語り部シルヴァ

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10/26/2025, 10:44:39 AM

『終わらない問い』

終わらない問いはなぜ生まれてなぜ議論するんだろうか。
僕の隣で小説を読んでいた君がふと呟く。
答えが出ないのは当然として、
過程を議論したいだけじゃないかな...
なんて答えると君はなるほどなあと
こちらを向かずページをめくる。

疑問や問題が出るのは当然だとして答えが
必ずあるとは限らないのは確かに不思議ではある...
なんたってこの世は科学などで解決できる時代になってきた。
なのに昔から未だに答えの出てない議題だってある。

ちなみに友人の読んでる小説の内容は『鶏卵のオリジン』
鶏が先か卵が先かというそれぞれの派閥が戦争を起こす物語。

...きっと結末はお互いが潰れるまで戦い続けるだろう。

語り部シルヴァ

10/25/2025, 10:31:50 AM

『揺れる羽根』

随分と落ち着いてきた。
部屋はもう取り返しのつかないレベルだけど、
自分がしたことだ。仕方ない。
肩で息をするレベルで暴れてたみたいだ。
呼吸が荒い。というかどれだけの時間暴れてたんだろう。

それすらもわかってない。
とりあえずその場でへたりこんでゆっくりと
呼吸のペースを戻す。
雪のように積もった羽根は
そこに転がってる枕だったものの中身だろう。
あんな枕の中にこんなにも羽根が
詰まってたんだと冷静になって見ている。

また新しい枕を買わなきゃ。
些細な行動で周囲の羽根は揺れて舞う。

次はもっと丈夫な枕を買おうかな...

語り部シルヴァ

10/24/2025, 10:41:43 AM

『秘密の箱』

オカルト研究部の僕らの部室には"あかずの箱"
と呼ばれる箱がある。
僕が入部した時から既に置かれていて先輩曰く
「部長が入部した時には既にあって、
先輩からも開けるなと釘を刺された」らしい。

実際人がいない時に興味本位で触ってみたが
開きそうになかった。
高い場所にあり椅子を使わないと届かない。
どこにでもありそうな缶のような箱。
取ってつけたような南京錠。開けるのは無理かもしれない。

だがこの前部長がその箱をいじっているのを見た。
部長は何か知っている...?
部長が帰ったあとにもう一度箱を調べてみた。
鍵がかかって...いなさそうだ。

恐る恐る開けようとすると部長の大きい声が部室内に響く。
「だめっ!!」
驚いた拍子に椅子から転げ落ちた。
なんとか怪我はなかったが、周りにお菓子が散らばっていた。

「...バレちゃったか。」
先輩は片手で顔を覆う。秘密の箱は甘い味で満たされていた。

語り部シルヴァ

10/23/2025, 10:32:56 AM

『無人島に行くならば』

"無人島に行くならば何を持っていく?"
似たような質問をどこかで聞いた事がある気がする。
だいたいの人は水だったりナイフだったり
日常的に必須な物をひとつ選ぶだろう。

僕ならなんて答えるかな...
色々あって迷ってしまう。

そうだな...僕もサバイバルナイフとかがいいかな。

なんで今思い出したんだろう。
目が覚めて一番最初に思ったことがこれだ。

漣の音、白い砂浜、知らない植物の山。
漂着してしまったようだ。

サバイバルナイフ...欲しかったなあ。
現実は残酷で何も持たないまま無人島サバイバルが始まった。

語り部シルヴァ

10/22/2025, 11:20:24 AM

『秋風🍂』

「さむっ」
急に吹き出す風がやたらと冷える。
少し前まで風よ吹けと願っていたのに
今じゃ止んでくれと願うばかり...

色褪せた枯葉が風に吹かれて乾いた音で地面を走る。
つま先から芯まで一気に冷やされるような風は
冬服の温かさを想起させる。

あー...あったかいココアが飲みたい。
そんなこと思いながら歩いていると自販機を見つけた。
持ち合わせがちょうどあったからココアを買う。

プルタブを開けた瞬間優しい甘さが鼻に届く。
早速一口...

じんわり体に広がる温もりを秋風が冷まして
またココアを飲む...
帰るまでにココアが無くなりそうだ。

ココアで暖を取りながら歩く。
枯葉が一枚、また一枚と秋風に吹かれながら
地面を走って僕を追い抜いた。

語り部シルヴァ

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