小説家になりたい一般人。

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『1件のLINE』


ーーピロン。
今から寝るところだと言うのに、スマホがくらい中を照らしながら鳴った。

「ん〜……なに……?」
不機嫌に呟きながら、眩しいスマホの画面を覗く。
目に入ってきたのは仲のいい親友からのLINEだった。親友のLINEの通知にはこう書いてあった。

『もうオレ、疲れた。ってことでさようなら』

意味のわからない、怖いLINEの通知に俺は目を覚ました。
そして、急いで通知をスワイプしてLINEを開き、親友にLINEを飛ばした。

『は?おい、なんだよこれ』

親友からの既読、返信を待つ。
待ってる間、胸は心臓の動きが激しいせいか、いつもより痛く感じる。ドクン、ドクンと、激しい鼓動を起こす俺の心臓。
早く、早くついてくれ。既読。
早く、見てくれ、親友。



ーーーーあれから、何十分と経ったが親友からの既読は来なかった。
あいつは死んだのか。そんな不謹慎の考えが俺の頭の中を過ぎる。死んだのか、本当に、あいつは。嘘だ。あいつが死ぬわけない。自殺なんてするわけがない。
だから大丈夫だ。そう、きっと、大丈夫。

大丈夫だ、きっと。
アイツは、また明日、笑顔でおはようと。昨日のLINEビビった?と、俺を嘲笑ってくるはずだ。そうだ、だから……大丈夫。


そう思いながら、ただひたすら親友からの既読を待つ。

ーーーー気づけば時刻は朝の六時。
学校だ、行かなければ。
そう思い、朝の支度をする。

顔を洗い、朝ごはんを食べ、支度をして、七時に家を出る。
そして数歩歩けば後ろから、突然に肩を叩かれ振り向けば親友が「おはよう」と、「昨日のLINEビビった?」と、俺をからかって、嘲笑って……くる、はずだろう。



「なぁ、早く来てくれよ。俺、遅刻しちまうよ」

7/11/2024, 3:44:06 PM