『1件のLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
LINEが生活に浸透してからはや数年
良くも悪くも私の人生の1部だった
好きな人に、考えて送ったLINE
友達と軽く遊びに行くLINE
どうでもいいこと言うLINE
黒歴史も創造した。
だけど、やっぱりちゃんと口で伝えるべきなんだよね。
LINEって相手の気持ちが分かりにくいし、断りやすいし、思い出したくない会話も残る。
人と人、目を見て会話することを大切にしたいと思う今日この頃。
先月はほぼ毎日のようにLINEして通話してたね
なのに今月はLINEが来ないね
今日1件のLINEが来た
ちょっと話はしたけど、なんか冷たいね
明日会えるの楽しみにしてます
してて
ねえ、先月の優しい君はどこに行ったの?
心配で送ったLINEに既読はつかないまま。
返信がないことが悲しいんじゃないんだよ。
せめて既読をつけてくれたら安心できるのに。
通知で気づいてるはずなのに、後回しにされてるんだろな。
もうあなたに私は必要ないんだろなって。
わかってしまって、それが悲しい。
いつもの「ごめん!」は、もう聞きたくないや。
大丈夫じゃない「大丈夫だよ」も、もう言いたくない。
送信取消をして、新たに文字を打つ。
私とあなたを終わらせるための、一件のLINE。
これがあなたの目に留まるのは、いつ?
【1件のLINE】
もう何年も会っていない弟の誕生日に、「誕生日おめでとう」のスタンプを送った。
返ってきたのは
「そういうの止めろって言ったよな。いい歳して非常識だと思わないのか」
傷ついた
哀しかった
頭にきた
言祝ぎを送ったのに非常識たぁふざけんな
2年経ってそのLINEを消した
弟のタイムラインには残っているだろうが知ったこっちゃない
来年は自分の中で言祝ぎしよう
届けなくても 届かなくても
あいつはたった1人の大事な弟なのだから
ずっと祝ってやるから覚悟しやがれ
“嗚呼…五月蝿い…”
プライベートも仕事も何もかもの連絡が
緑のアイコンに溜まっていく
煩わしさにうんざりしている最中の通知
開く気力も無くなって、鳴ったのを最後に断ち切った
#1件のLINE
1件のLINE
放置していた
気付けば3本のLINEが入っていた
・・・・ Ⅲ adidas からだった。
一件のLINE
私のLINEには、ずっと前から一件の通知がある。もはやアイコンの一部になっているそれは、君からのチャットを知らせている。
既読をつけてしまったら本当に二度と返信が来ない気がして、そのまま見れないでいる。いや、もう返信が来ることはないんだけど。
別に感傷に浸っているわけでもない。ただ、君はいなくなった、それだけ。本当に、それだけだから。いつか二件になるんじゃないかって、思ったことなんてないよ。
「今度会えない?」と
メッセージが飛んでくる
既読にしてしまい
返信出来ないまま 今に至る
スケジュールを確認して
お互いの都合がつきそうな日時を模索
LINEは正直苦手だ
返信に焦る
日にちを返す頃には
翌日になっていた
自分のメッセージは
既読がついたまま
返信はまだ来ない
だからLINEは苦手だ
送られる側も
送る側も
【1件のLINE】
注文して中途半端に飲んだコーヒーは冷めて、お世辞にも美味しいと言いたくない状況になっている。
車があれば簡単に来られるが、電車とロープウェイを乗り継いでやっと来られたんだから、長居しようなんて思うから迷惑な客になるんだ。
ささくれた心を少しでも慰めようと此処に来たのに、ささくれを傷に変えていく思い出ばかり。
もうダメだ。帰ろう。
残りのコーヒーを飲み干してから、伝票とカバンを手に席を立ち、窓を見た。
綺麗。
ただ、純粋にそう思えた。
心が、ささくれていても、弱っていても、この山の上にあるカフェからの夜景はキラキラしている。
微笑んだ自分の目から涙が流れた。
【みーつけた】
カフェから出てすぐに届いた1件のLINEに目を奪われていると、背中が温かくなった。
「どれだけ探させるんだよ」
お題『1件のLINE』
貴方から来た1件の通知。私は泣きそうになった。手が震えた。鳥肌がたった。心臓がドキドキして過呼吸になりかけた。
だって貴方はもうこの世には居ないはずなのだから。
『1件のLINE』
ーーピロン。
今から寝るところだと言うのに、スマホがくらい中を照らしながら鳴った。
「ん〜……なに……?」
不機嫌に呟きながら、眩しいスマホの画面を覗く。
目に入ってきたのは仲のいい親友からのLINEだった。親友のLINEの通知にはこう書いてあった。
