ここはどこ?ずっとずっと光のない道を彷徨って彷徨って彷徨って、考えても考えても私の道なんて見つからない。答えのない問いばかりが、ぐるぐるぐるぐる頭の中を回ってる。誰かの道を見つけては縋って縋って縋って、空っぽの自分を隠したくて、でもそれにも限界がきて、またそれの繰り返し。
なんとなく周りの音も色も薄くなってきて、何もしない日が多くなって、ただただ無気力になっていく。このままじゃいけないって踠いて踠いて踠いても抜け出せなくて、どこかで諦めてる自分もいて。
人に疲れたのに人に依存して、またどこかで人に期待してる。人に縋っているときだけは、その人の一筋の光の道を歩き自分は大丈夫だって安心する。でも自分を抑えられなくなってまた戻るんだ。
私は私を探して歩く。縋って、踠いて、みっともなくたってずっと、この「暗がりの中で」
合言葉の愛言葉
学校終わりに君が居たら嬉しくて、「お疲れ様」が温かくて、ふと溢した「だいすき」。
夜が更けるまで話した後の「おやすみ」がくすぐったくて、「また明日」に夢を願う。
今ではもう夢の中。その夢でさえも私を縛るから
夢に囚われた空っぽの愛言葉を綴って、スイセンの花を抱えた。
「愛言葉」
友達との帰り道、
キンモクセイの匂いにあの人を思い出す。
曲がり角で友達と別れた後、1人になった私はなんとなく寂しい気持ちになり空を眺めた。
私を置いてどこまでも遠くへ行ってしまうような、
高く広い空が私には眩しすぎて、私はまた前を向きただただ足を進めた。
「秋晴れ」
今あるものを全部捨てて捨てて捨てちゃえば、あの空はもっともっと輝いて見えるのだろうか。
仕事も他人も今も過去も全て置いてきちゃえば、
あの道ももっと高く高く飛べるのではないか。
夕方、突然彼女から連絡がきた。
「今日の夜星見に行かない?」
_____久しぶりに会った彼女は照れたように笑うと、「行こっか」と呟き僕の手をつかんで走り出した。子供のようにはしゃぐ君をみて、僕も自然と微笑み返す。
坂につくと彼女は急に振り返って、僕と足を並べて歩いた。周りの街灯が消えてきて、月明かりしか見えなくなった頃、僕らは空をみる。夜空を埋め尽くすような星の数に圧倒されそうになり、近くのベンチに腰かけた。「あのね!」そう言って、彼女はひとつの星を指差し、星の説明を始める。
子供のように、星をみて喜ぶ君の姿を
相づちを打ちながら、僕はただただ眺めていた