『Kiss』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
☆Kiss☆
何だっけ?
どういうものかも忘れるぐらい
昔の遠い記憶で
もう思い出すことも出来ない
今は無縁のものかなぁ…
好きだ 嫌いだと
言っていた若い頃が
懐かしく思います😊
カラン、カランッ
ドアベルと、グラスに入った氷の音が重なった。ゆったりとした洋楽の流れる店内には、穏やかでいて妖艶な、一見して矛盾した雰囲気が流れている。
私は、お酒が好きだ。今日は一人で飲みたい気分だった。しかし、人肌恋しくもあった。そのため宅飲みという気分ではなかったのだ。先日恋人に振られたというのも大きいのかもしれない。なので、今日は一人の"女"として、バーで遊ぶことを選んだ。
バーテンダーへサイドカーを頼み、ゆっくりと店内の雰囲気に酔う。燈赤色の照明と、赤みがかったカウンター。初めて入ったが、店主はなかなかいい趣味をしているな。
しばらくして、頼んだサイドカーが目の前に置かれた。私はいろんなお酒を飲むが、今日の初めの一杯はサッパリとした柑橘系のお酒、サイドカーにした。飲みやすいのもあり、お酒好きにはたまらない一杯だ。
その後も、独り寂しくグラスを傾けていると、突然バーテンダーがカクテルグラスを持ってきた。
「あちらのお客様からです」
なんてベタなことをするのだろう。バーテンダーが指し示した方向へ顔を向けると、二十代後半と思われる男性がこちらを向いていた。顔立ちはよく、スラリとした体型で、着ているスーツがよく似合う。
「あれ?お姉さん、受け取ってくれないの?」
思わず男性に見惚れていると、そんなことを云われた。そういえば、この人は何を私へ?そう思いバーテンダーからカクテルを受け取る。綺麗なオレンジ色をしたカクテルだ。チラリと男性を見ると、これまた綺麗な笑みで私の隣に腰を下ろした。
「『キス・ミー・クイック』お姉さん、さっき柑橘系のお酒飲んでたから。サッパリしたのが好きなのかと思って」
いつから見ていたのだろう。ほんの少し目を見開くと、男性は続けてこう云った。
「……ねぇ、お姉さん。俺、今日恋人に振られちゃったんだ。見たところお姉さんも独りみたいだし……俺と一緒に遊ばない?」
静かに、それでいてはっきりと耳元で囁いた声は甘く、とろけてしまいそうだった。……そういえば、キス・ミー・クイックの意味は……
「お姉さんがお酒飲んでるのみて、良いなぁって思ったんだけど……ねぇ、ダメ?」
……私はその答えとして、彼の唇にキスをおとした。
きっと、今夜は忘れない夜になる。
kiss
『How-to-kiss』
「あの、もう付き合って1年は経ってるよね」
「そうだね」
「普通キスくらいするよね」
「それはカップルそれぞれじゃない」
「1年だよ」
「だから?」
「もうしてもいいじゃん!」
「今したら私が軽い女になっちゃうでしょ」
「1年も経ってたら軽くないよ!、むしろヘビー級だよ!」
「じゃあわかった、そこまで言うならしてあげる、目、閉じて」
目を閉じた。
唇に柔らかいものがあたった。
プリッとしていた、、、?
