『鳥のように』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
自由に空を羽ばたけはしないし
鳥籠の中で過ごしているような
狭い寂しい場所に閉じ込められているような
自由に泳いで、愛を運んで
大きな世界を逝く
あの子のようにはなれなかった
『Vogel』
自分が親世代になったと、まだ受け止めきれないでいる
まだ高校球児を大人だと思っていて、
高校生に駆け寄れば、頭を撫でてもらえると思っている
まだ夢の国に行けば、彼らが屈んでくれると思っている
まだホログラムのそよぐカトラリーの方が馴染みがあるし、矯正のついた箸の方が自分の物らしい
手を引かれなければ新幹線には乗れないし、
スタバに行くと絵本を探す
想像したときのパン屋の台は目線より高く、
欲しいものも無いトイザらスに心を踊らせる
私だけか、迷子なのは
鳥のように
鳥の象徴である羽!
子どもや未来ある人たちの羽を切らないよう
自立して生きていきたい。
日本の未来ある人たちの羽を切らないでほしい。
「鳥のように」
わたしも鳥のように空に羽ばたきたい。
自由に空を飛び回りたい。
わたしの好きなように、好きな方向に飛んでいきたい。
鳥のように飛べるなら、どこかへ飛んで行きたい。
歌のように、悲しみのない自由な空だとしたら。
直ぐにでも飛んで行きたい。
この辺りで一番高い建物の屋上で空を飛ぶ鳶を見ていた。
風に乗ってどこまでも、何にも邪魔されない。
煩わしい人間もいない。
図々しい彼奴も、プライド高い彼奴も。
直ぐに否定から入る彼奴も。
いないところ。
一人で始めて完結するところ。
自己中とのチームプレーは疲れた。
「一緒に好きに飛ぼうな」
 そう言った犯罪者。
 彼に翼なんて生えてはいないのに。
 気の良い奴で、お人好しで、仲間想いで。
 さいごの最期まで、彼は、彼の仲間を護ろうと涙を流して。
 一生懸命に叫んで。
 彼が決めた道だった。だから俺なんかの説得なんて聞き入れてはくれなかった。当然だと思った。
 選んだ道は悪だった。でも心そのものの本質には、それにあるのが小さな欠片だとしても、ヒーローだった。どこまでもやさしい奴だった。
 仲間の為に生きて、護って、死ぬことが、彼の歩んだ「幸せな人生」だった。
 鳥のように自由に飛べる俺だから。
 あなたとも、手を取って飛べたらな、って。
#2024.8.21.「鳥のように」
 hrak。
鳥のように。
あぁ羨ましい。
夏休みの間、皆が何をしていたか
してきたか、興味も無いのに
耳に入るこの状況は、貧困世帯の私には
毒にしか思えなかった。
北海道だの沖縄だのハワイだの韓国だの
ありがちな旅行先だけど
私は1つも知らないのだ。
やっぱりこっちは暑いねー
湿気が違うんだよなぁ
とは、クラス1金持ちのいけ好かない男子の弁だ
暑けりゃクーラーつければいいだろうに、
それに除湿機もあるだろ、
私の家には無いけども。
イライラしながら寝た振りをする私は
汗で腕に張り付いた髪を不快に思いながら
ムクリと起き、下敷きで涼を取る。
大体、不公平だ。
お前達自身が何かしたわけじゃないのに
どうしてこうも私の家は金が無いのか、
いや、ご飯は毎日食べられるし、
学校にも通えてるのだから充分恵まれてる方
だというのは分かる、それにしたって‥
平等に不公平だとして
私がこの夏休み、何処にも行けず
バカにならない様に勉強している間
コイツらは観光地なんかで
勉強もせずバカンスを楽しんでるんだ。
それなら、せめて私がテストで1位をとって
将来ガンガン働いて、バカンスにいかなきゃ
おかしいのに、学力も学年上位なんだコイツらは
思うに、私が苦労している分をコイツらが
人生楽しんでるんだ、自分でした苦労が
他人の幸せに、理不尽にも
世の中そういう風に出来ている。
‥気がする。
はぁ、いや
今だけじゃないんだ
社会に出てもきっと同じ気がする。
その時に私は我慢できるのかな‥
