眠り子

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9/8/2025, 11:24:39 AM

仲間になれなくて

私_孤独の魔女ソリトゥーディニスが、仲間外れに苦しみ孤独を感じる老若男女(こどもたち)たちを終わらない楽園へと導いて救いを与える活動をして数百年が経った。
昔も孤独を抱えた人はいた。
でも、21世紀になってから異様に増えた。
「1世紀の間に何が起きてるの…?」
それでも私のやることは変わらない。今日も導かねばならない。人間の老若男女(こどもたち)を救うために。

自分自身の2度と埋まることのない寂しさと,誰の仲間にもなれない孤独には気づかないふりをして。

9/1/2025, 9:30:28 AM

8月31日、午後5時

まだまだ暑くても、夏休みは終わる
まだまだ暑くても、秋の音は迫る

「明日から学校かー、やだな」
気だるげな独り言は、鈴虫の鳴き声と共に響いた

8/30/2025, 5:57:54 AM

心の中の風景は

勿忘草や青い薔薇が一面に咲き誇る高台に満天の星と月。あの世界の月は、人間界よりずっと大きかったと思う。
「ここの高台の花畑は、俺のお気に入りの場所なんだ。君にも絶対見せたくて」
言葉は覚えているはずなのに、優しく語る声も眼差しも手の温もりも1秒ごとに幻になっていくのだ。

私は、彼がいないだけの元の日常に帰ってしまった。
だけど心の中の風景と、あの言葉は、彼といた証拠で。いつだって私の胸を焦がし忘れさせてくれないのだ。

8/28/2025, 12:00:49 PM

夏草

夏が来ると必ず思い出す
青々と輝く草原を走り回りながら遊ぶあの子を
私の名を呼びこっちを見て笑う姿を

目を閉じるといつだって思い出す
何十年、何百年経ってもこの心に
あの子の成長を見守り支えた日々が積もっていく
 
でも、人間と私の一族は寿命が違ったから
別れは避けられなかった

私_ソリトゥーディニスが孤独の魔女と呼ばれるようになるずっと昔の話である。

8/23/2025, 12:15:38 PM

Midnight Blue

あの世界の夜空に輝く星々が美しかったのは
貴方がそばにいたからだって今ならわかる
貴方の夜空を溶かしたような美しく優しい瞳が恋しい
もう一度、逢いたい

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