『鳥かご』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「鳥かご」
どうして私は、こんな狭い世界にいるんだろう。
狭いと思ってるのにどうして執着して、すがるのだろう。
過去に
人に
環境に。
それは大きな世界を知らないから。
いつからだろう。失敗をおそれ挑戦しなくなったのは。
いつからだろう。人目を気にして自分の可能性を狭めるようになったのは。
先はどうなるのかなんて誰も想像出来ないのに。
そんな自分に嫌気が差した。
だから私は飛んだ
決して簡単に選択したわけではない、沢山悩み、苦しんだ。
それでも選択した。こんな自分嫌だから。嫌いだから、カッコ悪いから。
たった一度の人生なのに、失敗を恐れて無駄にしたくない。
唯一無二の自分なのだから、
だから飛び出した、自分という鳥かごから
窮屈で仕方のなかった鳥かごから。
先は分からない。成功するか失敗するか、とびきりのギャンブルだと思った。
傷つくかもしれない、もう二度と飛べなくなるかもしれない。
挑戦して、全ての羽をもぎ取られても
それでも、それでもまた挑戦しようとする自分の強い意思があれば羽は美しく生まれ変わり大空へ飛び立てる気がする。
今の自分なら行けるとおもった
失敗しても怖くない。
それより美しい景色が見たい。
だから私は強く飛ぶ
明日もまた自分を愛せますように。
今日見た変な夢のことをお話しします。
私は、冷たい床にペタンと座り込んでいた。
教会の様なその建物は、どこもかしこも純白で、仄暗い雰囲気に包まれていた。壁一面の大きな窓から差し込む、ぼんやりとした光。天井は高く、息苦しさは感じなかったが、どうしてかここにいたくないと思った。
私が座り込んでいる数メートル先には、固く閉ざされた大きな扉がある。早くここから出たいな、ああ、あの扉から出られるかもしれない。そう思って私は立ち上がり駆け出した。はやく、はやく。大した距離ではないと思ったけど、走ってみたら恐ろしく長い様に感じられる。いざ扉の前に来たら、私を待っていた様に扉が開いた。やっとこのおかしな空間から出られる。そう思って扉を出ようとしたのだけれど…また、来た時と同じように、ペタンと座り込んでしまった。どうして。早くここから出たいのに。自由が欲しかったはずなのに。
そこで、目が覚めました。何だか残念でした。あの後、夢の中の自分はどうしたんでしょう。
自由は嬉しいものだ。みんなが欲しがるものだ。でも、同時に恐ろしいものでもある。とある師が私に仰ったことです。縛られている、自由がない、ということは、守られているということ。そんな簡単なことに、皆自由になってから気づくのです。夢の中の私は、自由を恐れていました。でも大丈夫。自由を得ることで、沢山傷付くことで、今度は自分が、他の誰かを守ってあげられるようになるんですから。
「鳥籠」
昨日はあんなに自由だったのに
今日は家の中から外を見てる
ごろんと横になると
少しだけ見える世界が変わった
ただ、それだけ
今日も家の中から外を見てる
昨日の景色に背を向けると
家の壁が目に入った
シールやらくがきだらけの壁
ただ、それだけ
数日経って家を飛び出す
少し家に閉じ籠っていただけなのに
いつもの空気が
とても心地よく感じた──
(2023.07.25/鳥かご)
あぁ、空よ
あなたはどうしてそんなに遠いの?
あぁ、土よ
あなたはどうしてそんなに冷たいの?
あぁ、風よ
こんな所に囚われた私を早く連れ出して。
お題 鳥かご
鳥かご……。
許された領域は、わずかなスペースだけ。好きなことは、何も出来ない。与えられたものに、不平不満は許されない。
そんな人生にくわえて、あの悪女に台無しにされた。
人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった売女……人でなしの今井裕子。犯罪者の娘に。
鳥かご……。
言葉の裏に針千本。お嬢さん。インコがしているのは、羽繕い?それとも、爪を磨いでいる?
