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あの頃の私へ

心配ないからね
君の思いが
必ず届く
明日がきっと来る…

と、言いたいけれど

もしも、あの頃の私に言葉をかけるなら
じゃない方にも生きてみる価値はあったのかも知れないってこと…と、すると今は消えてしまうのだけれど、じゃなかった人生もちょっと見てみたい気もするけれど、もしかしたら小さな決心の積み重ねひとつひとつじゃない方をえらんでも、ここに辿り着くんじゃないかな?とも思う。

生徒たちの人混みの中で自然に貴方の横を並んで歩いていて、はじめての小さな決心の朝も並んで河原を歩いていたけど、もしもあの時進路を貴方に合わせていたなら私たち別れなかったのかしら…。うーん、あの頃の私も貴方も二人の未来予想図よりも自分の未来予想図だったよね、、随分泣いたけどやっぱり同じ道を選ぶんだろうね、だってまだ何者でもなかったのね私たちは自分が何者かに非常になりたかったしなれる気がしていたから。

結局、何者かになんて大してなれなくて、当たり前に生きるこの世界の片隅に誰かと共にということに行き着くまでの航海の始まりだったから。自分の手で漕ぎ出したかったよね私たち。

もしも、その場所に留まったならとも考える
それはそれで幸せだったじゃない方の人生だった?そうすれば貴女は少し長生きしてくれた?もっと貴女の側にいれたのかしら、、でもそれはきっと貴女は許さなかったろう。「ここには戻るな」と言った貴女は厳しくて強い。そして私に人生をくれた人だったから。

貴女の教えを胸に少し広い世界を知りました。
へその緒切った場所にしか居れないじゃなくてへその緒切った場所より外に命を運びました。
ドンブラコスッコッコ♪ 流れ流れてそう大して壮大でも偉大でもないけれど、共に生きる人を見つけ貴女のそのまた前の貴女の私の中に眠る種を外に出しました。

こうして、広がって行きますようにと願いを込めてね、任務完了って思ってますよ。

あの頃の私へ
悲しむことはありません
悲しむことの沢山ある人生だけど
ちゃんと初志貫徹
少し広い世界を知りました
貰った種を外に蒔きました。

だから、間違っても傷ついても泣きはらしても
顔を上げて生きて下さい。

生きてるだけで
それで、大丈夫だから。

あの頃の私へ…。

2024年5月24日

心幸


5/24/2024, 4:05:29 PM