『鳥かご』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
早く早くと急かされる
心の中で指折り数えた
此処に自由はあるかい
まだちいさな鳥たちよ
まだ飛べない鳥たちよ
辛抱と忍耐の違いとは
其処に目標はあるかい
絵の具のあの色この色
混ぜてごらん広がるよ
自分にだけ見える色だ
未来を描いている色だ
まだちいさな鳥たちよ
まだ飛べない鳥たちよ
瞳の中に何を見てるの
その美しい澄んだ心で
『鳥かご』
鳥かご
君は何処から来たの?
捕らえ捕らわれ閉じ込めた
光もなくただただ薄暗いかごの中
返事もない気配もない…
一人取り残された私
逃げるにも逃げられない。
ここが何処なのかさえも分からずに
散るだけが待つ時の中
冷たい床に這いつくばるしか出来ない
永遠の籠の鳥
「窮屈だ、自由になりたい」といつも不満げな私。
でも本当は外に出るのが怖いだけ。
傷つきたくない、失敗したくない、怖い思いもしたくない。
私はずっと一人でここにいたい。
【鳥かご】
鳥かご
東南アジアの都市に旅行に行ったとき、お土産物屋さんに置いてあった鳥かごを自分用に買った。鳥も飼っていないのになぜか欲しかった。
その鳥かごは、日本の空港の税関で袋から出し中を改められる位の大きさがあり、スーツケースの上に乗せて運んだが、自宅に着くころには買ったことを後悔していた。
自宅のリビングに鳥かごを置く。
東南アジアの町角でよく見る竹でできた鳥かご。アンティーク調でクラシカルな雰囲気もあり、現地で見た時よりもインテリアとして問題はない。
鳥かごを見ているとあの東南アジアの町並みが思い浮かび、鳥かごを作ることで生計を立て、たくましく生きている彼女たちの笑顔が忘れられない。
鳥かごは鳥を閉じ込めて飼うためのかご。
でも、鳥かごを作る彼女達は鳥かごを通して日本や世界とつながりを持ち、視野を広げて飛び立つ機会を得ようとしているのかもしれない。
自分用に買った鳥かごだけど、良い買い物をしたと思っている。
鳥かごから見える景色はとても広い。足がつく場所は狭い狭い円の中だけで、ろくに飛べもせず、つまらない。外に出れたらどれだけ広大な大地が広がっていて、自由なのだろうか。
鳥かごの外から見る景色は狭く苦しい、多くのことを考えて、配慮して、やりたくもないことをして。鳥かごの中に入れれば、全てやらなくても、考えなくともいいのだろう。
「「あぁ、あいつはずるい」」
立場の違いか、考え方の違いか、何が原因か分からないが、あの二人は永遠に相手を羨むだけで一つも進まない。
私が羨んだ相手は、よく笑顔で人望もそこそこにあって、勉強もできていました。だからこそ私は彼女が精神的に弱っていて、体が強くなく苦労していることを知りませんでした。知っていれば寄り添えたかもしれない、手伝いが出来たかもしれない。なんて、そんなたらればの話に意味はありませんが、この経験は意味があります。これを読んでくださった貴方にも羨んだ相手がいたら、ただ羨むのではなく相手の事を知るようにしてくれれば良いなと、思いました。きっと、羨みが尊敬に変わるから。
チャレンジ5(鳥かご)
思春期になると、子供は親に反発する。親や世間の価値観に疑問を持つ。
狭くて古臭い鳥かご、この鳥かごの扉を開けてやる、何なら扉を壊してでも、広い世界に出ていってやる。自分の腕一本で、世の中を渡ってみせる。
憧れに胸を躍らせ、理想の人生を夢見る。血気盛んな君は美しい、間違ってはいない。
だけど、君が疎ましく思った鳥かごを、ふと懐かしく振り返る時が来る。どんなに頑張ってみても、人間はどこかで、社会とつながっている。本当の孤独に耐えるとき、帰るべき場所のあることに安堵するはずだ。
鳥かごを出た若者が、新しい鳥かごを見つけに行く。新しい鳥かごに暮らし、居場所を得る。成長とは、そんなものだと思う。
実家の片付けをしながら、思ったこと。
人間を人かごに入れて飼うとしてモノマネできる個体は得か
鳥かご
2024 7月25(木)鳥籠
鳥籠の中には自分の心があった。自分で扉を開けたいけど、開けられない。だから、本心は閉じこもったまま。誰かに開けてもらいたい、そしたら楽になれるのに。
「鳥かご」
鳥かごの中と自然界で生きるのはどちらが幸せか。
隣の芝は知らない方が息苦しくないかもしれない。
私は鳥かごのような狭い世界で生きている。
はやく広い世界にでて、自分らしく、他人の評価を気にせず、自由に生きていきたい❇
鳥を飼っている
黄色い羽の可愛い子
お迎えしたばかりだからまだ警戒されてるけど
撫でようとすれば引っ掻かれ、嘴で噛んでくる
痛いけど我慢するわ
だって愛してるんですもの
貴方が他の女にうつつを抜かすから羽を切ってあげた
本当は風切羽だけにしようと思ったんだけど
その短くなった羽で私から飛び立とうとするんだもの
大丈夫、大丈夫よ
この籠の中にいたら幸せだから
ずっといっしょにいましょうね!