居心地が良かった。
ずっと、そのままでも、良かったんだ。
でも、届かないのは嫌だった。
望んだわけじゃなかった。
なのに、逃げ出さなかった。
向けられる眼差しが、差し出された手が、紡がれる言葉が。
思考を、身体を、まるで”鳥かご”のように囲っていた。
ーーーだけど、鳥は自由に羽ばたくものでしょう?
「……もっと早く、こうしていれば良かったのかな」
赤く染まった両手を眺めながら、そっと全てに蓋をした。
鳥かご
芸を覚えます 挨拶します 毎日愛をさえずります
自分からケージへ入ります ご飯も残さず食べきります
名前を呼ばれたら すぐに飼い主の元へだって
そんな利口で愛らしい小鳥は いかがですか
涙が出たら手に寄り添って つまらない時は歌ってあげる
高くは羽ばたけなくても 貴方に飼われるのなら
可愛く跳ねるだけでもいいよ
(けどね もし 私が貴方の飼い主だったら
檻の中では勿体無い もっと広くて高いところへ
友達も家族もたくさんいる 二人の世界の外側へ
飛び立っていってほしいと 願わずにはいられなくて)
———ねえ 貴方のこと もっとしっかり鳥籠に
閉じ込めておくべきだったかもしれないね
<風に揺れるカーテン>
題: 鳥かご
"鳥かご"
5年前、俺は医師免許を剥奪された。
言い渡された時は理不尽だと思って怒り狂い、白衣を脱ぎ捨ててCRを出て行ったが、その後俺の力不足で、俺が弱かったせいで引き起こされた悲劇だから、この処分は妥当だと思った。
だが違った。
俺は裏切られたのだ。いや、知らぬ間にアイツの鳥かごの中に囚われて、良いように動かされていた。だが思えばそれ以前から、いや、もっと前から誰かしらの鳥かごの中に囚われ動いていたのかもしれない。
もしそうなのだとしたら、鳥かごの中に居た俺は出口どころか出る方法も知らず、出ようと思う事すら思わなかった、囚われの鳥。
そんな俺は、5年前のあの時、鳥かごが崩れてその後どうすればいいのか飛び立つ事も、飛ぶ事も分からず成り行きで、自分で考え行動したと思っていた、無免許医になった事も株を始めた事も、もしかしたら成り行きだったのかもしれない。再び仮面ライダーになった事も、もしかしたら鳥かごの中にいた時の延長線上かもしれないと思ったら、俺自身が分からなくて怖くて立ち止まりたくなって、もう動けなくなってしまった。
まるで迷子だ。知らない場所で迷子になって、けれど飛び方を知らないからどうする事も出来ずにその場から1歩も動けなくなった、迷い鳥。
そんな俺にアイツらが──多少強引で荒療治だったが──協力する事、相手を信頼する事、そして飛ぶ事を教えてくれた。何でも1人で出来ると思っていた、だが実際は1人で出来る事なんて限界があって、俺1人で十分だと思っていた。それでもアイツらは俺に根気強く色々な事を教えてくれた。教えてくれたのはそれだけじゃない。辛い時は涙を流していい事、迷ったら立ち止まって深呼吸をする事、そして『俺が"今"を大切にして動いてきた事』を。たとえ完璧でなくても、未完成でも、一つ一つの大切な"今"を抱きながら自分で選んで進んできたんだと、気付かせてくれた。そう言って俺に、今度は飛び立つ事を教えてくれた。俺はまだまだ未熟で、大人になっても道に迷って動けなくなっていたけれど、もう違う。迷ってももう怖くない、迷ったら落ち着いて周りを見て動いて道標を俺から見つければいい。それに俺は"今"を大切にずっと生きてきた、何があっても"今"を抱き、"これだ"と迷う事無く突き進む。
もう恐れる事はない。最初は囚われていて、囚われていたものが無くなってどうすればいいのか分からず迷子になっていたけれど、俺はもう自分で飛んで行く事が出来る。迷ったって、深呼吸をして"今"を見て動く事が出来る。そして、周りを見れば"仲間"が、俺に色々な事を教え気付かせてくれた"先導者"がいる。