いやあれだな。
見るからいけないんだ
見なければマシなんだ。
いや、見るだろうなぁ‥
いっそ鳥みたいに自由に
何処にでもいけたらなぁ。
地上でで何かしていても
気にもならないだろうな。
あーいいな、鳥。
鳥でも飼おうかなぁ
いつか大きくなったら乗せてくれるかも。
‥夕ご飯は、唐揚げが良いなぁ。
クラス1金持ちの男子
「◯◯さん、今日もずっと自分の世界に入ってたなぁ‥」
やたら広い教室で独り言が漏れる。
自分が嫌われてるのは、何となく
彼女の目を見ればわかる。
しかし、それでも自分は、彼女が気になるのだ。
有名私立の生徒というのは、見栄ばかりはり
如何に自分が優れているかマウントを取るものだ
それが事実かどうかより、それが人に自慢できるか
どうかのが大切だ、だからどうしても
何かを貶める事になる。
クラスの殆どがそんな話の中、
彼女だけは、窓の外の鳥を見ていた。
恐らく、鳥が可愛いとか、鳥になりたいとか
思っているのだろう。
よし‥。
話しかけてみるか‥
緊張しながら、しかし優雅な振る舞いは
崩さず、彼女に声を掛ける。
「鳥、好きなの?」
いきなりの事に彼女はピクリと肩を竦ませ
なんとか答えた。
「あっはい、モモが特に」
そう答えた後、
キョトンとした目でこちらを見ている
彼女にバレぬよう、冷静を装ったが
男は何を言われたか理解できていなかった。
「おもしれー女。」
咄嗟に口についた言葉が
昔見たドラマの金持ちイケメンの台詞と
おなじだったことで男は恥ずかしくなり
その場を去った。
あぁ、今すぐ鳥のように
飛び去りたい。
2人の鳥志願者が番になる日は遠くない。
たまに思うんだ
鳥になれたらいいなって
何にもとらわれずに
自由に飛べる
だからもし
僕が鳥になったら
どこまででも行ってやるさ
お題『鳥のように』
鳥のように
鳥みたいになれたらなぁ、と彼女が言う。
あんなふうに飛べたら楽しそうじゃない?
鳥になりたいの?と聞く。
なってみたいかも。…あっ、でも、虫食べるのは嫌かな。
どうせ飛ぶなら羽生えた人間がいいかも。
天使みたいだね、きっと綺麗だろうな…
もー、またまたぁー!と彼女は照れる。
…今思ったけど、果物食べる鳥ならいいんじゃない!?
ヒヨドリとかかな。
もし私がヒヨドリになったら、君の家のミカン食べに行くね。半分に切って置いといて。
そんな勝手に…
でもなぁ…鳥になるのは憧れだけど、やっぱり人間として君と一緒にいたいな。
ーーー
そんな会話を交わした彼女はもういないが、ヒヨドリを見る度にうっすらと思い出される。なんとなく、庭で採れるミカンを半分に切り、餌台に置いておく。
今は天使か、ヒヨドリか…きっと楽しく飛び回っているのだろう。
【鳥のように】*75*
空を自由に飛べたらなんてステキなんだろう…
とは思うものの、なんと言っても
かなりの高所恐怖症笑
足を地につけずに進むことはすごーく魅力的だから
低空飛行希望!笑
骨弱くなりそっ
【鳥のように】
幼い頃は空を自由に飛べる鳥になりたいと憧れをもっていたことがあった。
学校や勉強など苦手なしがらみから逃げ出したいという気持ちの表れだったのかもしれない。
だが、大人になるにつれて鳥は私が羨む自由な存在ではないという考えをもつようになった。
自由に空を飛んでいるように見える鳥にも翼を傷めたら羽ばたくのも難しい。
自分より大きな天敵や大雨、強風などの自然による障害などがたくさんあり、想像している自由とは程遠い苦難を体験しながら力強く生きているのだろうか。
私は人間としてもつ得意なことを磨き、活かしながら生きていきたい。
でも大空を翔る鳥のように自由で強い心をもてたらいいな
余計なことを考えず
鳥のように
すいーっと空を流れてみたい
風が頬を切る感覚
身体が宙に浮く
緩やかに落下していく
背後には小さな太陽、快晴の空
想像だけでもなんか良いね
鳥のように…
トリノヨーニ?ドラえもん、ソレどういう道具なの?
