『鳥かご』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私の人生って“鳥かごみたい”
周りの人間には自分の疲れなんて見せず。
嘘の笑顔を振りまいて。
明るいキャラを演じて。
今日も陽キャとみんなに言われる。
でも、、、、そんなの全部嘘。
私のこの笑顔は“ポーカーフェイス”なんだよ。
周りの人間に迷惑かけたくないからっていう
自分のエゴで、、、、、、もっと自分を追い詰める。
こんなことをしているから
周りから私に向けられるものがある。
“信頼”、、、、、“期待”だ。
自慢じゃないけど
周りから驚くほどに頼られる。
アレお願いできる????
コレ手伝ってくれない???
ありがとう!!!
助かった!!!!次もまたよろしくね!!!
こんなことを言って
周りは私に“押し付けてくる”。
自分で片付けようとせず、、、、、
他人に押し付けて、、、、、、あたかも
自分がやったかのように振るまって、、、、、、
そんな“ポーカーフェイス”、、、、、、、、、、、、
私にとっては“卑怯”でしかない。
いつまで苦しめば????
いつまで堪えれば????
私はこんなことして報われるの????
こんな自問自答を繰り返して、、、、、、、
毎回たどり着く答えは
“周りに迷惑かけたくないから”
何度繰り返しても結局同じ答えにたどり着く。
まるで鳥かごに入れられたような日常。
誰か、、、、、、、、、、私をこの
“期待”という鳥かごから出してください。
「別に無理しなくてもいいんじゃない???」
『あっ、、、、、、、、、かいと、、、、、』
初めてこの言葉を言ってくれたのは
かいとだった。
かいとは私の幼馴染でずっと一緒だった。
家も隣同士、、、、、、学校も、、、、
遊ぶときも、、、、、、出かけるときも、、、、、、、
いつも一緒だった。
「あやめが辛いんなら別に無理して
最後までやらなくてもいいんだぜ???
オメェは頼まれたら断れねぇもんな。
けど、、、、、、たまにはオメェの方から
周りを頼ってみろよ。
この世に完璧な人間なんて
いねぇんだから。 な??? ニコッ 」
その言葉が私にとってどれだけ嬉しかったか
きっとわかってないだろうな。
でもありがとう、かいと。
私を
「期待という名の鳥かご」から出してくれて。
そして、、、、、、、、、、、
私を
この“ポーカーフェイス”から救ってくれて。
大空を僕はいつもこのカゴから見ている。
1回だけ大空を飛んだことがある。
楽しくて楽しくて……時間を忘れてしまった。
帰ってきた時の主人である女の子が泣いている姿を見た時。
もうこんな顔をいせてはいけないと思った。
だから僕はこのカゴから出たことはない。
笑顔で話しかけてくれる女の子のために。
いつか女の子に似合うような鳥になると!
そう思ったこぼれ日が気持ちいい日だった。
「鳥かご」
自分なんか
自分にはって言葉を盾に
何回もめんどくさいことからは逃げていた
それ見たことかと笑われるのは嫌だから
大人なんだし
責任あるし
自分も納得してない「常識」を盾に
夢を追いかける人は別世界の人だと決めつけていた
うらやましいって思う気持ちを押し込んで
昔は飛べないことは関係なかったのにな
ジタバタしてその感覚を楽しんでた
きっと自分で作った鳥かごの中でもう
翼は体に似合わず小さくなってしまったのかもな
いやそれさえ思い込んでるだけだろう?
最初から扉は開いている
その小さく折りたたんだ翼を背伸びするように広げた
苦笑いで昔の僕が、周りの奴らが
笑う声さえも向かい風に変えて
気流に乗ることだけを考えてさあTAKE OFF!!
鳥かごを捨てよう
どこに行こうか?
まずは何しようか
鳥かご
今日も私はいい子のフリ。
汚い言葉を吐き捨てられて、暴力を振るわれる。
心も体もボロボロ。
あと何日、何年、私はこの状況に囚われ続けるの?
ふと、窓の外を見ると、1羽の鳥が空を飛んでいるのが見えた。
あの鳥は、私よりもたくさんの自由を知っている。
私の生活は、鳥かごの中と同じ不自由な世界。
私もあの鳥の様に飛び立てば、自由を手に入れられる?