俺はもう1人じゃない。俺は"今"を抱きながら懸命に、強く気高く咲き誇るように、羽を広げる大空の鳥。
真っ白な部屋に鳥かごが1つ。中には何もいなかった。目線をそらせない妙な魅力のある鳥かご。入ってはいけないと分かっていながらも足は白い部屋へと1歩1歩近ずいていく。ガシャン!大きく鈍い音が鳴る。鳥かごが閉まった。部屋のものじゃない。もっと大きいもの。それは必然かのように理解出来た。この部屋は鳥かご...外にはニコニコと笑う母と父の顔。その瞬間全て理解出来た。この部屋に私は捕えられたのだ、そしてこの鳥かごは自分が誰かを閉じ込めるため鍵も何も無いドアノブもない。出られない。
嗚呼どうかこの鳥かごに入った私を哀れまないでくれ、いつか壊してみせるから、鍵がないのなら作ればいい。ドアノブがなければ蹴破ればいい、扉すら無かったら柵を壊してしまえば良いのだ。どうかこの鳥かごを使わないで済むように、この鳥かごには外から鍵を。
7/25 お題「鳥かご」
「様子はどうだ」
「大人しいものです。あれがかつての千勝王とは…」
「フッ。かの英傑も寄る年波には勝てぬか。所詮は鳥かごの鳥。もうしばらくそのままにしておけ」
「はっ」
その一室は、ものものしい警備が敷かれていた。重厚な木製の扉には鍵、見張りは兵士三名。
突如、その扉が内側から吹き飛んだ。何事かと構えた兵士が、次々と巨大な塊になぎ倒される。
「わしを捕えておくなら、猛獣の檻が必要だぞ」
机を肩に担ぎ上げた白髪の老人―――千勝王が豪快に笑った。
(所要時間:10分)※構想除く
手のりインコのピィちゃん
鳥かごを開けると
ぼくの指につかまってくれる
ピィちゃんは
ぼくの心をポッとあたたかくする
学校から走って帰る
ただいまピィちゃん
ある日ピィちゃんはいなくなった
ぼくがいない間に逃げ出したのだと
鳥だから仕方ないねと母が言う
元気に空をとんでいったのか
楽しくしててくれるならいいな
でも20年経って
大人になった僕を前に
うっかり口が滑ったのか
ほんとうはイタチに襲われたのだった
優しい嘘だったのだろう
でも
心の中で幼いぼくが悲鳴をあげた
知らずにいたことが罪のように
「鳥かご」
#176
鳥かご
可愛がっていたカナリアを、鳥かごから逃してしまった私に、兄は何と言ったのだったかー
「なぜ逃げようとするんだい?僕はお前に傷をつけたくないから、こんなに素敵な鳥かごを用意させたのに」
家から逃げようとした私に、兄が微笑んで私のために作らせた鳥かごを見せたときには絶句した。
「兄さんの気持ちはわかるけど、私は外に出てみたいの。・・・鳥は飛ぶための翼があるのになぜ外に出したらいけないの?」
私の言葉に、兄はため息をついて、
「前に話したことがあったんじゃないか?所詮、かごの中で生きてきた鳥だ。外の世界で生きていけるわけがない、と。・・・お前は元からかごの鳥なんだよ」
と残酷なことを言う。
今にも目の前にある鳥かごに入れようとする兄に対し、
私はーーー
サングラスで目を隠して
口角を上げて心を隠した
傷ついた心は癒えず
失うことが何よりも怖かった
愛されたかったんでしょう
『家族』の愛が欲しかったんでしょう
離れてしまうのが怖くて
もう一度失うのが嫌で
糸で操って鳥かごに閉じ込めようとしたんでしょう
ずっとずっと痛かったのに
あなたはいつも笑ってた
泣いていたんでしょう
子供のように
どうしたって失ってしまう
信じていたくて傍において
思い通りにはいかなくて
またあなたは失った
心に穴が空いてしまった
埋まることの無い穴がずっと
あなたを蝕み壊れていく
穴の空いた心には
愛も信頼も幸せも
何もかもが届かない
悲しい人ね
⚠︎︎私の中のある登場人物のイメージです
おい!電話!
