夜空の音

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2/11/2026, 10:14:19 AM

この場所で

『じゃあ、19:30に迎えに行く!』
『わかった、ありがと。』
いつものように、友人がLINEを寄越す。
約束の時間までに、私はメイクをした。

19:20
私はいつものように家を出た。
コンビニで2~3分待つと、友人の車がやってきた。
「おつかれー!」
「おつかれー。」
私が助手席を開くと、友人は笑顔で助手席にあったカバンをどける。
「今日はねぇー、山行きたいの!」
「いいじゃん、どこの山?いつもの?」
「いつもの!」

そうして、車は発進する。
毎日、このコンビニから私たちの冒険は始まる。

2/8/2026, 10:09:50 AM

スマイル

「あと、スマイル1つください。」
1番嫌いな注文が入った。
ほとんどは茶化しか罰ゲーム。
若い男の子たちが大半だ。

「....はい!ありがとうございます!」
そう答えて笑っては見せるが、マスクの中では頬が引きつっている。

2/7/2026, 10:52:53 AM

どこにも書けないこと

鉛筆を持っては机に置く。それを繰り返す。
私の目は、ノート、机、教科書、消しゴム、メモ帳、用紙。それぞれを目に写してはため息を吐く。

彼と同じ学校へ行きたい。

彼の希望校を知っているが、私には賢すぎる。
学校名を書きたいけど、書くことはできない。誰にもバレてはいけない。友人でいられなくなるから。


卒業式の日、彼が友人と肩を組んで校門をくぐり抜ける姿を見た。
誰にもバレずに今日を迎えられた。
私の進学先と彼の進学先は交わることはなかった。

最後だからと、消しゴムと鉛筆を取り出す。
消しゴムカバーを外して、鉛筆を手に取るけど、手が止まってしまった。

やっぱり、彼の名前を書くことは出来なかった。

2/6/2026, 10:38:21 AM

時計の針

時間が無い。
いくらあっても足りない。
そんな思いで、貴方に会える瞬間を心待ちにする。
お互いに忙しくて、会えてもすぐに離れることになる。とても悲しい。
「まだ行かないで!」
そう言うことができればどれだけいいだろうか。
でも、余計なプライドでその一言が言えない。
そうして、貴方と巡り会い、離れる。それを繰り返す。

それが、長針と短針。
それぞれが重なる一瞬の出来事。

2/5/2026, 10:13:36 AM

溢れる気持ち

あれがしたい。
これもしたい。
ああなりたい。
こうありたい。

そう、気持ちを包み隠さず大きな声で言う貴方は、眩しく感じる。
眩しすぎて、目を逸らしてしまう。ちょうど、真夏の太陽のようだ。

1度、聞いてみたい。
どうしたらそんなに気持ちを表現できるのか。
どうして、気持ちが溢れるほどの感性を持っているのか。
そんなことを聞くと、貴方は呆れるだろうか。

いや、聞かなくともわかる。
自分を押さえ込みすぎたのだと。心を凍らせすぎたのだと。
思えば幼少期は気持ちが溢れて止まらないことが多かった。それを、“年上だから”といなされて、感情の抑制を覚えていった。
押さえ込みすぎて、心が溢れるほどの感情は不要だと判断したのだろう。

失くしたものを取り返すように、必死に自分の心に耳を傾けるが、声の聞き方を忘れてしまった。
壊れてしまったのだろうか。
いや、感情が知らぬところで溢れて、壊れてしまったんだ。
きっとそうだ。
いつか心の声を聞けるようになれば、この足枷のような病気も治ると信じたい。

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