目を開けた。
「これ、、なに」
「ウィンナー」
「それはわかってるよ!なんでウィンナーなんだってことだよ!キスって知ってるか、MouseとMouseのぶつかりあいなんだよ!」
「じゃあこっちも言わせてもらうけど、こんなところでキスできるわけ無いでしょ!昼休みの賑やかな教室の中でキスできないでしょ!みんな見てるよ!さっき私が『目、閉じて』って言った時なんてクラスのみんなが私達のこと見てたよ!」
「ごめんなさい」
[kiss] 2024/02/05
「この公式意味わかんないだけど!」
彼女は俺のとなりで目の前の問題集に悪態をつく。
「ねえ翔にい、ここ教えて!!」
タメ口で俺の前に、今解いているのであろう問題のぺー
ジを開いた問題集をドンと置く。
「おまえなぁ...」
俺はあからさまなため息をつく。そのとなりで彼女はクセの強い毛先を指先で遊ばせていた。
俺は彼女を見つめる。
「今くらい敬語使えよな。」
彼女は曇りなきまなこで俺を見つめ返す。
「なんで?」
「いや、俺バイトで家庭教師してんだけど。」
「関係ないじゃん」
「いや関係ある...」
「関係ないの!」
いつもと変わらない。
結局彼女の固い意志に俺はいつも負けてしまう。
「勉強進んだ?」
声のする方に振り返る。そこには茶菓子を持った彼女の母親がいた。
「まあまあかなー」
怪訝な顔をして娘の顔を見つめながら、彼女の母親はお近くのテーブルに茶菓子が乗った盆を置く。
「まあまあってあなた、もうすぐ受験でしょう?高校生で忙しいのに、無理言って幼馴染の翔くんに家庭教師頼んだんだから、もっとしっかりやりなさいよ。高校もそのまま女学校の高等部に進学できなきゃ他の女子校は遠いんだから。じゃあ翔くん、あとよろしくね。」
「はい、おばさん」
いつもの調子で彼女に言葉を吐き捨てていく母親に社交辞令の笑顔を向ける。
昔からこんな感じだ。異性関係にも厳しくて小中学と女子校に通わせている。そのせいか等の本人も恋愛感情というものが欠落している。身長の低さも関係あるのか子供っぽさは相変わらずで、いつもくっついている俺だけはおばさんも近づくことを許している。
「あーもうやる気出ない!」
シャーペンを投げ出して体をベットの上に投げ出す。
「なんか心配になってきた...受かんなかったらどうしよう....!」
彼女は体を起こして俺を見つめてくる。
「大丈夫だよ。お前そこまで勉強できないわけじゃないだろ」
「でも...」
励ましてやってもまだ心配そうな顔をしている。
するといきなり彼女が顔を上げる。
「そうだ翔にい!!何かおまじないして!」
「ほんとにガキだなお前」
「いいじゃん!!お守りってことで!」
そう言って俺の手を握ってブンブンと振る。
─── ほんとに。無防備すぎだろ。
「目、つむって」
「え、なんで?」
「いいから」
彼女は不思議そうな顔をして目をつむった。
高く上げたポニーテールの髪。長いまつ毛に薄い唇。幼く小さな顔。俺とは頭ひとつ分以上くらい差がある小さな体。
きっと俺がどう思ってるかなんて気づいてないんだろうな。
──── 早く、気づけよ。
俺はそっと、彼女の額にキスをした。
おでこのあたりにやわらかい感触を感じる。
目を開けると翔にいがさっき投げ出した問題集に目を通し始めていた。
「....?なにしたの??」
小さい頃からずっと片思いをしてきた私の大好きな人がこちらを向いて、ふっと笑った。
「ないしょ。」
双子の僕たちへ
いつの間にか、母の背を抜かし
見下ろすようになったね
当たり前か、中2だもんね
声が低くなり
「腹減った、何かない?」
とのやり取りを毎日聞いてるけど
生意気盛り…
母だって腹も立ちます
そんな君達の可愛いクチビルを最初に奪ったのは
他ならぬ ワタクシです
生まれてきた君達へ
思わず チュッと
Kissをね…
#Kiss
お題「kiss」
バレンタインが間近
チョコレートと言えばHERSHEY'S
日本のチョコレートの方が美味しいけど
パッケージが好き
社会人一年目の義理チョコはHERSHEY'Sにした
Kissチョコもあるけど板チョコの方
ラッピングなしで赤いリボンを十字にかけて
おじさんたちにて手渡した
ずいぶん前から義理チョコは渡していない
良くしてくれる同僚にありがとうチョコは渡している
オシャレなチョコじゃなくてスニッカーズ
色々選んではみるものの結局チョコバーを選ぶ
ただ…去年も今年も渡したい人はいない
なんと淋しい職場だろう
ポケットの中で手をつなぎそのことが待っていると知らずに歩いた帰り道は今でも舗装のされないまま歩くことができています。
【kiss】
古英語の cyssan は「唇で触れる」(尊敬、崇敬などの意味で)を意味し、プロトゲルマン語の kussjan から派生した。
二人が「相互にキスをする、お互いにキスをする」の意味で使われるようになったのは、おおよそ1300年頃。
kiss the cup ─ 酒を飲む(15世紀初頭)
kiss the dust ─ 死ぬ(1985年~)
kiss and tell ─ 秘密を暴露する(1690年代~)
────────
このお題を見た時、自分の経験や考えは上手く表現できそうになくて困った。
文章を書く習慣がないので、咄嗟にアイデアが出てこない。
ふと、kissの語源ってなんだろう、と思った。
知らない単語に出会った時に意味や語源を調べる。
けれど、意味が分かりきっている単語については調べたことがなかった。
調べてみると、語源だけでなく熟語も載っていて、こんな使い方があるんだと驚いた。
おもしろい。
もっと色んな単語の語源について知りたくなった。
【kiss】
そんなんじゃ安心できない。
手を繋がれても、ハグされても。
"愛してる"と甘い声で囁かれても。
全てが嘘のような気がしてならないのだ。
そんなのじゃ足りない。
もっと。もっと。
そう、求めてしまったら貴方が離れてしまうかもしれない。
もしも、貴方が何処かへ行ってしまうのなら僕はどうなってしまうのだろうか。
狂う?
