『高く高く』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
高く高く
どの場所から高く
どの場所から低く
基準になるのは足場かな
この高さが値段だと困るけど
買えないものは買わない
勝てないものは勝てないが
戦う場所を同じにしないでいいし
何処まで行こうとも場所は異なってる
色々な物を同じ様にしても
仕方がないと思う
同じだとしてもほんの一部だけ
同じにするから
違いを気にするんだと考えたり
そのままを受け取れなくても
そのままでいいんだよ
そこにあるんだからいいんじゃない
高く見えるのなら割と近いのかもしれない
子供の頃
霧雨が気持ちいい季節に峡谷に行ったことがある
たまたま持っていたシャボン玉を飛ばしたら
舞うように高く高く飛んでいった
霧雨の峡谷
空に渡るシャボン玉
優しい風
子供ながらに美しい光景を見たと感動した
高く高く上っていく煙は空に溶けて
風になってみんなの周りにいるよね。
寂しくないよね!
【高く高く】
高く高く飛びたいもんだ。
空飛ぶ箒に乗りたいし、魔法の絨毯にも乗りたい。
メリー・ポピンズみたいに傘で空を飛べたら楽しいだろうな。
大天使みたいな大きな羽を生やすのもいいな。
ハウルみたいに空を散歩するのもいい。
ま、高所恐怖症だから多分叶わないけどね。
へへっ。
僕は高いところが好きだ
山頂や地上から何百メートルの高さの建物の頂上に立って、周りの風景を見ると世界が大きく見える
そばで見ると大きな建物でも、高いところから見るととてもちっぽけなものに見える
自分の悩みも大きなものに見えたけど本当はちっぽけなもので、ただ大きな悩みと思ってるだけなのかなという考えが浮かんでくる
もっと高く…高くへ行きたい
本当に自分が思ってるよりも世界は大きくて自分の悩みなんてちっぽけなものなんだという確信が欲しい
死に関わるような悩みから夜ご飯についてなど…悩みは大小様々ある。何であれ人はずっと悩むもの
僕はずっと大きな悩みを持ち続けている
世界はこんなに広いんだから悩んでても仕方がないよと思うしかこの先生きていける自信が無い
「高く高く」
何もない所で躓く。
人によって高さは
違うだろう。
私にとってそこは
高い場所だったのか。
解せぬ。
「高く高く」
翼がある人なんてひと握り
みんな必死で飛んでんだ
助走をつけて思いっきり
飛べ。高く高く...
人がどんだけ飛んだかなんか
そんなの全く関係ない
自分史上最高の高みを目指すんだ!!
第十七作「高く高く」
高く昂く描いた夢は今もなお夢のまま。
今もまだ夢への道程の途中。
進行を阻む障害は現在地点の道標。
高き夢が実現する日は来るのであろうか。
食料やガソリン
何もかも高く
税金も高く
家計に響き
理想のために高い壁を作れば
登れなかった時に納得しちまうもんな
ただ昨日を真似るだけの生活も
ふとした瞬間に忙しく感じたりして
無性にやめたくなる
そういう場面はいくつも用意されてて
それでも続けたいらしいから
今日だって必死に抗ってる
今日も月がきれいですね。
もうすぐ満月になる小さな欠けは、輪郭を滲ませ、のんびりとそよいでいる。
もう行くね、と跳ねた向こうに、金の波が広がる。
また会おうね、と手を伸ばす。
【高く高く】
【地の果て】
何でも高ければ良い。
そう思っていたし、そう教えられてきた。
テストの点数が高ければ褒めてもらえるし、
身長が高ければモテる。
志を高く持つことは大事だと言うし、
スペックが高ければ期待も高まる。
何でも高ければ良い。
そう思っていた。
「……」
あるアパートの1室で、俺は寝転がっていた。
大量のゴミ袋は異臭を放ち始め、そこら中に散らかった缶ビールが邪魔くさい。
ハイスペックボーイ(仮)だった俺がなぜこうなってしまったか。
俺は元からハイスペックボーイでは無かったからだ。
周りを見れば、俺より顔が良い奴、俺より成績優秀な奴、俺より要領が良くて上司に気に入ってもらえる奴、俺よりできる奴なんて山ほど居た。
俺は決して、ハイスペックではなかったのだ。
いや、或いは自分の能力が劣ってしまったからかもしれない。
どちらにしろ、他人と比べ始めたのが悪かった。
自分のことが見えてくると、やがて自らに絶望するようになった。
些細なミスが積み重なって、
些細な事で喧嘩して疎遠になって、
些細なすれ違いで嫌われて。
そんな事の繰り返しで自分は堕ちてしまった。
「……」
俺は無気力な手を振り絞ってYoutubeを開き、好きなアーティストの曲を再生した。
部屋中に歌が響き渡る。
結局、高ければ良いもんじゃなかった。
どんなに地の果てだろうが、俺は人間でいることができるのだから。
この人は、そんな歌を歌っている。
〈高く高く〉
産婦人科からの帰り道、小さな駄菓子屋に寄った。
駄菓子が特別好きではないが、気晴らしにひとつやふたつ、懐かしい菓子でも買おうと寄った。
店内はこじんまりしていて、店主と見られる60代後半の男性もぺこりと頭を下げるだけだった。私以外の客は、小学校低学年くらいの男の子3人だけで、大人の客は私以外誰もいなかった。