小さく息を呑み、窓の縁にそっと手をかけた。
異常に慣れてしまっていた
人間の思い込みは怖いもので
異常という鳥かごに閉じ込められていた
きっとあなたもきれいな翼と毛並みに包まれた
獣
お題『鳥かご』
主様が動物と暮らしてみたいとおっしゃた。
「バスティンが世話をしている馬がいるではありませんか」
しかし主様はいい顔をしない。
「幸せのしょうちょうって言われている青い鳥をかいたいの。ダメかなぁ……」
俺は主様の親代わりである前に、主様の執事だ。主様の望みにはなるべくお応えしたい。
しかし一方で、青い鳥を捕まえていいものかと悩んだ。時折やってきては執事たちの指先で寛ぐから捕まえるのは多分簡単だろう。でも……俺が青い鳥だとして、狭い鳥かごに収監されるのはゾッとするな……何とかそれっぽい言い訳……うーん……。
「主様、おそらく青い鳥が幸せを運んできてくれるのは、自由に空を飛べるからではないでしょうか? どこからともなくやってきては他所から持ってきた幸せを置いていくのかな、と、俺は思います」
主様は少し考えてから、それもそうかも、と頷いた。
「もし私が狭い檻に入れられたらやっぱり嫌だもの。変なことを言い出してごめんなさい」
反省の言葉を聞いて俺は卑怯にも安心した。 俺が青い鳥を主様に飼ってほしくなかったのは、実はそうなれば多分主様の関心は青い鳥に向かって、俺のことなんかどうでもよくなるかもしれないという思いも少なからずあった。
しかし主様は思いがけないことを口にする。
「フェネスも狭いところが苦手だもんね。青い鳥の気持ちによりそえるなんて、すてきだと思った」
ああ、主様には全てお見通しだったのか。まだ幼いと思っていたけれど、主様は着実に成長されている。
それが嬉しくもあり、少し寂しくもある。だって主様もいつの日か俺を残して……でも、だからこそ俺は主様の青い鳥になろう。せっせと幸せを運んで、充実した一生を過ごしてもらわないとね。
鳥かご
鳥かごで飼われている鳥になってみたいと思う時もある
けど、自然の中で生きている鳥になってみたいと思う時もある
ずっと鳥かごの中にいる気がしてしかたない
口が悪い
態度が悪い
一言多い
真面目に仕事をしてない
サボってる
楽してる
こんな言葉がずっとずっと私の体中を這い回り
ぐるぐる囲まれてる
自分から出ようとしても、ずっとずっと
その言葉が入り口を邪魔して出してくれない
そのつもりがないのに、ずっとずっと
その言葉が塞いでくる
自分はそう思っていても他人が見れば違う
確かにそうかもしれない
いつになったら
この鳥かごの中から出れるのだろう
『子は親に似る』
この言葉を聞いた事がある人はいるだろう。
まあ意味はそのままなんだが…
君は、なんで親に似るか考えたことはあるか?
DNAが同じだから?親の理想を押し付けられるから?
違う。
私欲の為に親と同じ行動をするからだ。
簡単に言えば、ストレス発散だな。
親に殴られた子は、
そのストレスを他者を殴ることで発散する。
勉強を押し付けられ、自由が無い子は、
自分の子供を同じように縛り、発散する。
表面上は笑顔でも中身は誰も知らないし見えない。
これって常識だろ?
結局、どんなに大人になったって
自分の親という鳥かごの中にいつまでもいるのさ。
ー鳥かごー
鳥かご
みんなおひさ
ここは鳥かご。餌を与え、時には外に出す。
そして途中で死ぬ者もいたり、逃げる者もいる。
そんな鳥かごのような刑務所に、俺は今日からお世話になる。
テーマ:鳥かご #254
「おい、新入り」
すぐ近くで声がして僕は目を覚ます。
「鳥かごなんかに入ってないで、早く脱出するぞ」
「なんで? ここにいれば食料が手に入るよ?
安全にいられるよ?」
目の前にいるのは先代のインコ。
「馬鹿言ってんな?
ここにいたらな、俺たちは自由じゃねぇ」
「自由?」
「そうだ、世界っつーのはもっとデッケーんだ」
「世界?」
「おうよ。見てみろよ」
そう言って先代のインコは翼を窓の外に向ける。
そこには真っ青な空があった。
「自由があれば、あそこへ行ける」
「あれが世界?」
「まぁ、そうだ」
あれが、世界。
「でも、外の世界は怖いものだって、ここに来る前に教えてもらったよ?」
「そんなのは知らん。新入り、世界は広いんだ。
そんな聞いただけのせまーい世界にいんのか?
お前だって男だろ? 男はロマンだ」
「ロマン?」
僕はそう言って首を傾げる。
「そうだ。ロマンがねぇ、男は男じゃねぇ」
そうか、じゃあ、僕にもロマンがあるんだ。
「まぁ、新しいこととか知らないことが
待っているっつーことだ。
んで、新入り」
先代のインコがグイッと寄る。
「俺は脱出を試みるが、お前はどうする?」
昔インコを飼ってたことがあるよ
ヒナからさし餌をして育てて手のりにしたんだ
たくさんおしゃべりして、僕の名前も呼んでくれて、すごくかわいかった
でも、ある日突然死んじゃった
原因はわからない
お昼に見たときはいつも通りだったのに、夕方見たら、ケージの底で動かなくなってた
たくさん泣いたけど、もう何年も前のことだよ
でも、今でもときどきその子のことを夢に見て、おかしいのは、いつも必ず「餌やるの忘れてた!」ってめっちゃアセるんだよね
実際には、餌をやり忘れたことなんて一度もなかったのに
鳥かご
あなたは、鳥かごで1夜を過ごす事が出来ますか?