そんな生ぬるい事で済むかは分からない。
もっと酷いことになるかもしれない。
そう。例えば、監禁する、とか、殺っちゃうかもしれないなぁ。
だから僕は貴方にkissをする。
それで幾分かマシになるのだ。
心の平穏を求めて。
愛しているよ。
だぁいすき。
離れないでね?
るあ
満たされない
満たされないんだよ
君の「好き」の言葉だけじゃ満たされない
満たされない
ハグだけじゃ足りない
もっと欲しい
Kissだけじゃ足りないから
欲張りだけど、「そんなところも好き」って言ってくれるって分かってるから。
はじめてのキスはかすめるようなキス
今は無遠慮 喰べ尽くすよう
コロナの影響か。
公共の場でチュッチュしてるカップルは絶滅してくれた。
と思っていたら最近エンカウントした。
二人とも顎マスクだった。
結構長々やっているな、とりあえず離れよう。
…やれやれ。
なさった後、すごすごとマスクすんのだろうか?
(Kiss )
Kiss
久々に戻ったけどいきなり難易度高すぎるわ笑
不肖ながら、この題を天使の羽に捧ぐ
2024 2/5(月) 16『Kiss』
今日も今日とて、忌々しい黒髪に嫌がらせしてやろうと此方の方へ1人で向かった彼を探す。
あのあちらこちらに跳ねた特徴的な黒髪はすぐに見つかるだろうと思っていたのに、なかなか見つからない。ずんずんと歩いていく。今日はあの取り巻きのふたりが先生に呼び出しを食らって居ないため絶好のチャンスなのだ。
僕は一向に見つからない黒髪を探して、中庭に入ってしまった。「……チッ」誰もいないだろうと、踵を返そうとすると、人の気配のようなものを感じた。思わずそちらの方に行ってみると、ばく、と心臓が変な音を立てた気がした。
彼奴が寝ている、木の影で。
何だこの鼓動は。思いがけないところにこいつが居たからびっくりしたのだ。
1人で、読んでいたのだろう本が横に落ちている。なんて無防備だ。
チャンスだ、と僕は持っていた魔法薬を握りしめる。これを思い切り目の前の相手にかければと意気込むが、待てよと立ち止まる。
目の前で誰もいない状況で忌々しいこいつが眠っているなんてそんな面白い状況ないではないか。もっと他の嫌がらせを考えたい。なにがいいだろうか…此奴の着ているものにイタズラを仕掛けてもいいし…うーんうーん…そう唸っているうちに目の前の男の特徴的な変な方向に跳ねた黒髪が目に入った。
そうだ!こいつの髪を少し拝借しよう!そうして変身薬を作ってこいつの姿で思い切り悪さをしてやるんだ。付き合っているらしい彼女に勝手に別れを告げてもいいなとニヒルな笑みで思案する。そしてそうなれば即実行だと、彼の前に音を立てないように座り込んでそうっと手を伸ばす。自然と顔が目の前になる。眠っているこの男の唇が目に入る。自然とこの前の記憶が蘇る。こいつに嫌がらせをしようと隠れていたら部屋に入ってきたのは2人で、こいつとこいつの彼女が入ってきたのだ。最悪な状況だと吐き気を催しても音を立てたらバレてしまう。まぁこれもこいつをからかう絶好のネタになるだろうとじっと2人のやり取りを見ていたら、ゆっくりこちらまで伝染するような甘い雰囲気になってこいつが彼女にキスしたのだ。びくっとして飛び上がりそうになったのを寸前で抑えた。目の前で世界でいちばん憎たらしくていちばん知っている男とよく知らない綺麗な顔をした女がキスをしている。それは何度もお互いにしているような慣れた甘いキスだった。いたたまれなくなって、そっと音を立てずに後ずさって、そのまま気が付かれないように部屋を出ていた。こいつに恨み節を心の中で吐きながら。
その唇が、今目の前にある。どうしてもその日の記憶が思い起こされる。そうして、ーそうして本当におかしな事に、自分でも頭がおかしくなったことを、正気を疑うのだが、頭の中で、キスされている相手がいつの間にか僕に成り代わっていた。おかしい、おかしい、どうしてなのか体が熱くなる。何を考えているんだ、頭がおかしいのか、そう思うのに、無意識に、本当に何も考えずに、自分の薄い唇がこいつの唇に近づいて行った。
ちゅ、と小さな音を立てて、唇に触れたのは一瞬で、そうしてばっと顔を離す。沸騰するように頭が熱くなる。は?は?僕は今、目の前の男に何をした??弾かれたように体を離す。僕は頭がおかしくなったんじゃないか????
