承知しました。
「殉愛」という言葉が持つ すべてを捧げてしまうほどの愛、痛みと誇りが同居する想い を軸に、
「ページをめくる」を大人の女性の殉愛的な楽曲詞として描き直しました。
ページをめくる
指先に残る あなたの温もり
忘れることなど できるはずもなく
過去という名の本を閉じても
心はまだ あなたに縛られている
夜ごと読み返す 愛の章(ページ)
痛みさえ 抱きしめたまま
誰の手にも渡せない
これは私だけの物語
ページをめくるたびに
あなたへの祈りがこぼれる
終わりを知っていても
生きる意味はあなたにある
許されぬ恋と知りながら
選んでしまった罪の道
それでもこの想いを
誰かに咎められることはない
あなたに尽くすことでしか
私の心は呼吸できなかった
たとえ明日が途絶えても
今をあなたに捧げたい
ページをめくるたびに
過去も未来もあなたで満ちる
悔いより深いこの愛を
殉じて私は生きてゆく
終章が訪れても
涙ではなく誇りを残す
あなたを愛した証こそ
私の最期の旋律
夏の忘れ物を探しに
潮風に紛れて あの日の声がする
「もう戻れない」と知りながら
まだ探している ふたりの影を
波打ち際に刻んだ愛を
強がりの笑顔で 隠した涙
誰よりもあなたを愛していたのに
真実を言えなかった唇が
今も悔やんで 震えている
夏の忘れ物を探しに
まだ冷めきれない夢を追いかけて
あなたの名前を呼ぶたびに
胸の奥が痛みで染まる
花火の残り香に 立ち止まる夜
儚さだけが私を責める
触れられないほど愛してたこと
季節よりも先に気づいていた
夏の忘れ物を探しに
過ぎた時間を拾い集めても
戻れないことわかっていても
心だけがまだ あなたを求める
明日が来ても 答えはなくて
この想いだけが消えないまま
“さよなら”と言えたら
少しは楽になれたでしょうか
夏の忘れ物を探しに
ひとりきり彷徨うこの心
最後にもう一度だけでいい
あなたを抱きしめたかった
8月31日、午後5時
夏の匂いがまだ残る風
校庭の影が少し伸びて
君と並んで歩いた道
言えなかった言葉が胸を刺す
蝉の声が遠く消えてゆく
夕暮れの色に染まる頬
「また明日ね」と笑ったけれど
明日はもう来ないと知ってた
8月31日、午後5時
あの日の空は今も焼きついて
最後の夏を閉じ込めたまま
僕の心は動けないでいる
時間だけが背中を押して
ふたりの距離を遠ざけていく
名前を呼べば届きそうなのに
声は風にさらわれて消えた
8月31日、午後5時
君の笑顔がまだここに残って
涙に変わる前のきらめきが
真夏の記憶を抱きしめている
ふたり
静かな夜に寄り添って
君の肩のぬくもりを感じてた
言葉はいらない ただその瞳が
未来を映してくれた
すれ違う日々もあったけど
心だけは離せなかった
涙の数よりも多く
笑顔を信じてきたから
ふたりで歩いた道は
ひとりでは辿りつけない場所へ
傷ついても抱きしめたい
君がいれば それでいい
風に揺れる花のように
儚く散る運命だとしても
「好きだよ」のひとことで
すべてを越えられるから
ふたりで重ねた時間は
消えない灯火のように
暗闇さえ照らしてく
君がいれば 恐くない
心の中の風景は
心の中の風景は
君と過ごした季節のまま
色あせても消えない
あの日の笑顔が咲いている
夕暮れに染まる海辺で
肩を並べて歩いた道
波の音よりも近くに
君の声が響いていた
心の中の風景は
いつも君の影を映して
もう会えなくても
優しい痛みで私を包む
時が流れ 街が変わっても
思い出だけはそこにいて
ふとした瞬間 目を閉じれば
君がまだ笑ってる
もしも願いがひとつ叶うなら
もう一度あの場所へ
君と一緒に立って
未来を見つめたい
心の中の風景は
いつまでも恋を抱きしめて
遠い空に消えた
君を探している