私は、絶対に無理です。だってとっても狭そうでしょう。
だけど一人ただ1人だけができると言ったのです。
その人は、本当に鳥かごで1夜を過ごせたのでしょうか?
斎藤叶はどんなことでもやってのけるスーパー人間みたいなやつだ。運動だって、勉強だって、何だって到底俺にはできっこないことを難なくやってみせる。気づけば誰も彼も視線を釘付けにされているようなカリスマ性をも持っている。なんなら実家も太いらしい。そんな才能の塊の斎藤を、俺ん家までの帰路の途中にある自販機とセットの休憩所で見つけたのはほんの数日前のことだ。学校で見る斎藤とはてんで違ってそのギャップに死ぬほど驚いた。
俺たちはここ数日で随分と仲が良くなった方だと思う。今まではただ中学から同じの特に話す訳でもない凄いやつだったのが、パピコを半分こして、ダラダラと1時間他愛もないことを話すぐらいにはなった。斎藤とは高校で出来たダチにも、昔からのやつにも言いにくいようなことが嘘みたいなほどさらさらと話せて、この時間が日々の楽しみになりつつある。
今日も齋藤はお決まりのナタデココ入りのジュースを片手に休憩所の椅子で項垂れていた。美形はなにをしてても様になるってずりぃな、なんて思いながら齋藤の隣に座る。
「どうしたんだよ。斎藤今日いつもよりテンション低くね?」
今日は金曜日だからと理由をつけてご褒美に道中のコンビニで買ったパピコのヨーグルト味を斎藤の首筋にあてる。信じられないほど吃驚したみたいでめちゃくちゃ睨まれた。あれは仲良くなってからでも見たことがないほど鋭い眼光だった。ガチだ。謝罪の言葉を述べながら首筋に当てたパピコを渡す。ご機嫌斜めだったのが直ぐになおった。全くもって現金なやつだ。パピコの蓋を取りつつ今日もとりとめもない話に花を咲かせる。
あれから随分と話し込んでしまっていたみたいで、お礼に、と買ってくれたジュースもあと一口でなくなってしまう。そろそろお開きだという雰囲気が出てきたとき、斎藤の周りの空気がズンっと重くなった気がした。
「俺、詳しいことは言えないんだけど、明日引っ越すんだよね。」
「え、は?」
そんな斎藤の唐突な物言いに反射で声を漏らすも、そういえばこいつ中学のときも不思議なタイミングで転入してきたっけと思い出す。
「あーー、俺今の学校とか結構気に入ってんのにな。」
「もう少し、つってもあと半年はあるけど卒業じゃん。斎藤だけでも残れねぇの?」
「できないんだよな。これが。あー、ほんとだるい。」
強気な言葉で繕っているもののその声が震えていることから、いま斎藤は泣いている若しくは泣く直前なんだろう。斎藤は両手でおでこから頬の辺りまでを抑えてずっとなにかに耐えている。この仕草を俺は知っている。斎藤には少しばかりポエミーなところがあって、それも含めて俺は斎藤を気に入っているのだが、顔を隠しているのは恥ずかしさでもあるのだろうか。
「……所詮俺は鳥かごの中の一羽の鳥。外の世界は眺めるだけで、自ら出ることなんてできるわけがないんだよ。」
その言葉を聞いて俺は怒り狂った。許せなかった。俺には望んでも手に入らない程のものをこいつは簡単に拾ってきたのに、その全てに価値なんてなかったと言われている気分だった。
「お、っ前がそんなに悲観するなよ!お前はそれを覆せるほどの才能を持ってるだろ。鍵なんてないところから作り出して、他人の力になんて頼らずとも羽ばたける程の才能をさ!」
「藤野、 」
「なぁ、俺応援してるからさ。そのお前の力でさ、全世界に証明してやろうぜ。斎藤は鳥かごに収まってるような器じゃない、どんな場所へも行けるようなでけぇ鳥なんだって!」
ゼェハァと息が漏れる、つい感情が昂ってしまった。それでも後悔はなかった。今思う俺のありったけの感情を斎藤に全てぶつけられた達成感に満ち満ちていた。少し不安になって斎藤の顔を覗きみれば、何もかもを噛み締めて笑っていた。
「……そうだね、そうだ。俺は見せつけるよ。まぁ、でも先ずは全国かな?」
ニヤリと歪んだ口許を見れば、数年後こいつが全世界相手に戦っていることなんて容易い妄想だった。