【鳥のように】
 
 鳥のように自由に飛びたいと言う輩がいるが
 とんでもない!
 毎日を必死に飛んでいるのだ
 生きるために飛んでいるのだ
 そのような目で見ないでもらいたい!
鳥のように
安直かもしれないが、飛べたら良い。
遠くまで自分で行けることが、何よりも魅力的である。
電車も車もいらない。
昨今、利用駅の履歴まで確認が可能なほど便利な社会において、身ひとつで飛んでいける。
それが、堪らなく羨ましいのである。
美しくマントが舞う。芸術とも呼べるその姿に人々は感動する。
可憐なる姿は“闇夜の不死鳥”。本人はダサいから嫌と言っているが、周りはその名を聞くと背筋を凍らせる程恐怖を覚える。
「わたしですか?私は端くれの怪盗。……まぁ、その辺では不死鳥なんて言われてますが、わたしはこの名嫌いなんですよね」
のろのろとした口調からは、恐怖のきの文字すら想像できない。しかし獲物を狙う瞬間だけは豹変する。
狙った獲物を確実に、一瞬で。どれだけ怪我をさせようとしっぽを掴もうと、必ず逃げられ闇夜に蘇る。
「厨二病みたいで好きじゃないんですがね。まぁいいです」
今日も闇夜にやってくる1羽の鳥。その姿はまるで不死鳥のように。
『鳥のように』
鳥のように飛びたい、そう思った人は多いはず。
私もその中の1人。
でも翼は無いし軽い体も無い。
鳥人間コンテストでも人は飛べない。
何にも縛られず、身軽な身体1つで大空を飛んでみたい。
天気がいい日は沢山羽ばたいて、天気が悪かったらどこかの屋根の下で休む。
そんな事をしてみたい。
─── 鳥のように ───
いつからかここに居た
始まりの記憶はあまりない
いつも綺麗に着飾らされて
時折ふと窓の外を眺めていた
そのたびに聞かれた
外の世界へ行きたいかと
私の答えはいつも同じ
黙って首を横に振る
そんなこと考えなかった
考えてはいけないと思ってた
そして何事もなかったように
また君へ話しかける
幾つもの季節が巡ったある日
誰かが私を連れ出しに来た
いつからかここに居た
最後の記憶ははっきりある
そこにはもう私は居ない
・鳥のように
鳥のように、
空を飛びたいわけじゃなく、
綺麗な歌声を出してみたい!
私は夏休みを利用して、おばあちゃんの家に来ていた。
 お婆ちゃん家で一週間くらいいたけど、ずっと天気が悪くて、部屋で〇NE PIECEのアニメを見ることになった。
 お婆ちゃんが〇NE PIECEが大好きで、一緒に見ようって言われたからだ。
 まさか一週間丸々〇NE PIECEを見ることになるとは思わなかったけど……
 当分は〇NE PIECEはいいや。
 そして明日帰る事になった日の事。
 帰る準備をしていると、おばあちゃんの部屋に呼ばれた。
「カスミ、こっちおいで」
「どうしたの、お婆ちゃん」
 お婆ちゃんに呼ばれて私は、ベットのそばの椅子に座る。
 いつも優しく微笑んでいるお婆ちゃんだけど、なぜか真剣な顔をしていた。
 何かあったのかな?