そこにいられなくなって、踵を返して走り出す。
僕は、僕はなにをしたんだ!!!
「…は?」
金髪の少年が走り去った後で、黒髪の少年の口から堪えきれずに声が漏れる。
金髪の少年がそっと忍び足で近づいてきた時点で起きていたが、余りにも面倒くさいので反応しないことにして、どうせなにか大変に面倒くさいことを考えているのだろうなと、こいつ風邪でも引いて毎日休んでくれないかな僕の前に現れないでくれないかななどと、思っていた。
目の前に来て髪に触れられたかと思った。どうせ僕の髪でポリジュース薬でも作るのだろうと思ったら、唇を重ねられて、一瞬で離された。そして薄目で真っ赤に顔を染めて僕を見つめる憎たらしい少年の小さな顔が見えた。
意味が…わからない。
彼奴は頭がおかしくなったのか?惚れ薬でも飲んだのか?そうであったらどうせ双子あたりに盛られたのだろうなと思った。
それか僕に対する新しい嫌がらせか?僕の体にキスをされたことでなにか異変が起きる呪いなどだろうかと真剣に黒髪の少年は見当違いのことを悩み出していた。
お題:Kiss
初投稿
ファーストキスはレモンの味、とか、ストロベリーの味、だなんてことを聞いたことがあります。
誰が言い出したのかは知らないけれど、私は前に漫画でそのことを知りました。
その時に感じるものは人それぞれだと思うけれど、私はあまり思い出したくありません。
どうしてかって?
それは、
「塩ラーメン」
の味だからです。
笑っちゃうでしょう?
ファーストキスが塩ラーメンの味だなんて。
ああでも、餃子がファーストキスの味だった、って言っていた人もいたし、結構いるのかな、こういう人。
うーんまあいっか。
中学生の頃、3歳年上の先輩が昼食に作ってくれた、野菜たっぷりの塩ラーメン。
二人でバカ話をしながら、笑いながらの食後に差し込まれた、初めてのKiss。
当然びっくりしました。
先輩を見ると、イタズラが成功した猫みたいな顔をしていて。
「ボーッとしてるのが悪いんだよ」
って。
それから色々あって、長い間付き合って、そして酷い別れ方をして。
だからそれ以来、塩ラーメンが嫌いになってしまいました。
だって、それを食べると思い出してしまうから。
先輩のことと、ファーストキスと、あの日の恋心を。
Kiss
きっと、真っ赤になる
貴方はそれを見て笑って
優しく僕の口をふさぐ
幸せと恥ずかしさに囲まれて
そんな想像をしてしまう
次の冬、会いたいな
作り上げた物語の向こう側に、世界の向こう側に、作り手にさえ見えていない世界がある。あの主人公の幼く丸い額に、ふくとした頬に口づけて、微笑む母の姿もあるのだろうか。
しあわせに、どうかしあわせにと願いながら読み進める紙片の毎秒毎秒に心の細胞が死んでいってしまう気がする。悲しいお話でなくても泣ける物語もあるけど、あんまり心を動かしてしまうと痛いから。
バッドエンドの主人公のあとにおおきく背伸びをして進み出す人がたくさんいるんだろうと思う。なんだかんだ大丈夫なんだろうと思いながら最後にふっと死んでしまう終わりに、キスを落としていっそ閉じようと思う。
別れの名残惜しさをタバコのflavorに
喩えていたあの少女も時が経って
自ら別れを受け入れる詞を書くようになった
喪失を肯定する為の言葉を
Can you give me one last kiss?
kissって何だろなぁ〜、したことないからわかんないや笑