みりん

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5/16/2025, 9:02:28 AM

地下鉄を使ってやっとたどり着けるような、
少し遠い場所にあるテニスコート。

朝から、顔に見合わない短いスコートをはいて、
君はラケットを手に持った。

君を見に来たよって言えたなら、
どれほど後悔から逃げれるのか。

君の試合はこの一つあと。

10番コートのフェンスに近づき、
特に興味のないテニスを見ておくことにした。

そわそわしている君を見ていると、
なんだか僕も落ちつかなくなる。

君が僕を見つけなくたっていい。
君がその真面目な顔で、ラケットを振ってくれれば。

一人でいると欲が深くなってしまう。

僕は僕を暗闇の中に隠して、
泣きながら挨拶をする一方を目で追う。

君の試合はもうすぐだ。
君が僕の暗闇で、瞬く間に輝き出す。


『光輝け、暗闇で』


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おいでねみんな!!!

5/12/2025, 8:23:29 AM

真っ暗な部屋の中、
僕は1人船に乗り込む。

画面だけが明るく光って、
さながら、イカでも釣りに行くようだった。

今日はもう店じまいにしようと、
目を閉じようとするも、

未来への道は、
未だひらけてはこない。



『未来への船』

5/10/2025, 10:32:03 AM

昨日の夜用意した、
住所を書いた紙を財布に入れて、
私は家を出る。

この期に及んで鍵を閉めていく私に、
私は無性に腹が立った。

いつもとは違う方向の電車に乗るのは、
案外緊張するし、楽しい。

ICカードを使わずに、
今日くらいは切符を買った。

特別な日のように振る舞う私に、
私は無性に腹が立った。

いつもはスーツを着て、
人のごったがえす駅を早歩きで歩いていたから、
人気のない駅についた途端に孤独が身に沁みた。

ラフな格好で、リュックサックなんか持ったりして、
人から見れば観光客のようだろうし、
今の気分はそのような感じだった。

木の看板にかかれた、少し細長い文字に従って、
私は山道に入った。

道には、かろうじて車の跡があったが、
ガードレールなどはなかった。

そのため私は、昨日の夜に見た夢のように、
脇道にそれて、草を踏み倒して進んだ。

考え事をしながら歩いていたからか、
それとも何も考えていなかったからか、
気づけばだいぶ遠くまできてしまったようだった。

ここでいいか、と
背負ったリュックサックを静かにおろす。

ああ、私はこの静かなる森へ
なんてことをしてしまうんだろう、と思う。

しかし事は予定通りに、
そう、昨日の夜に見た夢のように、
静かに進んでいった。


『静かなる森へ』




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5/9/2025, 10:05:09 PM

どうか目が覚めませんように。

そう思った晩は
いつも気づいたら白い部屋にいる

足を一歩ずつ前に出して歩く
私は部屋の真ん中で歩く

どこまで歩いても行き止まりはなかった
終わりは見えているのに、たどり着かなかった

部屋というにはあまりにも殺風景である
広い体育館で、ひとり取り残されたように

私はしばらく歩いた
次第に頭がふらふらとしてきて
倒れ込みたいと思った

そして目が覚めた。

晩のあの長い思い出は、
決して再び描き出すことはできない。


『夢を描け』



書く習慣っていうアプリやってる人おいで!!!!
とかいうオプチャの管理人です!
夢って、起きたらなんも覚えてないよね!!

5/6/2025, 7:47:50 AM

僕の日課は、手紙を書くことである。

まず、僕の名前を書く。
次に、その日に起きたことを書く。

日記みたいなものだけど、
僕は必死に、大切に毎晩書く。

誰と会ったのかを書く。
家族のことも書く。

名前も、性別も、くせも、
分かることは全て書いておく。

住んでいる街のことを書く。
いきつけの店のことを書く。

どこで何を買っているのか、
詳細に書いておく。

病気のことを書く。
そして、僕の名前を書く。

明日の朝起きた僕に向けて、
昨日の晩の僕を似せるように、枕の横に置いておく。


目が覚める。
身体を起こす。
目覚ましを止める。

手紙が目に入り、読み始める。
私の名前は、


『手紙を開くと』





書く習慣っていうアプリやってる人おいで!!!!
っていうオプチャの管理人です。
クロノトリガーのBGM聴きながら勉強をしようとしているのですが、BGMが良すぎて勉強どころではありませんね!

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