「お婆ちゃんはね、カスミにお別れしなきゃいけないの……」
「私が家に帰るのは明日よ。
 今日じゃないわ」
「違うのよ、カスミ……
 お婆ちゃん、もうすぐこの世界いなくなるの……」
「いやだわ、お婆ちゃん。
 まるで死ぬみたいなこと言わないで」
「本当よ、お医者さんから『余命一カ月』て言われたの」
「そんな……」
 私は、お婆ちゃんの言うことが信じられなかった。
 知らなかったけど、お婆ちゃんは病気だったらしい。
 昨日、一緒に〇NE PIECEの歌を歌った時には元気だったのに……
 全然気づかなかった。
「でもね、さよならを言う前に、カスミに伝えたいことがあるの」
「伝えたい事?」
「皆に秘密に出来る?」
「うん」
「偉い子ね」
 おばあちゃんは私の頭を撫でる。
 撫でられるのは好きだけど、もう撫でてもらえなくなるのは寂しい。
「……実はね、おばあちゃんは昔海賊だったの」
「知ってる」
「あら、言ったことあったかしら」
 お婆ちゃんは、『若い頃は海賊だった』が口癖だ。
 最初は信じてたけど、本当に海賊なわけじゃない。
 お婆ちゃんは〇NE PIECEが好きすぎて、海賊になり切っているだけなのだ。
 ボケてるわけじゃなくて、そういう遊びなんだと、お父さんが言っていた。
「船に乗って、いろんな国に行った事が懐かしいわ……
 それでね、お婆ちゃんが海賊だったころに集めた財宝があるの」
「そんなのあるの!?」
「この財宝をカスミにあげるわ」
「ありがとう!」
 どうやらお婆ちゃんは本当に海賊だったらしい。
 そうじゃなきゃ財宝なんて持ってない。
「財宝の事知りたい?」
「うん!」
「フフフ」
「お婆ちゃん?」
 私の答えに、お婆ちゃんは不敵に笑う。
 私何か変なこと言った?
 不思議に思っていると、お婆ちゃんはスマホを持って何か操作し始めた。
 そしてお婆ちゃんのスマホから流れる音楽。
 こ、これは!
「財宝か?
 欲しけりゃくれてやる。
 探せ!
 この世のすべてをそこへ置いてきた!!」
 このセリフ!
 この音楽!
 私知ってる!
 これ、昨日一緒に歌った〇NE PIECEの歌だ
 
「「ありったーけのー夢をー かきあつめー♪
 探し物 探しに行ーくーのーさー♪
 〇NE PIECE♪」」
 ♪ ♬ ♪
「カスミ、お婆ちゃんどうだった?」
「あ、お父さん。
 お婆ちゃん、歌うだけ歌って寝ちゃったわ」
「歌?」
「うん、〇NE PIECEの歌。
 一緒に歌ったの」
「そうかい。
 おばあちゃん、〇NE PIECEが好きだからなあ」
 ははは、と言って笑うお父さん。
 多分、その光景が簡単に想像できたからだろう。
 
「ねえ、お父さん」
「ん?」
「お婆ちゃんが余命一カ月って本当?」
「お婆ちゃんから聞いたのかい?
 確かにお医者さんに言われたけど、よく調べたら間違いだったんだ。
 お婆ちゃんも知っているから、多分からかわれたんだね」
「本当に!?
 じゃあ、お婆ちゃん死なない?」
「死なないよ。
 それどころか、〇NE PIECEが終わるまで絶対に死なないって言ってた」
「お婆ちゃんらしいね」
 私は冗談だと分かって少し安心する。
 〇NE PIECEは終わりそうにないから、大丈夫そうだ
 
「それはそうと、お小遣い貰ったかい?」
「うん、財宝だって言われてもらった」
 世界中いろんな所に行ったって言うのは本当らしい。
 色んな国のお金を貰った。
 日本じゃ使えないけど、綺麗だから取っておこうと思う
 
「お礼は言った?」
「あ、言いそびれた」
「ダメだよカスミ。
 家に帰る前にちゃんとお礼言うんだよ。
 さよならを言う前にね」