彗星

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8/16/2025, 12:13:19 PM

題:願いを星に乗せて

 8月と言えば【ペルセウス座流星群】。今年は12日深夜から13日未明にかけてが最も活発に見られると予想されていました。
 その時私は、暗闇から降り注ぐペルセウス座流星群に、願いました。
 ーーこれからもずっと、ピーチさん達と、それからチコ達と、幸せに過ごせますように。
 この願いを流星群は受け止めてくれたのでしょうか。
 でも、もし受け止めてくれて、遠くの空へと運んでくれていたら、星の女神様には感謝してもしきれません。
 貴方の願いも、案外遠くの空へと運んでくれているのかもしれませんね。

お題『遠くの空へ』

8/15/2025, 12:35:53 PM

題:驚きの域

「ロゼッタさん」
「はい」
「今度、レジェンドチーム一周年を記念して、3人で食事に行きませんか」
「あぁ、それはいい提案ですね。どこで食事しましょうか」
「せっかくなので、トーキョーのレストランにします?」
「いいですね!きっと幼いキノピーチは大喜びですよ」
「その笑顔が目に浮かぶようです!では早速予約してきます!」
「頼みました」
 私は微笑みながらリンクさんとの会話を終えた。
 3人で食事なんて、どんなに楽しいことでしょう。そもそも、他の人と食事に行ったのは何十年ぶりでしょうか……。考えただけで脳内がお花畑で埋め尽くされそうです。
 キノピーチの部屋のドアを軽く2回叩くと、寝間着姿のキノピーチが顔を出しました。
「わぁ、ロゼッタさん、どうしたんですか?」
「実は今度、レジェンドチーム一周年を記念して、3人で食事に行くことになったんです」
「そうなんですか!それはそれは」
「予約はリンクさんが取ってくれるそうなので」
「ありがとうございます!いやぁ、楽しみですね」
「ふふ、ですね」
 キノピーチに簡単に伝え、自分も床に就くことにしました。そして、あっという間に食事をする日に。
「お待ちしておりました、ロゼッタ様、リンク様、キノピーチ様。今から御席に案内いたします」
(ヤバい、今私の目の前にあのレジェンドチームがいる!!)※ウェイターの心境
 私達は奥の席に通されました。
「それにしても、随分高そうなレストランですが……」
「あぁ、ここはNARISAWAっていうミシュランやベストレストランにランクインする日本屈指のレストランなんですよ」
「「え」」
 キノピーチと声がハモりました。
 いくら一周年記念とはいえ、そんな凄いレストランに……?
 驚きの域を超えて、もはや無表情になっていると思います。
 だって、リンクさんの顔が明らかに困惑してるんですもの……。
 !マークじゃ足りない感情って、あるんですね。

お題『!マークじゃ足りない感情』

8/14/2025, 11:42:47 AM

題:貴方の瞳に映った景色

 貴方の瞳には、一体どれだけ美しい景色が映っているのでしょうか。
 美しい貴方には、やはり星空のように輝かしい景色が映っているのかしら。
 知りたいけれど、直接見ることは出来ない。
 なぜなら、貴方に映る景色に邪魔なものが映ってはいけないと思うから。
「とても綺麗ですね、ロゼッタさん」
「……そうですね」
 私には、ただ海にオレンジ色の道を作る夕日にしか見えない。
 けれど貴方には、その海の道も、夕日も、とても美しく映っているのでしょうね。
「でも、ロゼッタさんの方が綺麗です」
「……っ…」
 貴方には、こんな私でも、夕日よりも、そして星空よりも、美しく映っているのね。
 ーー貴方の方が、どんな星空よりも美しいわ。

お題『君がみた景色』

8/12/2025, 12:43:47 PM

題:愛の記憶

 ーー俺、ミファーのこと……好きなんだ。
 ーー……私も、好きだよ。
 あの時のことを忘れるはずがない。人生で一番ときめいて、幸せな時だったから。
 こんなに幸せに彩られた記憶を、私は知らなかった。
 赤の花火が上がる寸前に言った、あの言葉。リンクの顔が紅くなっていたのは花火のせいなのか、分からなかった。
 リンクとはあれ以来、たまに会っては外出をしている。所謂【デート】というものだ。
 リンクといると、心が弾む。楽しいのだろう。リンクといる時は何もかもが楽しい。どれも大切な時だ。
 今日もデートをするから、その待ち合わせに書いています。
「お待たせ、ミファー!何か書いてるの?」
「まあ、当たりっちゃ当たり」
「えー何それ?」
 適当に誤魔化して、出発しようと思います。
 それでは、また。
 行ってきます。

お題『真夏の記憶』

8/10/2025, 2:14:06 PM

題:ガラス

 “優しさ”ってさ、簡単だからこそ、“偽りの優しさ”があるんですよ。
 あの時もそうだった。
 幼い頃にママを亡くした私に優しくしてくれた子。
 例えば、背中をさすって慰めてくれたり、一緒に帰ってくれたり。
 でもその子が何か優しくしている時、いつも瞳の中は私を小馬鹿にした様な感じだった。
 そして後々分かったことなのですが、その子は憐れな私の様子を楽しんでいたようなのです。
 ーー許さない。
 そう思いました。多分あの子は、似たような子を見つける度に、同じようなことをするのでしょう。
 それ以来、私に優しく接する人達を警戒するようになりました。
 でも、唯一“本当の優しさ”を私にしてくれていた子がいました。
 ピーチさん。
 あの人は、優しくしてくれる時、いつも瞳は温かさを帯びているのです。
 本当の優しさはこれなのだと、直感しました。
 その方とは、今も仲良くしています。
 優しさなんて無くなれば良いと思っていた私を、温かくしてくれたのです。
 優しさはガラス、偽りの優しさは鋼。
 すぐ無くなる本当の優しさと、中々無くならない偽りの優しさ。
 でも、偽りの優しさを受けた後は必ず、本当の優しさをしてくれる人がいるのです。
 一人で悩まず、本当の優しさを貴方にしてくれる人に相談してみては、いかがでしょうか。

お題『やさしさなんて』

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