別れ際に、今の今までの
夢の時間を噛み締めながら
口角が勝手に上がるのをキュッと結ぶ
今は歩きながら時々肩と肩が触れる距離だけど
お昼頃の人混みでは手の先の方だけで繋いでいた
「はははっ」
私が大きな一口で頬張った時に笑った声が
いつまでも頭の中で響いてる
スーツ姿しか知らなくて
私服ってどんな感じなんだろうととにかくワクワクしてたら
髪型はセットしてラフめの洋服で現れて
そのギャップに悩殺された集合場所
すべてがキラキラと夢の光を放ち
私のなかでいっぱいに溢れてる
お互いの車を停めた駐車場に着くと
「どこらへんに停めたの?」と聞かれたので
もう少し奥の方です、と答えた
「じゃあ、そこまでね」
そこまでね、そこまでね、
その言葉に胸がチクリと傷んだ
「あ、これです!私の車」
「おー。じゃね〜ありがと今日は」
「はい!こちらこそありがとうございました!!お気をつけて!」
「うん。また仕事でね」
また仕事でね、また仕事でね
まあ、そりゃあそうだよなぁ。仕事だよなぁ
また一人で胸をチクリと痛めていたら
歩き出していた彼がふと振り返って
「あ、もちろん今日みたいな日でもね」
と目を合わせて言った
9/28/2024, 11:54:29 AM