今日見た変な夢のことをお話しします。
私は、冷たい床にペタンと座り込んでいた。
教会の様なその建物は、どこもかしこも純白で、仄暗い雰囲気に包まれていた。壁一面の大きな窓から差し込む、ぼんやりとした光。天井は高く、息苦しさは感じなかったが、どうしてかここにいたくないと思った。
私が座り込んでいる数メートル先には、固く閉ざされた大きな扉がある。早くここから出たいな、ああ、あの扉から出られるかもしれない。そう思って私は立ち上がり駆け出した。はやく、はやく。大した距離ではないと思ったけど、走ってみたら恐ろしく長い様に感じられる。いざ扉の前に来たら、私を待っていた様に扉が開いた。やっとこのおかしな空間から出られる。そう思って扉を出ようとしたのだけれど…また、来た時と同じように、ペタンと座り込んでしまった。どうして。早くここから出たいのに。自由が欲しかったはずなのに。
そこで、目が覚めました。何だか残念でした。あの後、夢の中の自分はどうしたんでしょう。
自由は嬉しいものだ。みんなが欲しがるものだ。でも、同時に恐ろしいものでもある。とある師が私に仰ったことです。縛られている、自由がない、ということは、守られているということ。そんな簡単なことに、皆自由になってから気づくのです。夢の中の私は、自由を恐れていました。でも大丈夫。自由を得ることで、沢山傷付くことで、今度は自分が、他の誰かを守ってあげられるようになるんですから。
「鳥籠」
7/25/2023, 11:15:34 AM