるわよ笑笑、病気免罪符さんには敵わないもの。あなたは、何時も自分のことは見えていないみたいだけれどね、人に指した人差し指は自分に向けろ🌾🦜🌙
あのね🌾🦜🌙
それ、卑屈家っていうんだよ笑笑
他人と自分は違うの、子供も巣立ってセミリタイア仕事もマイペースでやってる、おばちゃんと若いだけが自慢の引きこもりニート失業中の大人全然違うの解らない🌾🦜🌙
年は取るのよ誰でもみんな、自分は年取らないって思ってるボンクラか?取り方は大事ですけどね、なりだけ大人の自称傷つけられたアダルトチルドレンのままじゃあ社会悪でしかなく、それが年取って、5080になって社会におんぶに抱っこ、高い高いって何時までも被害者面で卑屈口にして悍ましい光景で🌾🦜🌙
愛され方を知らない子は愛し方も知らなくて可哀想。サイコパス殺人鬼ってだいたい虐待児童育児放棄児童アダルトチルドレンの成れの果てだから気をつけてね。
子供あやしながらスマホで舌打ちしながらドラマ見たとか投稿してるバカ親の子のことですかね😁
睡眠障害のある方もお気の毒。寝過ぎくらい寝てしまう時があるので、寝不足は美容に良くないですからお可哀想にと思います。
お大事に🌸
。
令和7年4月15日
お題 「春恋」
「まだ見ぬ、波濤」 作 碧海 曽良
夏の太陽がカーテンの隙間から差し込んだ
いつの間にか時計は正午前だ、ボンヤリと起き上がり完全オフの夏ボケ頭を揺らしながら之子は起き上がった。台所に向かい誰も居ないことに気付きながら氷水を煽り飲む。「母さんもばあーちゃんも早いなぁ」と、ばあーちゃんの愛猫「ゆき」にキャットフードを与えると、電話がなった。
桐子からだった。
「朝から二回目〜、やっと起きた?マジ」
「4時待ち合わせやからねぇ、よろしくやで〜」
「分かった〜」と受話器を置いたが、あと四時間くらいしかないことに気がついた。
「あちゃー、美容院行こうかと思ったけど無理か、これ」
子供の頃から行きつけのひと回り年上の従姉妹が経営する美容院に電話を入れた。
「今から行って1時間でセットできひん?」
「之子かいな、いきなり、今日は休みや」
「あっ、そうか月曜や、なあ、それなら予約ないやろ、髪やってぇ、今晩同窓会なんやんかぁ」と頼み込む。
「仕方ないなぁ、貸し切り料高いで」
「ええ〜」
「今から、来れる?」
「うん、20分ぐらいで行くわ」
「はいよ」
姉妹みたいに育った従姉は快く引き受けてくれた。之子は軽く牛乳とロールパンで空腹を満たすと身支度を軽く整え、暑さ盛の中自転車に飛び乗った。途中、迎え盆に行けなかった祖父と父の墓に手を合わせ、汗を滲ませながら店に入ったのが正午過ぎ、昼食を済ませた従姉が待っていてくれた。
誰も客の居ない店内で従姉と二人世間話をしながら一時間のはずが、たっぷり二時間話し込み店の時計は午後二時を指していた。
「マズイ、あと2時間やん、ごめん千代ちゃんいぬわ!」
「ほお、そうか、気つけて行きや」
ドタバタと店を後にした。
帰って、シャワーを浴びてもう一回セットして洋服選んでごちゃごちゃしてたら、遅刻確定か!慌てて家を出た。
表通り、約束の場所に、おこまと桐子を乗せたZが待っていた。
「お待たせ~」
「お待たせやないわ、十分遅刻やでぇ、おたけいてへんくて良かったな〜」
「おたけ、クラブ終わってから来るって」
「陸上部の顧問やってるんやっけ」
「そうよ、夏休みもお盆も学校に捧げとるわ」
「また、そんなこと言う」と桐子が言うと
「今頃、くしゃみしとるかな」
之子は、自分が待ち合わせに十分遅刻したことも忘れて、もうソワソワし始めていた。
そういえば、海内洋の家は海内卒業後両親は父親の実家がある岐阜に移り、ここには身内も居ないと噂を聞いたが、何処か民宿にでも宿泊しているのだろうか?
