眞白あげは

Open App
4/22/2026, 10:07:15 PM

たとえ間違いだったとしても

たとえ間違いだったとしても
その一歩は、
たしかにあなたの心が選んだ道だった。

震える指先で触れた未来は
思っていた形とは違っても、
あの日の勇気だけは
誰にも否定できない。

たとえ間違いだったとしても、
あなたが見つめた光は
たしかにそこにあった。
その光を信じた時間は、
嘘ではなかった。

傷ついた足跡の上に
静かに朝が降りてくる。
「それでも進んだね」と
誰よりも先に
あなた自身が気づいている。

たとえ間違いだったとしても、
選んだことは
あなたを少しだけ強くした。
そしてその強さは、
次の正しさを
そっと迎えに行く。


眞白あげは

4/21/2026, 1:04:01 PM



ひと粒の雫が
葉の先で震えている

まだ落ちることをためらうように
世界の気配をそっと聴きながら

光を抱きしめたまま
小さな宇宙をつくって
静かに息をしている

やがて
風がそっと背中を押すと
雫は音もなく落ちていく

その一瞬だけ
世界は透きとおり
誰にも触れられない
真実のように輝いた

落ちて消えても
雫が見ていた景色は
どこかでまだ
ひっそりと生きている


眞白あげは

4/20/2026, 10:24:10 AM

何もいらない

何もいらない
そう思えた夜があった
手に入れることより
手放すほうが
ずっと自由に近いと知ったから

光も
約束も
優しい言葉さえ
今の私には重すぎて
そっと机の上に置いてきた

何もいらない
そう呟くたびに
胸の奥で
小さな音がする
まだ生きている証のように

欲しがらないことで
失うものもあるけれど
守れる静けさもある
それを私は選んだだけ

何もいらない
そう言える今が
ほんの少しだけ
誇らしくて
ほんの少しだけ
寂しい

4/19/2026, 11:27:02 PM

もしも未来を見れるなら

もしも未来が見えるなら
きっと私は
今日より少しだけ
静かに息をしているだろう

悲しみの行き先も
喜びの形も
あらかじめ知ってしまえば
心は軽くなるのか
それとも重くなるのか

けれど
たとえ見えたとしても
私はきっと
今と同じように
小さな光を探すだろう

未来がどんな色でも
歩くのは今日の私で
選ぶのはこの手だから

もしも未来が見えるなら
その景色よりも
そこへ向かう途中の
一歩一歩を
大切にしたいと思う

たとえ答えが
遠くに霞んでいても
今の鼓動だけは
確かにここにあるから

眞白あげは

4/19/2026, 6:04:42 AM

無色の世界

色のない世界で
風だけがそっと、
まだ名もない朝を撫でていく。

白でも黒でもなく、
ただ “在る” というだけの景色は、
心の奥の静けさに
よく似ていた。

誰も気づかないまま
落ちていく影の気配、
触れれば消えてしまう
淡い輪郭。

それでも、
無色の世界は空虚ではなく、
言葉になる前の想いが
静かに息をしている場所だった。

色を持たない光が
そっと胸に触れたとき、
ようやく気づく。

——本当の色は、
世界ではなく、
自分の中に宿っていたのだと。



眞白あげは

Next