君!電話!電話!
鳥かごに入った鳥は、電話の向こうを知っている
あれ?地震?
津波?
いいえ、たぶんそよ風
飛行機になびいて一緒に、飛んできたんだと思う
あの日に。
僕は、鏡に向かって踊った。
ゴスペルで歌ってみたら、家族はやってきた。
お前だったのか、
僕は、イエスともノーとも言わなかった。
鳥かごの鳥は、今は何色なんだろう
お願い、、何か言ってよ
「瑠璃色のチキュー瑠璃色のチキュー!」
「え?」
「君の名は?」
「笑ってるの?」
「イエス」
「…♡OK」
映画で見た鳥籠の中の小鳥のまるこくてあどけない仕草に頬が緩んで、鳥を飼いたいなどと考えたこと、実は大変皮肉な事態なのかもしれない
【鳥かご】
俺はずっと鳥かごに閉じ込められてたアイツの放った
全然飛べない癖に羽をばったばた羽ばたかせ
落ちて、死んだ
飛べないくせに飛ぼうとしたせいだ
だから出したくなかったんだ
鳥かご
昔インコを飼っていたんだと、会社の先輩が話してくれた。奇遇にも、僕も数年前までオウムと暮らしていた。鳥飼い同士、思わぬ共通点にふたりで大いに盛り上がることとなり、連絡先を交換して家に帰ることになった。
帰宅後、ビールを飲みながら先輩の話を思い出すうちに、どうにも懐かしさが抑えがたくなった。
それで夜8時、押し入れの明かりをつけて、薄暗い棚の奥に仕舞い込んでいた鳥かごをひっぱりだそうとした時に、異常な光景を目にすることになった。
《鳥かごのなかに、◯◯マートのラベルシールが貼られた鶏もも肉300gのパックが置かれている。》
僕は檻ごしに、まじまじとそれを見つめる。消費期限は今日だ。製造日の欄には、4日前の日付が記載されていた。
「こんなことってある?」
僕は自問自答する。
オウムのタナベクンが死んでしまってから、数年間放置してきて、ずっと触れもしなかった鳥かごの中に、なぜかスーパーの肉が入っている。たちの悪いイタズラだろうか。
でも誰が?どうしてこんなことを?何か、養鶏に対する主義主張を持つ人のアートなのだろうか?
疑問はたくさんあるけれど、このままこれを放ってはおけない。ここは美術館ではなく、7月末を暮らす僕の家だからだ。この暑さのなか、鳥かごの中の肉を放置しておくとどうなるか、想像するのは難しくない。
とりあえず取り出さなければ、救うこともできない。扉を少し揺さぶってみたが、さびついているのか動かなかった。クレゴーゴーロク(という、自転車の手入れなどに使うオイルがあるのだけど)なら何とかなるかもしれないけれど、食材の上に、体に悪そうな油がかかるのは嫌だ。
なら、ペンチで鉄柵をねじきってみようと、部屋から青い工具箱を持ってきたけれど、それもうまくいかなかった。ドライバー・セットが3セット入っているだけだったのだ。3本のマイナスドライバーと、15本以上のプラスドライバーが僕を静かに見つめている。
「それで、我々に何をしてほしいんですか?」といいたげに。
20分ほど僕は黙考した。最終的に残された道は3つのように思われた。
―――――
①鳥かごごと、お肉を冷蔵庫に仕舞う。ただしその場合、冷蔵庫に入っているすべての食材を外に出さなければならない。鳥かごは鳥を飼うための檻だ。それは存在するにあたって、それなりの大きさであることを強いられている。
②鳥かごをゴミ袋に入れて、今週の燃えるゴミの日を待つ。この場合、方向性はシンプルだ。ただし、ゴミの日は数日先なので、それまでの間、僕はこの夏を静かに腐敗していく肉と暮らさねばならない。
③家から逃げ出す。そして永遠に戻らない。少なくとも、僕以外の誰かが事態をなんとかしてくれるまでは。ゴキブリが出たとき、家族に任せて逃げ出すように、不条理を他人に譲って身を隠す。
―――――