サンルーフから入る生暖かい送り南風(おくりまぜ)にさっきセットしたばかりの髪が流されるのを手で押さえながら 「なあ、サンルーフ閉めへん?髪ボサボサになるわ」と言うと、桐子が「それに暑いわ」と言った。
ポニーテールのまとめ髪のおこまは渋々自慢のサンルーフを閉めた。
エアコンの涼やかな風が届いて、之子と桐子は顔を見合わせて微笑んだ。
途中、買い物をして、「クロスロード」に着いたのは、午後五時前だった。
夏の赤い夕焼けがボンネットを熱くしていた。
つづく
「春恋」
まだあげ初めし前髪の
林檎のものに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と想いけり
やさしく白き手をのべて
林檎を我にあたへしは
薄紅色の秋の実に
人恋初めしはじめなり
ご存知 島崎藤村の「初恋」ですが、この詩曲がつけられ1971年に舟木一夫さんにより歌唱された有名な詩です。林檎の花の開花は桜の開花から二週間後で開花しはじめ、桜は花から葉桜へですが林檎は葉から花へ移り咲きます。小さな薄紅色の花は初恋に恥じらう少女を想わせて、きっと島崎藤村も可憐な林檎の花に春恋しはじめなりの少女を映し詩を詠んだのでしょう。やがて花の命は十日間ほどで過ぎ確実に受粉して赤い玉のような実を結びます。女性の儚さと優しさと強さを男性目線で謳ったとても美しい詩であります。
春恋しはじめた林檎は花の時を終え実を結び秋のおとずれと深まりをその花と実を通して順序良く長く楽しめるます。
林檎の花の花言葉は「優先」「選ばれた恋」です。人恋初めしはじめなりですから、林檎の花は後に実り果実をつけるということに由来しているそうです。
人恋初めしはじめなり…青い春恋が順序を知り成長し実を結びますように✨️🌹
碧海 曽良
また、今夜
令和7年4月14日
お題 「未来図」
「まだ見ぬ、波濤」 作 碧海 曽良
同窓会前夜祭がお開きになろうとしたのは日付が変わる少し前。「黒船」という、昔からあるジャズスナックであった。ここのマスターと之子の母之亜は同級生たまに、之亜母さんも飲みに来る店そこで強かに酔って候の三人を連れて帰るのは、おたけだ。まあ、見た通り真面目が洋服を着て歩いているような、おたけさんは下戸である。酒に飲まれてしまうのが、おこま。おこまは、もう明日の昼くらいまでは使いものになりそうにない。意外と強い桐子と飲み屋の娘で、あのばあーさんの孫娘だから、ここでも負けん気の強い之子は飄々である。で、運転手は、おたけ、少々カスタムされている車の運転に文句を言いながらも、きっちりとこなし三人を送り届け、おこまの家からは、おこまの母親に送ってもらい帰宅となった。
「んじゃ、明日夕方5時にクロスロードねえ」
それぞれに、そう口にして別れた。
「クロスロード」は彼女たちの母校の前に戦後すぐくらいからある洋食店。店主が趣味人で、昔からちょっと改まった時に使いたくなるようなモダンな赤レンガづくりの店に古い映画のBGMが流れる店内はノスタルジックが敷き詰められたような温かみのあるセピア色が基調のゆったりとくつろげる洋食屋である。
ここは、彼女たちいや、同級生女子は、みんな憧れる店で、謝恩会、同窓会、成人してからの初デートに結婚式の二次会と使われる。ここが、平成初の同窓会に使われることになるのは自然なことであった。
あまり、酔っていなかった之子は少し明日のことを考え、もの想いにふけりながら、大通りで三人と別れ潮風を感じながら自宅へ続く路地を歩いた。見上げた空には天の川が横たわり東京でも大阪でも見ることがない星屑の波がゆらゆらと揺らめいて見えた。
ふと、我に返ると家の灯りがついている、母にしては早くないか、、まだ午前0時前シンデレラは門限に間に合っているはずだ、「ばあーちゃんが起きてるってことか!」とたん夢見心地は一瞬にして覚めて、赤鬼のような、ばばあの顔が浮かんだ。
之子は、玄関からではなく裏庭に周り直接自分の部屋に向かおうとしたが、やっぱり「なんや、今帰ったんか!」という祖母の声に掴まえられた。「そんなとこから、コソコソ入るな!」と先ず言われ、説教くらうかと覚悟を決めたが、祖母は、久しぶりに之子の元気そうな顔を見ると安心したように笑い、「風呂入るか?」と聞いた、「ええよ、シャワーだけで」
「もう、母さん帰えるし、風呂入れるから入り、疲れとるやろ」何でもなく何時も通りの祖母の声と言葉と背中に之子は癒された。