『もうオレ、疲れた。ってことでさようなら』
意味のわからない、怖いLINEの通知に俺は目を覚ました。
そして、急いで通知をスワイプしてLINEを開き、親友にLINEを飛ばした。
『は?おい、なんだよこれ』
親友からの既読、返信を待つ。
待ってる間、胸は心臓の動きが激しいせいか、いつもより痛く感じる。ドクン、ドクンと、激しい鼓動を起こす俺の心臓。
早く、早くついてくれ。既読。
早く、見てくれ、親友。
ーーーーあれから、何十分と経ったが親友からの既読は来なかった。
あいつは死んだのか。そんな不謹慎の考えが俺の頭の中を過ぎる。死んだのか、本当に、あいつは。嘘だ。あいつが死ぬわけない。自殺なんてするわけがない。
だから大丈夫だ。そう、きっと、大丈夫。
大丈夫だ、きっと。
アイツは、また明日、笑顔でおはようと。昨日のLINEビビった?と、俺を嘲笑ってくるはずだ。そうだ、だから……大丈夫。
そう思いながら、ただひたすら親友からの既読を待つ。
ーーーー気づけば時刻は朝の六時。
学校だ、行かなければ。
そう思い、朝の支度をする。
顔を洗い、朝ごはんを食べ、支度をして、七時に家を出る。
そして数歩歩けば後ろから、突然に肩を叩かれ振り向けば親友が「おはよう」と、「昨日のLINEビビった?」と、俺をからかって、嘲笑って……くる、はずだろう。
「なぁ、早く来てくれよ。俺、遅刻しちまうよ」
こんな時間に1件のLINE。食べたいないっぱいのパイン。叶えてあげて人面キリン。確かにそれは恋だった。お店はどこも開いてない。それもそのはず今はmidnight 突然背後に迫る気配 確かにそれは鯉だった。YO チェケラ ピチピチ。
週半ば。
帰宅後、寝る前までのルーティンを終わらせる『1件のLINE』は《こんばんは》、と告げる黒猫のスタンプ。
まさかの相手過ぎて、返信に迷うが送られてきたのはただそれだけ。
どういうつもりなのか分からずに、とりあえず同じように《こんばんは》とデフォルトのスタンプで返してみる。
既読はすぐについて、そしてまたもや、間。
スマホを投げ出し、途中だったストレッチに戻る。
と、またぽこん、と通知音。
《おきてる?》
最初のスタンプからずいぶんと時間を空けてきた割には簡潔で。意味が分からない。
《きょう》
《すまほデビュー》
《した》
こんな簡単な一文の間に寝る準備まで終わってしまって。
やっと繋がった文章で内容を知ることが出来たのだが、最初のスタンプから、かれこれ30分。いつまで続くのだろう。
《もしもし》
《うぉっあ?!》
しびれを切らして通話に切り替えると、あまりの大きさに耳を遠ざけてしまうほど普段聞くことのない慌てふためく声がした。
《……うるさいです》
《うわ、ごめん!今日変えたばっかで、まだ慣れてなくてさ》
初めてスタンプ使ったと照れた声にこちらまで上ずりそうになるのを押さえて、ソウデスカ、と返して。
続かない会話に、もっと上手い返しがあったのではなかろうかと思案して、いや別に話を広げなくてもと思い直すほどまた長い沈黙。
普段でもメールでもあんなに饒舌に話すのに、どうして今こんなにも静かなのだろう。
つい、憎まれ口を叩きそうになって、通話を切ろうと持ち直せば黒い影が画面いっぱいに広がっている。
よくよく耳をすませば、あーだのうーだのと聞こえてきて。
ビデオ通話に切り替わっているのすら気付かずに言葉を探しているのだと知って、なんでも器用に熟す彼の不器用な一面に思わず笑ってしまった。
こちらはOFFのままなので、急に笑い出した僕に困惑しているのだろう。
その姿がなんだかかわいらしく見えて、先程のメッセージの合間の沈黙に苛ついてしまったのなんてもうとうに忘れてしまった。
《なんだよ、すぐに慣れてやるからな!》
《……ふ、ふふ、まって、ます》
覚えてろよ、なんて捨て台詞も相まって、僕はとうとう声を上げてしまった。
不意にスマホが音を立てた
「今日は楽しかった」
それを見て微笑んだ
不意にスマホが音を立てた
「愛してる」
それを見て鼓動が速くなった
不意にスマホが音を立てる
「愛してた」
それを見て…ーーー
それから後悔だけが押し寄せた
〜1件のLINE〜
楽しいばかりLINEにならない
1件LINE入った
既読スルー時間気にする
返信ない気にするが
用事してる仕事中
他者と会ってる間の悪く
LINE読めない
既読スルー 既読したが
LINE返信まだ用事 他者との
交流中なり時間 返信かきません
それだけなのに
無視だ とか 私が嫌がってる
とか 勘違いされさ
おかしい
あと LINE エンドレス
用事できないよ