強く惹かれたのは③だが、あまりにそれは夢想が過ぎるものだった。自分の住みかから、永遠に逃げることなどできようもない。家賃、ガス・水道・光熱費も、毎月つつましく僕の帰りを待っている。
かといって①もおかしい。肉ひとつのためにその他すべての食材を捨てるのは、どうなのだろう?しかもその肉は急に僕の前に現れたもので、なにひとつ思い入れのある存在でもなかった。◯◯マートで、ひとつひとつ値段を確認して買い物かごに入れたとか、恋人に美味しいご飯を作ってあげたくて買ったとか、そういうものでもない。
言うなれば、その鶏肉は、突然出会った他人なのだ。
答えは②しかない。捨てるしかないのだ。オウムのタナベクンが10年も暮らした家だとしても、そうするしかない。
そう思った途端に脱力感が湧いた。僕は埃っぽい床に座り込んで、その鳥かごを見つめる。タナベクン、と弱々しく記憶のなかの友人に話しかける。
君の思いでの家を破壊しちゃってもいいかな。正直あんまりいいことのように思えないんだけど、肉が腐ると困るんだと言ってみる。
薄汚れた押し入れのなかで、鶏肉がこちらを見ている。
死んだタナベクンよりも立派な亡骸が、こちらを見ている。
「貴女はそこにいればいいんだ」
私が生まれてからずっと言われ続けていた言葉。
──私は籠の中の鳥。
外へ行くのは学校と社交場へ行く時だけ。
そのほかの世界のことは知らない。
最初は当たり前だと思っていた。
だけど、服が小さくなる度に、外への興味が湧いてきた。
「貴女はそこにいればいいんだ」
両親、親戚、使用人……全ての人が口を揃えてそう言った。
だから、私も思うようにした。
知らないフリをすればいい、それが幸せなんだ、と。
──私は籠の中の鳥。
綺麗なドレスを着た私はふと夜空を見上げた。
鳥だって、空の星くらい見て世界を想像するくらいの自由はあってもいいよね?
「……星を見るのがお好きなのですか?」
不意に声がした。
振り返ると、燕尾服を着た若い男性がにこりと微笑んでいる。
「……いえ、ただ見ていただけです。世界はどれほど広いのかと……あ」
しまった、と思った。
明らかに失言であった。
……そのはずだった。
「ええ、分かります。世界は私達の知らないほどに、想像も出来ぬほどに、色んな人種、色んな生物、色んな文化が広がっているのかと思うと、胸が躍りますよね」
彼はそう言った。
彼は間違いなくそう言った。
一見真面目そうな彼がそう言ったのだ。
「……変だと思わないのですか?」
「何がです?」
「私が、ある一族の娘である私が、世界を知りたいだなんて、非常識だと……」
私がそう彼に問うと、彼はくすりと笑ってこう答えた。
「貴女が知りたいと思ったことは、例え世の中の役に立たなくとも、必ず貴女の役には立つはずです。その好奇心・探究心は忘れてはいけませんし、捨ててはいけません。……貴女は世界を知って良いのです」
その言葉を聞いた瞬間、何かがはじける音が聞こえた。
私の世界が変わった気がした。
──私は籠の中の鳥。
──でも、その籠を今、貴方が解き放ってくれた。
■テーマ:鳥かご
鳥かご
こどものころ
ともだちの家に遊びに行ったら
鳥かごの中に文鳥がいた
よーく見ていたら
文鳥が口を開いた
あ、この鳥
歯がある
そう言うと
ともだちには全否定された
あるわけ無いって
まあそうだよね
なんでそう見えたんだろ
鳥かご
僕たちは、飛び方を知っている
努力して得たもの
だから、自信をもっている
故に、籠から出ることができない
自分の努力を信じているから
籠は空いているのに
信じる故に出ることができない
焦れば焦るほど、自分の努力を信じる
が故に、疲れてしまい、絶望してしまう
ならばこそ
力を抜いて、慣れないことをやってみてはどうでしょう?
そしたら、籠から出ることもできてしまうかもですよ