夫婦
フーフー
今日はあったかいシチューでも食べよう
どうすればいいの?
久々にアプリを開けばたった今の私の心情のままがお題になっていた
ほんとうにどうすればいいの
私がこれを呼んだのは間違いないし
いつか来るであろう未来が訪れただけとわかっているけど
どうするのが正解なのか
まだ用意していなかった
いつからそう思っていたのか
そうだとしても続けてくれるのか
ぐるぐるぐるぐる
仕方ない、仕方ない
飛び込め!
好きなものを自分の好きなペースで好きでいることが楽しいのであって
それが義務になってしまったり
ペースに疲れてしまっては意味がない
だって楽しくないから
元々供給があまり多くないものを好きで
そのペースが私にも合っていて
ずっと心地よいのだけど
畑の違うコンテンツを好きになると
その供給の多さと頻度の高さに
息が詰まりそうになる
有難いことだろう、というのは
この際脇に置かせて欲しい
楽に息ができる距離を探っている
タバコになりたい
一日に何度もキスをして
やめられないほど夢中になって
何処へ行くにも必ずお供する
あなたが抜け出せないタバコになりたい
そう思って演じてた
都合のいい人
狙ったように手に落ちて
あなたのタバコになれたけど
吸い終わるたびに捨てられて
煙のようなさよならは
届くことなく消えていく
別れ際に、今の今までの
夢の時間を噛み締めながら
口角が勝手に上がるのをキュッと結ぶ
今は歩きながら時々肩と肩が触れる距離だけど
お昼頃の人混みでは手の先の方だけで繋いでいた
「はははっ」
私が大きな一口で頬張った時に笑った声が
いつまでも頭の中で響いてる
スーツ姿しか知らなくて
私服ってどんな感じなんだろうととにかくワクワクしてたら
髪型はセットしてラフめの洋服で現れて
そのギャップに悩殺された集合場所
すべてがキラキラと夢の光を放ち
私のなかでいっぱいに溢れてる
お互いの車を停めた駐車場に着くと
「どこらへんに停めたの?」と聞かれたので
もう少し奥の方です、と答えた
「じゃあ、そこまでね」
そこまでね、そこまでね、
その言葉に胸がチクリと傷んだ
「あ、これです!私の車」
「おー。じゃね〜ありがと今日は」
「はい!こちらこそありがとうございました!!お気をつけて!」
「うん。また仕事でね」
また仕事でね、また仕事でね
まあ、そりゃあそうだよなぁ。仕事だよなぁ
また一人で胸をチクリと痛めていたら
歩き出していた彼がふと振り返って
「あ、もちろん今日みたいな日でもね」
と目を合わせて言った