古き友に終わりを迎えるかもしれないと言われた。私は、やるせない気持ちで隣の友に目を向けた。ひと呼吸おいてから、私はいつ頃になりそうなのかと聞いた。頭の中は、入ってきた情報が整理されていないが、口からは喋るべき最低限の単語だけ滑り出してきていた。この時私は、自分を上から見下ろしているような奇妙な感覚に襲われていた。
友は口を開くと、あとひと月もないと答えた。私は、1度だけ瞬きすると、そうか、と諦め気味に言葉を零すと同時に頭を垂れた。最後だと思い、頭を上げると同時に言葉を吐き出した。
友よ、君に会えて良かった。
お終い
海は、広すぎて私達の目では境界線がはっきりしない。見えているようで、見えていない。そんな、曖昧な言葉でしか表現する事ができないのだ。
そのため、私は海に来るのだ。自分と海をはっきりと隔てている境界線も曖昧になれと想いを込めて、砂浜から海へと1歩を踏みだす。私の足は、海との境界線を無くしたように見えたが、浅さ故に私という存在は消えていなかった。私は、思わず口から残念と言葉を零してしまった。
海よ、君とは1つになれない。
お終い
私は、自分のことを好きな人間が苦手なのだと実感した。その日は、私にとって苦痛が限界に達した日だった。私の事を好きな人間が、写真を撮ろうとしつこく迫ってきたのだ。私は、酷い嫌悪感と地に足がつかない浮遊感に苛まれた。決して、蛙化現象などといったものではない。私は、その人間の事を好いてはいないし友として関わりを持っていたに過ぎないのだからだ。
だからこそ、私は怖いのだ。未知というものが私を噛み砕いてこようと迫り続ける様を身に染みて感じるのが怖くて仕方がない。私の体はその後、学校に行くのを拒否するかのように発熱が続いた。
いつまでも捨てられないものが体に絡みついて離れない。
お終い
私の家族は、周りから見ればバランスが悪いと言えるタイプだと思う。母親はいわゆるヒステリック気味な人で、父親は仕事人間、姉である私は人見知りが激しく心を開かないタイプの人間で、妹は美人で友達も多く面白い子で、最後に弟はこちらも妹と同じく面白い子である。
けれど、家族が傷つけられたり傷ついたりしたら、本気で心配して助けようとする強さを隠れ持っている。そんな私の家族が本人達には言わないが誇らしいと思ってる。
私の家族は、隠れた強さを持っている。
お終い
大人の都合で連れていかれた親戚の集まり、従兄弟達が遊ぶ様を見ながら帰りの時間を確認するも、大人の世間話が長引きなかなか帰らせてもらえない。
私は、それにストレスを感じて今日も生きている。
心の健康が、安定しない複数の原因の1つ。
お終い