有栖

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9/18/2023, 3:39:16 PM

僕は小学生の頃 親がキャンプにハマった事もあり
夏の間 何度かキャンプをした思い出がある。

しかし僕としては出来れば家で過ごしたいし、虫がいる環境で
食事や睡眠を取るなんて想像するだけで
身震いする気持ちだった。

だが親の決定には逆らえず キャンプ場にテントを張ったり
小屋で過ごす体験を経験させて貰った。
台風が近づいてきており、強風でテントが飛ばされそうに
なりながら柱を必死で押さえる思い出は、なかなかの
恐怖だったのは今でも拭えない。

しかし今1人の子供を持つ親となって
子供とキャンプに行きたいと感じている。
どんな心境の変化かと言うとやはり、あの夜の思い出だと思う

ある日の夜キャンプ場で夜更かししている中
トランプも飽きて何か次の遊びを探そうかと
話していると 父が声をかけてきた

「ちょっと来てみ」

僕達は ??? を浮かべながら下を見ているように
言われながら、懐中電灯で道路を照らし歩く
しばらく歩き周りの静けさに
怖さを感じていると父が

「ほら、上見てみ 綺麗やろ」

と上を見るように促してきた。

恐る恐る上を見ると 綺麗な星空が見えた

真っ暗な空に綺麗な星を 誰にも邪魔されずに
独り占めするような感覚に 僕はなんとも言い表せない
感情が溢れた。

あの日から僕は子供が出来たら一緒に見に行きたいと考えている

いつか僕の家族と一緒に。

9/17/2023, 10:15:20 AM

僕は今実家に帰って来ている
帰郷というやつだ

だが帰ってきたとしてこんな田舎でする事なんて
たかが知れてるし僕はもう30代
幼少期と違い遊ぶ友達が居たり等はしない。

だからとりあえず近くを散歩している
ほぼ田んぼばかりだから
少し遠くを歩いてみる、すると
少し登ると小さな花畑があった事を思い出し歩を進める

見つけた、向日葵畑だ。
もう見に来るのは近所の人くらいだろう
高齢化もきておりなかなか目にされない
向日葵を僕は眺める

ふと記憶の隅に 初恋のあの子の顔が
浮かんだ気がした

9/16/2023, 10:56:03 AM

いつかの友人が雨が降る事を空が泣く
と表現してた事がある

あいつは詩人の卵だったのかもしれないな、なんて。

何故その友人を思い出したかというと
今その友人の葬儀に参加してきたからだ。

交通事故だった 人なんて本当に呆気なく
死ぬんだなと 一人思う

ポツポツと雨が降り出してきた
雫が僕の顔に当たるのが分かる

そうか、お前も泣いてくれてるのか?
なんて有り得る訳ないのに
僕にも詩人の卵なのかもしれないなと
少しぎこちない笑みを浮かべながら
僕は空の泣き顔を仰ぐ

9/15/2023, 11:20:59 AM

なかなか帰ってこない君からのLINE

泣き腫らした目で何度画面を見る
深夜3時。

既読すらつかなくて
新着通知も公式や友達からの連絡ばかり。

もう丸一日連絡ない事を心配しても
伝わらないこの感情
君の中ではただの重たい女になっちゃったのかな

楽しかったあの日に戻りたいなと
カメラロールを眺めても
新しく涙が溢れる事にしかならなかった。

9/14/2023, 10:14:02 AM

僕は暑いやつが嫌いだ 熱血、熱血教師、熱血漢。

何がかっこいいんだ 暑苦しい
根性論より論理的に物を言えと思う。

だが僕の友人はそういうタイプだ

陸上部で補欠だったあいつはなかなか成長しなかった
周りもそういう目で見ていたずっと補欠だろうと
でもあいつは諦めなかった
毎日遅くまで練習して練習して

少しづつ良くなってきたと放課後の教室から
覗いていた僕も思う

いつの日かあいつは言っていた
好きこそ物の上手なれだろ?笑
今日がダメでも明日
毎日毎日一生懸命それこそ命が燃え尽きるまで
頑張れば いつかはレギュラー取れるよ
だとさ。

やっぱり僕は暑いやつが嫌いだ

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