なるから なんか なんか
LINE 難しい
だが LINE友達は2桁人数でない
ながら そのなかに
1件LINEきた 怖くなるよさん
1人いる 夜中にLINEとか
夜中に電話
もう 用してなくても
LINE かなり かなら
放置とか ながら
嫌いなのとなるに
たまにだけ LINE返信
その人は身内でもない
彼でもない 親友でない
知人くらいの友達ですよね
LINEつい教えて
しまったな と
ストレスにも
『LINE』
「会いたいです」
その一言が送れぬまま
下へ下へと埋もれていくアイコン
#1件のLINE
LINEを送ると2階からバタバタと足音
お菓子のおさそい
「1件のLINE」
一件のLINE
簡潔に、されどイツクしみヲこめて、感謝と謝罪と懺悔を含んだ文字を、おくります。
1件のLINE
不意に部屋に響き渡る通知音にびくっとなる
自分のスマホに通知がくることなんて
ほとんどないから
アプリも必要最低限しか入れていないし
LINEだって必要最低限
周りにあんまりにも言われるから入れただけ
そして連絡先を交換したところで
結局誰からも連絡がくることなんてなかった
だから少し緊張しながらスマホを手に取った
こんな自分に連絡してくるなんて
悪い連絡に決まっているのだ
先のことなど誰にもわからないけれど
この1件のLINEが自分の運命を変える
そんな気がしていた
何を思ったか、この無粋な男からまさかの申し出だった。朴訥フェイスで正直、何を考えているかさえわからない。
で、何処の…?と聞いても、なんだか釈然としない答えが数日続いた。その間LINEも殆どなかったし、痺れをきらした俺が「なぁ、行きたいってそっちが言ったんだろ?」と突っ返したら、今度逢おうとしてる機会さえも消えてしまいそうな雰囲気だった。
結局、期待するような返答もないまま、明確な場所も与えられなかった。そしてそのまま、約束の週末を迎える羽目となった。
それでも一応はその誘いを信じて、予め予約しておいたレンタカーに乗り込む。
どこまでも長いラインのような一本の道を、東、東へと向かっていた。
遠く、肉眼からでもわかる。運が良ければイルカが跳ねる姿が見えると有名な海が広がっている。数日続いた天候の悪さが嘘のようだった。
久しぶりの映えた蒼との相性は、こちらの気持ちも同じ色に染まっていく。
けれどふと我に返り、真横にいる存在を意識すると、いつもの無粋な男がちゃっかりと、視界に映り込む。
…安定の、朴訥フェイスで。
俺は虚な目を向ける。
口下手なナビほど、頼りないものはなかった。
結局ここまで来れたのは、ぐーぐる大先生のおかげである。
砂に足をとられながら歩き、ようやく辿り着く。
吐く息の白さ。少し肌寒く感じた。遠くからみる蒼とはだいぶ違った印象を抱いた。
(こんな季節に、此処に来る事があるだなんて。)
陽の光が海面をてろてろと走り、吹き付ける風によって時にうねりを伴う。時に、荒々しい表情に、暫く魅せられていた。
その荒々しさは、夏に魅せるものとまるで真逆の光景だった。
隣の使えないナビがこんな光景を知っていたことが、信じられなかった。
普段何も興味がないような、死んだ魚の目をしているこの男から、久しぶりに届いた、たった1件のLINE。
ーー『春の海を見に行こう』と。
社会人になって世間の荒波を例えるならば、夏なんかより断然、春の海に近い気がする。
大人になってからわかる、本音と建前との狭間、社交辞令とかそういう余計なものが多すぎる現代社会。
素直でありたい反面、嫌でも曲げさせられる現代を生きる。
そうしてまた季節が過ぎ、…迎える頃に、海を探しに行くようになった。自分たちだけの海を。
何度も目にする度、荒くれた海原は、自分達の葛藤でもあるかのように思えた。
人の行き交う雑踏から抜け出して、空っぽの状態で過ごす貴重な時間。
今日も久しぶりに足を運んだ海岸は、幸いにもあまり人の姿はない。足が疲れたので少し海から離れて、道沿いのコンクリートに腰を下ろす。
今日の『ナビ』は珍しくおしゃべりで、普段のアイツらしさはなかった。
***
最近、LINEすらまともに返す時間がない。
電話も殆どだ。それはここ最近、特に…。
ただ会話するのが嫌いなわけでも、気持ちを言葉にする事が苦手だと言うわけでもない。
それは自分の会社で起こっていることで、あいつにはなんの関係もないことだ。会社の内部は殆どがクロだと知った。しかしこの事情を聞かせるのは…本当に、あいつにとって必要なことなのだろうか。
もう少しだけ、、この静寂を。
…隣の男の澄んだ目が、まだ、覚めぬうちは。
お題:1件のLINE