【鳥かご】
生まれたばかりの記憶は無い
記憶がある頃から私は鳥籠の中にいた
足枷(アシカセ)を付けさせられてそのの中でさえ自由は無い
たまに大きい人が様子を見に来る
来ては他の籠の中の子を褒めて
私を罵倒する
少し上と少し下に吊り下げられた籠
ここには3つあるみたい
上にいる子はどうやら大きい人に
初めての喜びや経験を与えているらしい
なにかできるたびに褒められ私を貶す
下にいる子はどうやら大きい人から
無償の愛情を受けているらしい
なにもせずとも可愛いと言われ私を避ける
逃げたくとも逃げる気力なんてない
まず足枷を、その次に鳥籠を、そして次に大きい人を
どうにかしない限りは逃げられないだろう
これが私の人生なのだと言わんばかりに
カゴの中
見れない世界がある
そもそも
この世界は本物か?
鳥かごの中に自ら入ったのは、自分だ
可能性を捨てて、諦めようとした
自分の気持ちを、無かったことにしようとした
それが間違いだったって、今ならわかるよ
ねえ、まだチャンスはあるのかな
少しだけでもあるのなら、もう一度頑張ってもいいかな
中学校
皆が同じ
勉強し
出る場所のない
鳥籠のよう
/鳥かご
演奏者くんのことを閉じ込めてしまいたい。
彼が傷つくことがないように。
誰かに汚されることがないように。
でも、それは到底無理な話なのだ。
ボクはそもそもそんなことを出来るほど彼より強いわけでも、偉い人から彼を隠し通せるわけでもない。
それでも少しだけもしかしたらを期待して、いつの間にか鳥かごを作ってしまっていた。人間が入るレベルの鳥かごを。
で、見られた。
「………………なんだい、これ」
引いてる、というより困惑しているような顔で問いかけられた。
「ん〜、鳥かごかな」
「それはそうだろうね。外からは鍵がかけられるけど…………中からはダメそうだね」
演奏者くんは若干怪訝そうな顔をしながらあらかた見たあと言った。
「………………ちょっと入ってみてくれないかい?」
「いいよ〜」
頷いて中に入る。格子状とはいえ、少しだけ圧迫感があって閉じ込められてる感があるな、と思った時、演奏者くんがカチャンと鍵を閉めた。
「………………え?」
「きみが僕のことを理解してなくて助かった」
そう言った彼の顔は薄く微笑んでいた。
「僕はきみのことが好きだからね、どこにも行かないように閉じ込めておきたかった」
歪んだ笑みを向けられて、ボクは閉じ込められてしまって、偉い人に見つかったら大変なことになる、まさに危機的状況だってのに、ボクは演奏者くんが同じ思考を持っていたという事実に、気持ちが舞い上がってしまっていた。
ずっと退屈だと思ってた
外界に出て初めて知る
どこよりも安全で幸せで
私の居場所はあそこだと
“鳥かご”
鳥かごのミニチュアを見た
実際に多く使われているような箱型ではなくて
映画などに出てきそうな丸型だ
上手く表現出来ないが
ミニチュアの世界には惹かれる魅力がある
見慣れた物が小さくなっただけなのに
可愛らしさが出てくる
また精巧さには本当に驚く
もし、自分にこんな技術があったら
自分の憧れをミニチュアに込めたい
鍵ならうちがわからあけられるはずの鳥かごを、出られなくて泣いているあの子はたぶん、空の飛び方を知らないんだろう。
「ほら、こっちへおいで。きみはもうどこへでも飛んでいけるんだよ。さあ、鍵を開けて。前へ。」
死んじゃうよ。
そんなことしたら、死んじゃうんだよ、きっと。このかごの外を知らないまんまに育てられた雛鳥もいつかは大きくなった。羽の繕い方も、空への足の出し方も、翼のうごかし方もわからないでいて、ほんとうにどこへでもいけるんですか。
空を飛びながら、雄大な翼をはためかせて、思う。背中に一匹のせるのなら、一生をつかうみたいな気持ちが必要だ。助かってほしいねえ、みんな。
飛び方を教えることは、できない。代わりに飛んであげることも、できない。ひゅるると空を落ちていくあの子が、なにかの間違いで、偶然空の飛び方をみつけることをねがうだけ、くらいしか。
鳥かご
帰ると、そこにあったのは
白くキレイな鳥かごだった
それを見た時
もう会えないのだと