月に願いを
月に願いをとか言えば、すぐに「ロミオとジュリエット」を想像してしまう。馬鹿を言うな!あれは願いではなく誓うと言ってロミオはジュリエットに詰られたんだ、何故ならこうだ、、
「嗚呼、貴方はどうしてロミオなの?」と敵対する家に生まれたロミオとの恋に悩み思いつのるジュリエットの姿を見ていたロミオが変わらぬ愛を月に誓うと言うとジュリエットは言う
「嗚呼、月になんて誓うのはおやめになって、あんな夜ごと姿を変える月などに貴方の愛をお誓いにならないで」とジュリエットは懇願する。
そう、月になら願いでも誓いでもなく呪文くらいが相応しい。夜ごと姿を変えそして暗闇に深々と白かったり青かったり赤かったり黄色かったりの顔をする月は、月こそは罪を犯したり、犯したその罪や膿を滴らせた傷口を隠すのに相応しい。
古今東西今昔 満月今月今夜の月夜の晩の丑三つ時に恋の恨みを参るのも、吸血鬼ドラキュラが人の生き血を欲しがるのも、狼が生け贄欲して遠吠えするのも月夜の晩月に向かってと相場が決まっている。
星には願いを
月には呪いを
朝日には感謝を
誓いなら夕日に
そうだ、明日考えよう
明日に望みをたくして
彼女は故郷の大地をその土を
握りしめて
スックリと立ち上がり
紅色に染まる空に
拳を高く掲げた
それが、大地と空と
朝日と夕日と
星と月との理。
2024年5月26日
心幸
5/26/2024, 11:02:10 AM