風呂から、あがると母も帰っていて母が続いて入浴し、深夜まで鶫家の女三人のお喋りは続いた。
之子が、祖母が用意してくれた洗いたてのシーツとタオルケットに包まれて眠りに着いたのは夏の早い朝が明け始め空が白み始めたころだ、一瞬しんとした静寂が支配し夜と朝が入れ替わる木霊がコロコロと鳴く音を聴く。ムシりとする土用の空気が潤み草木が深呼吸して、ひんやりとした大気に包まれる、之子は窓を開ける明けの明星が輝いて見えた夏の朝を身いっぱいに伸びをして感じてから、布団に潜り込むと一瞬にして眠りの底に導かれた。遠くに新聞配達員が朝刊をポストに落とす音を聞いた。
平成元年8月14日 午前4時
つづく
「未来図」
卒業してから もう3度目の春
相変わらず そばにある 同じ笑顔
あの頃バイクで 飛ばした家までの道
今はルーフからの星を 見ながら走ってる
私をおろした後 角をまがるまで 見送ると
いつも ブレーキランプ5回点滅
ア・イ・シ・テ・ルのサイン…♪
未来予想Ⅱ 作詞 吉田美和
確か、去年は「未来予想」でしたか?「未来図」とか言われると、どうしてもこの曲が口をつく。どんなことを書いたかは覚えていないけど、この歌詞を書いたのは始めてではないことは覚えている♪
ダイヤモンドと同じく、1989年巷に流れた曲。
ブレーキランプを連続で5回点滅させるのは、あの頃のカップルなら一度はやるのだが、あれ結構テクニックが要ると知っているのは当時の彼氏たちだろう。密かに練習して本番に挑んだ人を私は知っている。
きっと何年たっても こうして変わらぬ気持ちで
過ごしてゆけるのね あなたとだから
ずっと心に描く 未来予想図は
ほら 思った通りに かなえられてく…♪
それには、二人の努力も必要だけどねぇ✨️
と、あの頃の未来図に立って思うこと。
それに巡り合うのは、もう少し後の話🌟
まだ見ぬ、波濤。それは、未来図。
碧海 曽良
今日の後書き
そういえば、今日読んだ記事に「理解力、読解力の低い人に共通する口癖は”ヤバイ“」なのだそうだ。なるほどなぁと、納得した。何故ならSNSでよく「ヤバイ」と書き込んでた人を知っているが、あの人は、そうだったんだやっぱりと今更ながら納得させられた。
自分の印象は間違いではなかったのだと思い安心した🌾🦜🌙
ゆきやって犬か猫か?ハイジん家のヤギのゆきちゃんか?馬鹿なんじゃないキッショ🌾🌾
お大事に🌸
忘れものしたら、また、探しに行けば良いんだよ、人生は3歩進んで2歩下がる、つけた足跡には綺麗な花が咲くから、迷わない。後ろ向きに前進しても、前進には変わらないから。それも未来図と呼んでいいんじゃない(笑)
おやすいみ〜🐠
令和7年4月13日
お題 「ひとひら」
春の雨 ふるえて散るも さだめかな
和服を好むひとりの女が、冷たい菜種梅雨に散る桜を見上げていた。
「今年も、これで終わりかえ」
ひとひらの花弁は、ひとひらの雪のように舞いながら落ちた。
「雨が、雨が 降ったから…」
女は、約束の場所に行けなかった行かなかった。
10年前美大生だった少女が講師に憧れ、この楚々とした桜のような少女の花弁を散らした。
少女は、妊娠し堕胎し、メンヘラに陥り男に当てつけの、死ぬ気のないリストカットのような自殺未遂をする。もはや、100年の恋も覚めるであろう、重たいメンヘラに男は逃げた。
10年後 再会
少女は、この時を待っていたかのように、男の前に現れた。
見違えるほどに熟れた女を、男はどうしてももう一度手に入れたいと思った。
「会いたい」と電話をする。
それから狂ったように二人の関係は再燃する。
「あなたしか、受け入れられない」と女は言った。
やっと、男の離婚が成立した、もう一人いた愛人と結婚するためだ。やはりどれだけ美しい女になっても、メンヘラで男の部屋で手首を切るふりをするような女は本命にはなれない。男はまたしても女を捨てようとした。すると本命の愛人が諭すように言った。「別れましょう、今だったら、まだ好き。好きなまま別れさせて」
本命になる女となれない女の違い。
結局、本命の愛人にも、妻にも去られた男は、
寂しさのあまり、あの女の元へ、しかし全てを知った女は、ようやく長い夢から覚める。
一人になった男は春なのに仕舞い忘れた独居の部屋にあるコタツに入り。
「ずっと、君が好きだ、そばにいてほしい」と魔女に呪文でもかけられたように短い心の嘆きを呟き続ける。
満開の桜に冷えた春の雨が落ち、ひとひらの花弁が震えながら落ちた。
