『鳥かご』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
鳥を飼っている
黄色い羽の可愛い子
お迎えしたばかりだからまだ警戒されてるけど
撫でようとすれば引っ掻かれ、嘴で噛んでくる
痛いけど我慢するわ
だって愛してるんですもの
貴方が他の女にうつつを抜かすから羽を切ってあげた
本当は風切羽だけにしようと思ったんだけど
その短くなった羽で私から飛び立とうとするんだもの
大丈夫、大丈夫よ
この籠の中にいたら幸せだから
ずっといっしょにいましょうね!
【鳥かご】
生まれたばかりの記憶は無い
記憶がある頃から私は鳥籠の中にいた
足枷(アシカセ)を付けさせられてそのの中でさえ自由は無い
たまに大きい人が様子を見に来る
来ては他の籠の中の子を褒めて
私を罵倒する
少し上と少し下に吊り下げられた籠
ここには3つあるみたい
上にいる子はどうやら大きい人に
初めての喜びや経験を与えているらしい
なにかできるたびに褒められ私を貶す
下にいる子はどうやら大きい人から
無償の愛情を受けているらしい
なにもせずとも可愛いと言われ私を避ける
逃げたくとも逃げる気力なんてない
まず足枷を、その次に鳥籠を、そして次に大きい人を
どうにかしない限りは逃げられないだろう
これが私の人生なのだと言わんばかりに
カゴの中
見れない世界がある
そもそも
この世界は本物か?
鳥かごの中に自ら入ったのは、自分だ
可能性を捨てて、諦めようとした
自分の気持ちを、無かったことにしようとした
それが間違いだったって、今ならわかるよ
ねえ、まだチャンスはあるのかな
少しだけでもあるのなら、もう一度頑張ってもいいかな
中学校
皆が同じ
勉強し
出る場所のない
鳥籠のよう
/鳥かご
演奏者くんのことを閉じ込めてしまいたい。
彼が傷つくことがないように。
誰かに汚されることがないように。
でも、それは到底無理な話なのだ。
ボクはそもそもそんなことを出来るほど彼より強いわけでも、偉い人から彼を隠し通せるわけでもない。
それでも少しだけもしかしたらを期待して、いつの間にか鳥かごを作ってしまっていた。人間が入るレベルの鳥かごを。
で、見られた。
「………………なんだい、これ」
引いてる、というより困惑しているような顔で問いかけられた。
「ん〜、鳥かごかな」
「それはそうだろうね。外からは鍵がかけられるけど…………中からはダメそうだね」
演奏者くんは若干怪訝そうな顔をしながらあらかた見たあと言った。
「………………ちょっと入ってみてくれないかい?」
「いいよ〜」
頷いて中に入る。格子状とはいえ、少しだけ圧迫感があって閉じ込められてる感があるな、と思った時、演奏者くんがカチャンと鍵を閉めた。
「………………え?」
「きみが僕のことを理解してなくて助かった」
そう言った彼の顔は薄く微笑んでいた。
「僕はきみのことが好きだからね、どこにも行かないように閉じ込めておきたかった」
歪んだ笑みを向けられて、ボクは閉じ込められてしまって、偉い人に見つかったら大変なことになる、まさに危機的状況だってのに、ボクは演奏者くんが同じ思考を持っていたという事実に、気持ちが舞い上がってしまっていた。
ずっと退屈だと思ってた
外界に出て初めて知る
どこよりも安全で幸せで
私の居場所はあそこだと
“鳥かご”
鳥かごのミニチュアを見た
実際に多く使われているような箱型ではなくて
映画などに出てきそうな丸型だ
上手く表現出来ないが
ミニチュアの世界には惹かれる魅力がある
見慣れた物が小さくなっただけなのに
可愛らしさが出てくる
また精巧さには本当に驚く
もし、自分にこんな技術があったら
自分の憧れをミニチュアに込めたい
鍵ならうちがわからあけられるはずの鳥かごを、出られなくて泣いているあの子はたぶん、空の飛び方を知らないんだろう。
「ほら、こっちへおいで。きみはもうどこへでも飛んでいけるんだよ。さあ、鍵を開けて。前へ。」
死んじゃうよ。
そんなことしたら、死んじゃうんだよ、きっと。このかごの外を知らないまんまに育てられた雛鳥もいつかは大きくなった。羽の繕い方も、空への足の出し方も、翼のうごかし方もわからないでいて、ほんとうにどこへでもいけるんですか。
空を飛びながら、雄大な翼をはためかせて、思う。背中に一匹のせるのなら、一生をつかうみたいな気持ちが必要だ。助かってほしいねえ、みんな。
飛び方を教えることは、できない。代わりに飛んであげることも、できない。ひゅるると空を落ちていくあの子が、なにかの間違いで、偶然空の飛び方をみつけることをねがうだけ、くらいしか。
鳥かご
帰ると、そこにあったのは
白くキレイな鳥かごだった
それを見た時
もう会えないのだと
私…重症の方向音痴です。
多分、性格としては1人行動は平気
なんだけれど…
生まれつき、東西南北がわからなくなる
事については一生付き合うしか
ないようです…
こんな感じで生まれてしまうと
私が……って言うよりは、周りが私を
危う過ぎて「鳥かご」に閉じ込める訳です
昔、勤め先でポスティングをする事に
なり、皆は車であちこちに散らばって
行ったけれど、私は徒歩で「近所を歩く
だけで大丈夫です!」なんて扱いで…
小学生でも迷わない距離を職場の仲間たち
は、「1時間で帰らなければ捜索に出ます」
と、有り難いやら情けないやら…
今も相変わらず行きと帰りで景色が変わると逆方向に行ってしまったりで…
