『鳥かご』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『鳥かご』
私は自由が欲しい
こんな狭い世界じゃなく
広い世界を飛び回りたい
でも飛び出すには勇気がいるの
だって一度飛び出したら帰って来れないでしょ?
生きていけるのかな?って不安になるの
だけど、一度きりの人生。
やってみる価値はあるのかもしれない
ずっと閉じ込められてたけど外の世界がみたくて鳥かごを出る
鳥かごの中の鳥は
いつも夢見ている
いつかこの翼を広げ
まだ見ぬ広い世界へと
飛び立てる日を
しかし世界は無情だ
1度、鳥かごから飛び立てば
猫やカラスが狙っていて
命の危険と隣り合わせで
食事の当てもあるはずもない
だから臆病な鳥かごの中の鳥は
決して飛び立たず
かごの中の小さな世界で
今日も夢見ている。
#鳥かご
お題《鳥かご》
オリメと出逢うまでは、月のない鳥籠にいるようだった。
「ヨル様」
彼女にそう呼ばれるたび、心に春風が舞い込む。
永遠に、月のない鳥籠で生きていくしかないと思っていた。でもそれはきっと、自分の世界しか知らなかったからだと識るのはもっと先のこと――。
「オリメちゃんみてみて、サクラが星屑糖(こんぺいとう)くれたよ」
「まあ、偉いですわ」
おれの鴉のサクラを撫でている彼女と、彼女の心友である姫。どちらもおれにとっては、大切な花だ。永遠に枯れない心の花。
――きっとみんな、姫のことが好きなんだろうな。
暁の姫が。
鳥かご
人間が鳥を閉じ込めておくための場所。
いわゆる牢屋だ。
人間にとって鳥は可愛い生き物なのかもしれない。
でも鳥にとってそれは
自分の好きなことを好きなように出来ないこと。
自由を奪われてると言うこと。
なんて皮肉な生き物なんだ。
鳥かごの中の私は羽を伸ばしたかった
ある日突然、鳥かごから放り出されようと
自らの力で鳥かごを抜け出そうと
私は飛び方を知らなかった
『 鳥かご 』
限られた場所
鳥かご
私たち人間からすれば可愛らしいものかもしれない
でも、鳥からすれば牢屋みたいなもの
鳥かごは確かに檻のように見える。
「鳥かごの中」といえば束縛の象徴のようだけれど、「虫かごの中」とはならなかったのだなと思う。
似た形のかごもあるのに。
羽がある虫も沢山いるのに。
…勿論異論があるわけではない。虫は苦手だ。想像するなら鳥の方がいい。
さて、かごの中に入れることは束縛か?
守っているということもあるだろう。
そう思いたい。
【鳥籠】
大人になるということ。
それは広い広い大空に飛び立つということ。
まだ知らないことにたくさん出会って
自分一人で生きていくということ。
それが怖くて、少し寂しい。
私は今までずっと
「親」が作り上げた鳥籠の中で
大切に大切に
育てられてきたから。
鳥籠は窮屈なイメージもあるけれど
とても心地よくて、安心する。
だけど、それじゃいけないのだろう。
ならばもう少しだけ。このあたたかい鳥籠の中で。
長い間使っていた研究所は、さまざまなものが乱雑に散らかっていて足の踏み場に困るほどだ。ここの主がそんなことを気にする性格ではないため特に問題にはならなかったが、引き払うとなると話は変わってくる。
道具やら資料やらをいるものと捨てるものに仕分ける作業を黙々と進めるわたしに、背後から声がかかる。
「すみません、任せてしまって。データの消去が終わり次第、わたしも手伝いますので」
眼鏡の奥の切長の瞳を申し訳なさそうに伏せて、彼は言った。
「いえ。わたくし一人で十分できる仕事ですので、お気遣いなく。……ところで、コギトさん」
わたしの呼びかけに、彼の目が少し見開かれる。
その目の前に、わたしは実験器具の中から見つけた「それ」をかざした。
「道具を整理していたら見つけたのですが……これ、なんですか?」
細いワイヤーがドーム状にしなだれた、サッカーボールほどの大きさの籠のようなもの。
