三羽ゆうが

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美しくマントが舞う。芸術とも呼べるその姿に人々は感動する。

可憐なる姿は“闇夜の不死鳥”。本人はダサいから嫌と言っているが、周りはその名を聞くと背筋を凍らせる程恐怖を覚える。


「わたしですか?私は端くれの怪盗。……まぁ、その辺では不死鳥なんて言われてますが、わたしはこの名嫌いなんですよね」

のろのろとした口調からは、恐怖のきの文字すら想像できない。しかし獲物を狙う瞬間だけは豹変する。

狙った獲物を確実に、一瞬で。どれだけ怪我をさせようとしっぽを掴もうと、必ず逃げられ闇夜に蘇る。

「厨二病みたいで好きじゃないんですがね。まぁいいです」

今日も闇夜にやってくる1羽の鳥。その姿はまるで不死鳥のように。


『鳥のように』

8/21/2024, 1:46:09 PM