その鳥はずっと鳥かごの中にいた。鳥かごの暮らしは快適だった。いつも清潔で、三食美味しいエサが与えられて、可愛がられた。鳥が歌うと飼い主は笑顔になった。
だが、鳥はいつしかこの生活に満足できなくなってきた。鳥かごの外に広がる世界を見てみたいと願うようになった。
そして鳥はある日旅立った。外の世界は辛いことがいっぱいだったが、誰の力も借りず自分のつばさで飛び自分の力で生きると充実感で満足出来た。
その鳥は鳥かごの生活を捨て、外の世界で生きることにしたのだ。
#鳥かご
可愛い、可愛いカナリアさん。
今日も元気に鳥かごの中でさえずっているね。
可愛い、可愛い、私のカナリア。
赤い衣装もよく似合うわ。
今度あなたの為に、白いドレスも用意しなくちゃ。
可愛い、かわいい、
愛しい、恋しい、
私の、カナリア。
ずっとずっと、私のためだけに、さえずって。
ずっと、ずっと、この鳥かごのなかで。
「お母さん、わたし、お母さんの×××××じゃないんだよ」
さえずることを止めたカナリアは。
月が冴える冬の夜に、星の海に還された。
鳥かごの中に、人形を置いている。人を客観的に見る時のイメージを固めるために始めたことだが、どうにも、落ち着かない。今、人形を通して感じるのは、鳥かごに閉じ込められたことによる閉塞感くらいだった。
私は、昔から人や動物といったものなどの感情や行動や思考をある程度、予想することができた。ただ、自分についてだけはどうしても思考が上手く纏まらない事が続いていた。それは、私が他者を優先しすぎる性格が原因で自分への分析を疎かにしているからだと結論が出ている。
それでも、自分を理解しようとは思えない。それは、本当の自分を見るのが怖いのかもしれないし、或いは、直感で危険だと感じているからかもしれないと考える他なかった。
鳥かごに、囚われているのは自分かもしれない。
お終い
『鳥かご』2023.07.25
ある日、家に帰ると妙に娘がニコニコしていた。妻も同様にニコニコとしている。
これはなにかあるな、と察したが何も知らないふりをしてどうしたのかと聞いた。
すると娘は俺をリビングまで引っ張っていく。エスコート上手なのは、妻の血を引いているからだろうか。
果たしてリビングのテーブルの上には、鳥かごがドンとあった。中には当たり前のように、文鳥らしき鳥が大人しく鎮座している。
あまりにも堂々とした出で立ちをしているので、思わず笑ってしまった。
妻の話を聞くと、買い物の帰りにペットショップを訪れたさい、この妙に貫禄のある文鳥がほぼタダのような値段で売っていたらしい。
それに目を奪われた娘が「欲しい」と言ったので、妻はあっさり買ってきたのだという。
別に文句はない。仕事柄、長期の公演となると、なかなか帰れないこともあるから、寂しくなくてもいいだろう。
「よかったね。大事にするっちゃん」
そういうと、娘は元気よく返事をした。
知らない人間、知らない環境にもかかわらず、文鳥はキリッとしたようにみえる顔で、こちらを見つめてくる。
「名前はあると?」
聞くと、娘はもちろんと頷く。
娘のことだ、ピーちゃんとかブンちゃんとか、そんなかわいい名前を付けている事だろう。いや、この貫禄だ。妻あたりが、部長と名付けているかもしれない。
ワクワクしながら、促すと娘と妻は口を揃えてこう言った。
「ヨツミ!」
いつか、この文鳥が食われないことを願うばかりだ。
#鳥かご
鳥は鳥かごに入る。無理やり入らされる。
狭い牢獄のような鳥かごの中で、ずっと、居座る。人間は、この作業を悪いと思わない。鳥が可哀想だと思わない。鳥かごの中でずっと、鳥が泣いている。鳥が泣いている中、人間は悪いと思わない。人間は、放置ばかり。餌だりなんだり、少し撫でて、それで終わり。鳥にとっては、窮屈だ。僕は鳥だったら、死んだ方がマシだった。猫だったことに、感謝した。次の日、鳥かごの中で泣いている鳥を、僕は、そっと、見つめた。助けを求めているようだ。僕は必死に、鳥かごを開けた。鳥は感謝をするように、頭を少し下げて、飛び去って行った。
僕は、何だか、心が暖かくなった気がした。
詰めよう。
観賞用の命を。
ありふれた命に囚われた命を。
最期まで、彩ってあげよう。