半袖
今日は半袖は少し寒い
五月の雨は冷たくて
雨に濡れながら走った後に
喫茶店のドアを開けると
冷房がかかっていて
微妙…。
冷房がかかり始める季節
でも、まだ今日は寒い
雨に濡れた腕にハンカチを
あてながら思う
少しでも風のあたらない場所を
探して…。
メロンソーダを注文
温かい飲み物に
すれば良かったと後悔
喫茶店のドアが開くたび
少しでもドアの近くに座るべき?
変わりないか…。
1番奥の店内が見通せる
席に座りながら
今更思う、あれやこれ
まだ、待ち合わせた時間まで
少しあるから本を出しながら
思う…。
10分くらい待ったかな
体の芯が冷えてきて
半袖の袖口から出た
腕が冷たくて
知らずさすっていた
半袖は失敗…。
腕を抱えて待ったかな
待ちきれず
ごそごそ、鞄の中を
早急の雨でちょっと
濡らしたカーディガン
羽織るけど…。
ちょっと濡れた
カーディガン
やっぱり、余計に
寒くなって結局
半袖に戻る…。
初めての雨の待ち合わせ
やっと待ち人が来た時には
鼻を啜っていた
次の日から
熱が出て学校を休んだ…。
初めての
雨の日の待ち合わせ。
2024年5月28日
心幸
天国と地獄
ねえ、君。
天国と地獄とは同じところなのかも知れないねと老人は言った。
幸せは人の心が決めるものってやつと同じだよ君。
ようは、もののとりよう。
誰もが、そこは地獄だと言ったとしても、唯一人お前がいるだけで、そこが天国だよと笑う馬鹿な奴がいる。逆に誰もが、そこは素晴らしい天国だよと言ったとしても、唯一人お前がそこに居なければ、そこは地獄だよと泣く馬鹿な奴がいる。
結局、幸せも天国も地獄も同じ場所にある
そう、それは君の心が決めるもの。
2024年5月27日
心幸
月に願いを
月に願いをとか言えば、すぐに「ロミオとジュリエット」を想像してしまう。馬鹿を言うな!あれは願いではなく誓うと言ってロミオはジュリエットに詰られたんだ、何故ならこうだ、、
「嗚呼、貴方はどうしてロミオなの?」と敵対する家に生まれたロミオとの恋に悩み思いつのるジュリエットの姿を見ていたロミオが変わらぬ愛を月に誓うと言うとジュリエットは言う
「嗚呼、月になんて誓うのはおやめになって、あんな夜ごと姿を変える月などに貴方の愛をお誓いにならないで」とジュリエットは懇願する。
そう、月になら願いでも誓いでもなく呪文くらいが相応しい。夜ごと姿を変えそして暗闇に深々と白かったり青かったり赤かったり黄色かったりの顔をする月は、月こそは罪を犯したり、犯したその罪や膿を滴らせた傷口を隠すのに相応しい。
古今東西今昔 満月今月今夜の月夜の晩の丑三つ時に恋の恨みを参るのも、吸血鬼ドラキュラが人の生き血を欲しがるのも、狼が生け贄欲して遠吠えするのも月夜の晩月に向かってと相場が決まっている。
星には願いを
月には呪いを
朝日には感謝を
誓いなら夕日に
そうだ、明日考えよう
明日に望みをたくして
彼女は故郷の大地をその土を
握りしめて
スックリと立ち上がり
紅色に染まる空に
拳を高く掲げた
それが、大地と空と
朝日と夕日と
星と月との理。
2024年5月26日
心幸
降り止まない雨
五月の雨は冷たくて
貴方の白い車探しかけてしまう
冷たい雨は傘を叩き
悲しい歌を歌い始める
あの日カーラジオから
流れていた曲
あの日の雨を思い出させ
待ち合わせた交差点
ふと足を止めた
もう、終わったはずなのに
あの日と同じ5月の雨が
あの日の曲を思い出させ
あの頃の優しさが
流れてゆく
貴方の姿も
今は、流してゆくように
降り止まない雨に描き
わたしは身を任せた
行くあてなく
ただ彷徨い
風の中の
降り止まない雨よ
そいつは二人の
約束と夢物語
今じゃ行先を
見失い、今じゃ
夢さえ何処にも見当たらない
降り止まない雨よ
もっと激しく
降り続けて
渇いた喉に
空っぽの心を満たして
あの日二人で
見た夢物語の
子守唄みたいに
何もかも流して
想い出を洗い流しておくれ
冷たい五月の
五月雨よ
降り止まない雨よ
全てを育む
五月雨よ季節を変えておくれ
2024年5月25日
心幸
あの頃の私へ
心配ないからね
君の思いが
必ず届く
明日がきっと来る…
と、言いたいけれど
もしも、あの頃の私に言葉をかけるなら
じゃない方にも生きてみる価値はあったのかも知れないってこと…と、すると今は消えてしまうのだけれど、じゃなかった人生もちょっと見てみたい気もするけれど、もしかしたら小さな決心の積み重ねひとつひとつじゃない方をえらんでも、ここに辿り着くんじゃないかな?とも思う。
生徒たちの人混みの中で自然に貴方の横を並んで歩いていて、はじめての小さな決心の朝も並んで河原を歩いていたけど、もしもあの時進路を貴方に合わせていたなら私たち別れなかったのかしら…。うーん、あの頃の私も貴方も二人の未来予想図よりも自分の未来予想図だったよね、、随分泣いたけどやっぱり同じ道を選ぶんだろうね、だってまだ何者でもなかったのね私たちは自分が何者かに非常になりたかったしなれる気がしていたから。
結局、何者かになんて大してなれなくて、当たり前に生きるこの世界の片隅に誰かと共にということに行き着くまでの航海の始まりだったから。自分の手で漕ぎ出したかったよね私たち。
もしも、その場所に留まったならとも考える
それはそれで幸せだったじゃない方の人生だった?そうすれば貴女は少し長生きしてくれた?もっと貴女の側にいれたのかしら、、でもそれはきっと貴女は許さなかったろう。「ここには戻るな」と言った貴女は厳しくて強い。そして私に人生をくれた人だったから。
貴女の教えを胸に少し広い世界を知りました。
へその緒切った場所にしか居れないじゃなくてへその緒切った場所より外に命を運びました。
ドンブラコスッコッコ♪ 流れ流れてそう大して壮大でも偉大でもないけれど、共に生きる人を見つけ貴女のそのまた前の貴女の私の中に眠る種を外に出しました。
こうして、広がって行きますようにと願いを込めてね、任務完了って思ってますよ。
あの頃の私へ
悲しむことはありません
悲しむことの沢山ある人生だけど
ちゃんと初志貫徹
少し広い世界を知りました
貰った種を外に蒔きました。
だから、間違っても傷ついても泣きはらしても
顔を上げて生きて下さい。
生きてるだけで
それで、大丈夫だから。
あの頃の私へ…。
2024年5月24日
心幸