彼の表情が一瞬曇るのを、わたしは見逃さなかった。
「ああ……まだ残っていたのですね。鳥籠ですよ。ずっと昔、研究室でインコを飼っていたのです」
「動物がお好きなのですか?」
「いえ……」
彼は、罰を恐れる子供のように唇を噛んだ。わたしより少し年上で、はるかに冷静で沈着な彼が、見たことのない幼い表情を浮かべている。
「実験動物として、です。ヒトの声帯を模倣する構造を究明・応用し、新たな発話システムを開発しようとしたことがありました」
「それで……どうなったんです?」
「実験は失敗しました。インコは声帯に治療不可能な傷を負い、二度と鳴けなくなり、やがて死亡しました」
「…………」
彼はわたしに背を向けると、作業中だったパソコンの前に戻った。
「それ、捨てておいてください」
それだけ言って、彼はもう何も聞くなと言わんばかりに口を閉ざす。わたしも、何も言わずに空の鳥籠を捨てるものの箱の中に分別した。
(架空日記5 ソーネチカ)
鳥かご
鳥かごにいたら自由は奪われるけど、天敵には襲われないんだって。
だからさ、
スカートは履かないで。
他の人の連絡先は消して。
10分以内に返信して。
毎日好きって言って。
どうか襲われないで。
ずっとかごの中にいて。
鳥かごはとても狭く、世界を知らないまま歳だけを重ねる。と、いうことすら鳥達には何も分からないのだろう。自由を知らないものには自由の価値は分からないのかもしれない。我々は自由を求めるが、それは自由を知ってしまっているからだ。「知らぬが仏」とは世界を知りすぎた我々人間への皮肉とも捉えることが出来る。
かーごめ、かごーめ。
かーごのなーかのとーりぃは。
いーつ、いーつ、であぁう。
うしろのしょうねんだーあれ。
「君を鳥かごの中に閉じ込めていたいよ。」
君は儚く笑って、僕に言ったんだ。
「何も言わなくても、君のものさ。」
そう、君に言い聞かせるように言ったんだ。
「だって君は、いつも違うことを考えてるでしょ」
君は視線を落として言ったんだ。
「そうかな?」
僕は君の顔を見て、そう言ったんだ。
「君のこと、たくさん見てるからわかるんだよ。」
あれ、君はどれを言ったんだっけ。
この会話は、どっちから始まったんだっけ。
7/25
人の心は、小さな鳥かごのようだ。
たまにそんなことを考える。
見えないようで、実は外から見えるもの
頑丈なようで、実は隙間風が吹いてくるもの
そして、
自分の心という鳥かごに、
人々は一番捕らわれるということ
「好きになっちゃいけない人なんていないよ」
そうかな?私は違うと思う、
どれだけ好きでも周りが許してくれないよ
こんな自分でも
愛してくれる人は沢山居る事を
絶対忘れないでください。
『鳥かご』
調べてみると
幸運を呼び込むモチーフらしい
鳥には飛躍という意味があるらしい
私の胸の中に鳥かごがあるとしたら
どんな衝動を持っているのだろう。
空想を楽しみながら
私は時間を過ごす。
鳥かごの横の砂時計を見つめる
砂時計は
何度かひっくりかえっているのか
それとも
いちどもひっくり返ることは許されず
落ち続けるだけなのか
私はもう一度鳥かごに目をやる
可愛らしい鳥だ
きっとカゴから出しても
また必ずここに戻ってきてくれるだろう
自分の中の時間と感情にも似たおはなし
時間は戻らないけれど
やり直せる力を信じることは
もう何度も経験してきたのだから
守られていることは 幸せなこと
でもそれは息苦しさという
負の感情が生まれるてしまう
鉄壁な守りも時として油断が生じる
その隙間をすり抜け外に出る
その時は後戻りなど出来ないことも知らず、勿論そんな事をする気も更々なかった
世界は広い、あてもなく飛び続けた
楽しいのは最初のうちだけ
後はただ傷つくだけ、疲れ果てるだけ
あんなに遠くまで飛んで来たと思っていた世界は狭い
すぐそこに帰りたい場所があった
ただそこはもう違う誰かが守られ
楽しく暮らしている
2022/7/25