まあ、これで信用してなんて言えるはずも
ない訳です
だから、私はよく皆にこう言っています
「私自身がナビになりたい…」ww
あの日、わたしはわたしを
ストレスという檻から解放してあげることにした。
意地になって閉じこもったりしてごめんね。
大空へ飛び出したわたしは今、どこへ飛んでいけば良いのか分からず、迷いと不安の日々を過ごしている。
それでも後悔はしない。
明日より今を、何より自分を大切にしたいから。
素敵な家庭で育ったキミにはわからない。
僕の世界がどれだけ荒んでいるか。
何度羽を休められる場所があったなら、と望んだことか。
*鳥かご*
鳥かご
ずっと…変わらない
鳥かごの中
きっと…
そこにいれば
安心する
でも…
安心だからこそ…
不安
表裏一体だから
「私を閉じ込めておきたいって思ったこと、ありますか?」
不意に、恋人から問われた質問に言葉を失った。中々に重い質問に思う。
「うーん、どうだろう……」
俺は視線を逸らしながら、はぐらかす言葉を探す。だって、思ったことあるもん。
「思ったこと、ありますか?」
なんでそんなふうに思ったのか分からないけれど、誤魔化しはきかない気がした。
俺は大きくため息をついて、恋人をしっかり見つめた。
「あるよ」
意外だと、彼女の表情は語った。
苦笑いしながら、俺は言葉を続ける。
「だって、自分が目を引くほどに可愛いって分かってないでしょ」
「可愛くないですよ」
「ほら分かってない」
彼女は不服そうに俺を見上げるけれど、俺だってこれは譲れない。
「可愛いし、スタイルだって良いんだよ」
俺が本当に好きになったのは、きみの優しさ。でも、それは言葉にしない。これは俺だけが知っていればいいんだ。
「そっちだって、モテるじゃないですか」
「俺のはモテるんじゃなくて、からかわれているだけ!」
彼女の周りの異性の視線を見れば分かるよ、俺と同じ熱を持って見ていることくらい。
だけど、彼女たちは違うもん。
「鈍感です!」
「どっちが!?」
ぷくぷくに頬を膨らませた彼女。
俺は、その頬を人差し指で押して萎ませる。
「ぶー、なにするんですか!?」
俺はその表情に笑ってしまった。
「いや、やっぱり可愛いな〜って」
「からかってます?」
彼女は少し不満そうに俺を見ているけれど、本気で怒っていないのは分かってる。
「からかってないよ」
くすくす笑ってしまったけれど、改めて彼女をしっかり見つめた。
「実際にそんなことはしないけど、閉じ込めたいと思うくらい、好きってこと」
おわり
お題:鳥かご
インスタでアンチ来ました
結構つらたん
普通に痛いとかコメントしてきました
無理です
病みツイ
私は今夢の中にいるのだろうか。 体がとても小さくなってしまった。いつもはすっぽりと手に収まるボール も 冷蔵庫の中に入っている食材も私の倍以上の大きさだ。私は床に立っているから、部屋を出ようとドアノブに手を伸ばしてるが、全く届かない。
部屋を出る たったこれだけのことが ここまで苦労することだったのかと理解が追いつかない。
いつもは 簡単にできることや 価値がないと思えるものでも違う立場から見てみれば あったりするのだろうかと考える。
私はこの部屋という鳥かごに入ったからこそ得られた 何かがあったのかもしれない。
知らずに生きるは幸福か
空の青さも風の勢いも草木の匂いも
全てを知らぬ小鳥よ
危機もあろうが自由は欲しくないのか
どちらが良いかは何も言えぬ
ただ言えるのは
我々も未知を知らぬ籠の鳥ということだ
「鳥かご」
鳥かご
幼い頃から、不思議に思っていた、母の実家へ行くと、いつも、ドキドキする所が、あった
母は、そこは、古くて、綺麗でないから、行っては、だめよ、と行く度に言っていた
今年から、小学校に入学するからと、挨拶に行った時、とうとう、その機会が、巡ってきた
ここは、明治になってから、建てられた、俗に言う洋館と呼ばれるもので、戦災等にも、あわずに今でも、綺麗な姿をしていると、子供心にも思っていた
祖父が、ニコニコした優しい顔で、おじいさまが、よく、どこそこの伯爵様や御令嬢が、よく、いらして、華やかなな、舞踏会が、行われていたと、よく聞かされたと、
いかにも、年代物と、思われる真鍮製の鍵で、鍵穴に入れようとした、瞬間、思わず、お母様が、駄目だと言っていたと口から、出てしまった
祖父は、やや、低い声で、もう、いいんだよと、その横顔は、寂しそうに見えた
ガチャリと言う音は、何故か、鳥肌が立ってしまった
吹き抜けの天井から、眩しい光が、斜めに差している
祖父のコツコツとした、革靴の音が、ホールに響く、大きなガラス窓の下まで行くと、花台のシーツをサーと取ると、キラキラとした金属製のものが、あった
それが、鳥かごだと知るのは、少し後になってからだ、ただ、美しい、そして、欲しいと、思った
そんな心を知ってかどうか、祖父は、また、ニコニコした優しい顔して、そら、どうぞ、と渡してくれた
私は、少々、戸惑った顔をしていると、後ろから、母のまあ、良い物を頂いたのねと明るい声で、救われた
大学生になり、ここに訪れた時、すっかり、様子が、変わり、大きなマンションが、無機質な佇まいを
あの時の宝物は、今では、我が家の娘の宝物になっている
朝から、爽やかな、音色が聴こえてくる毎日
【鳥かご】
私たちには鳥かごが必要だ
もう鳥かごなしでは生きていけないほど
そのくせ自由がほしいと囀ずる
扉を開けられても見ないふりをして
不平不満をわめき散らす