メンヘラ女の呪いの復讐は幕をおろしたように思われた。熱く熱く熱せられた薬缶は、白い湯気をあげ触ると火傷をするほどであったが、火からおろすと、ゆっくりと火気を忘れてゆくものである。
女の内なる自然は開花し、ひとひらの雪のような花弁が静に濡れた歩道に舞い落ちた。
が、しかして、男が最後に呟いた女は誰であったのであろう。誰であろうと、女たちには構わないのである。
それは、過ぎた日の話であるから。
作者 渡辺淳一 「ひとひらの雪」
リスペクトオマージュ 碧海 曽良
今日の冷たい桜散らしの雨に濡れる桜を見ていたら、どうしても、こちらを書きたくて一気に書いた、リスペクトオマージュなので原作とかなり違うはずですが、大まかリスペクトオマージュです。 今時の人がひとことで言えばどうしようもない男とどうしようもない女の話、だから文学。
現実の話じゃなく物語だから良い話。
こんなの、目くじら立てて読む野暮は、人の心のいろはも語れないって。だから、黒髪が白髪に一夜にして変わる人の心労も、親の心も慕う子の心も、説教の順序も解らないわけ。これを私は変えるつもりはない。何故なら、これに取られた言動を私は許さないと決めているから。ブーメランだと言うくせに、自分へのブーメランに泣き言言うなんて馬鹿げています。人に差した人指し指自分に向けろ(笑)
と、いうことで、今夜は「まだ見ぬ、波濤」はお休みさせて頂き、明日の午後から夜に2日分書こうと思っておりますので、宜しくお楽しみいただけると嬉しく思います。
それでは、また。
つけたし、あのさ。
「ひとひら」くらい検索せずに行こーや、日本人?こんな場所に文章書く人ならさ泣き笑い。
ひとひらの 雫こぼれる 春の宵
碧海 曽良
また、セラピストが沸いてるわ笑笑 そんなにセンセーと呼ばれたいのかなぁ?厄介な病だとか?木の芽時はねぇ、なんだか可哀想です。人のことより自分の内なる自然でも解放してください。他人のことは、その人にしか解りません。マウント取りはやめたほうが良いですよ、みっともないしキモいだけ笑笑。ナニ分かった気になってんだろ?それこそ言う権利あるのか?どの立場やねん笑笑 はい、君の好きなブーメラン。はい、また現実と物語ごっちゃの厄介な病気さんは「ひとひらの雪」も知りませんよーでしょうか、渡辺淳一のベストセラーです。
「まだ見ぬ、波濤」 4月13日分
四人は海岸線を抜け、このころリゾート開発とふるさと創生金で開発された海岸線に出来た小洒落たレジャー施設にある、カラオケボックスにいた。カラオケボックスは岡山発祥で、之子たちの故郷にも、1980年代半ば頃からあった。貨物運送用のトラックコンテナを改装し幾つも並べたようなスタイルであった。四人は新しくオープンしたカラオケボックスに入った。都会ではカラオケスナック一曲100円なんて頃。はじめてカラオケスナックデビューで歌った曲は、杏里の「オリビアを聴きながら」先輩とデュエットしたのは、とんねるずの「雨の西麻布」上司と仕方なくデュエットしたのが「居酒屋」そして女の子同士が集まればプリンセス・プリンセス、レベッカの最新曲からはじまって、聖子、明菜、キョンキョンで、アン・ルイスの取り合いで最後はピンク・レディ。
人の歌より自分の曲を探すのが忙しいとしごろ。
おこまが言った「ここの店、“よりみち”ってさぁ、なんか田舎の場末のスナックみたいやん」
相変わらず、女子トークだと辛辣な、おこまらしい意見。「みちくさとかぁ?」桐子が言った「ちょっと、演歌やな」ギャハハと四人で笑った。
3時間が、あっという間に過ぎて気づけば夕暮れ時。夕暮れの海岸を湘南ではないけどカーラジオから清志郎をガンガン鳴らして四人を乗せた白のフェアレディZは爆速した。
そして今度は本物の居酒屋へ最近進出したというチェーン店居酒屋へと向かう。途中これも都会から入って来た陸サーファーたちの誘いを無視して、四人は同窓会の前夜祭を決行した。
1930年代に始まった集団就職は1950年代にピークを迎え、1970年代に終演を迎える。所謂金の玉たちの時代は終わり、高度成長期も終わり、三種の神器も3C時代のカラーテレビ、クーラ、自家用車も手に入れた一般的家庭。バブル期に突入すると、田舎の極一般的な家庭の子供も大学へ進学する、一億総中流意識の時代。都会と田舎は近くなり、コンビニチェーン展開外食産業に量販店は、日本全国を何処に行っても同じ風景に変えて行くのである。
そんな時代の風を感じながら、彼女たちの青春時代は過ぎて行くのであった。
明日は同窓会
つづく
また、今夜〜👋