どの駄菓子も見覚えあるもので、よく食べていたものまであった。
久しぶりに心躍る感覚に驚きつつも、冷静に商品を見ていく。
「ねぇねぇ、シャボン玉飛ばそーぜ!」
店内にいた一人の男の子が急に言いだした。
一瞬、私に向かって言ってるのかと思ったが、隣にいた2人の男の子に対して言っていたようだ。
2人も「いいね」「俺、赤のやつにする」とわいわい騒ぎ始め、各々シャボン玉キットや駄菓子を手に取り会計をしていた。
彼らがいなくなった店内は、同じ店とは思えないほど静かになった。
「何かあったのですか?」
いきなり店主が、声をかけてきた。
私は驚きつつも「少し、身内の不幸で」と簡潔に答えた。店主は顔を変えず、シャボン玉キットを渡した。
私はその意味をすぐに理解した。
お代を払おうとしたら気持ちだけでいいと断れ、体に気をつけてとにっこり微笑む店主がいた。
家に着き、ベランダに向かう。
さっき買ったシャボン玉キットを開け、シャボン玉を飛ばす。
液の香りがつんと鼻を刺激する。
ぽろぽろ涙が溢れ出てくるが、それでもシャボン玉を飛ばし続けた。
シャボン玉は高く、高く飛んで行く。
「高く高く」
僕は鳥になりたかった。
高く高く空を飛ぶ鳥に。
人生がどん底に落ちたあの日。
僕は鳥になりたいと願った。
鳥なら何も考えずに空を飛んでるだけ。
そう思ったから。
でも、君に出会って僕は変わった。
ちゃんと生きようって、幸せになりたいって。
だから、僕は君と高く高く綺麗な空を見ていたい。
鳥にはなれないけど君がいれば大丈夫。
「高く高く」
高く高く。
シャボン玉よ。
飛んでいけ。
『高く高く』
たまには、散歩でもしてみる?
美大の卒業制作を描く合間で、彼女に誘われた。
季節は初夏。
といっても、真夏かと思うぐらい暑くて、空気はじめじめしている。
2人で他愛ない会話をしながら、しばらく歩いた。
日差しが容赦なく肌を焼いて、ぐっしょりと汗で濡れたTシャツが背中に張り付く。
疲れたねー、と彼女が言った。私もそれに疲れたね、と返した。
道端の自販機で、炭酸を買った。
透明な清涼飲料水の中で泳ぐ泡が、きらりと光る。
あー、なんか。
青春だなあ。
ふと、そう思った。
卒業制作で毎日忙しいし、これと言って楽しいこともないけれど。
こういうどうでもいい時間が、青春なのかな。
私は炭酸水の蓋を回す。
プシュッと音をたてて、蓋が外れた。
半分ほど飲み干してから、
真っ青な空に、高く高くそれをかかげた。
小さい頃、鳥になりたいと思った。
「頑張れ〜!!千恵美!!」
友人の声が遠くの方から聞こえる。他にも口々に私の名前を叫ぶ後輩や先輩、顧問の先生の声も聞こえた。
私の目の前にはまるで壁のようなバーがある。そして手にはポール。風が少し吹いているものの、障りはない。天気もこれ以上ないほどの快晴で、高校最後の大会にふさわしい日だ。
ポールを握った手を強く握る。唾を吐いて息を整えると、きっと前を見つめ、走り出す。
練習したように、走ってポールを地面について、飛ぶ。まるで鳥のように、高く高く。もっと高く。
ぐんぐん空に近づいて、後少しで天にも届きそうなくらいになって重力が私を引き戻す。
マットの上に落ちた私は、ぼんやりと空を見上げてから起き上がった。周りからは歓声と拍手の雨。
結果は自己ベストで大会ベスト。嬉しい。それと同時に、飛んだ時の感覚が忘れられなかった。空がぐんぐん近づいてきて、まるで鳥のように高くもっと高くと天をかける。
「千恵美?千恵美!!」
「え?」
ぼーっとしていたらいつの間にか大会が終わっていた。目の前には大会の最中必死に私の名前を呼んでくれた友人がいる。
「え?じゃないわよ!優勝したお祝いに、どこかに食べに行こうって言ってるの。どこに行きたいとかないの?」
友人に肩を持たれてグラグラ揺らされて、いよいよ現実に戻ってくる。
「えー、うーん、なんでもいい」
「なんですってー?!」
そのまましばらく肩を揺らされながら空を見上げる。すっかり茜色に染まった空を黒いカラスが自由に飛んでいた。
いいなあ。
「千恵美ー!!またぼーっとしてたら置いていくわよ!」
「はいはい」
友人の声に引き戻されてまた現実を歩き出す。またあの感覚を求めて、私はこれからも空を飛ぶのだろう。
いま、空を見上げると彗星が肉眼で観測できるかもしれません。見えるのは、紫金山・アトラス彗星です。
日本時間10月13日に地球に最も接近。暗い場所であれば、全国的に西の低い空から肉眼でも見える可能性があります。肉眼で見られるチャンスは15日頃までということです。 ーーNEWS everyよりーー
「ということで私、少しお休みもらいます。ちょっと北の方に移動します」
「水無月さんー、本当に?そんなんで有休使うの?いや、権利っていやあ権利なんだけど」
俺は頭を掻いた。携帯に、水無月さんから電話がかかってきたのだ。雨を降らせると悪いから、会社、休みたいと。
うーん、俺としてはそんなことより、この間娘が世話になったお礼をしたい。予定を聞きたいのだが……。
「だって、私のせいでみなさんの天体観測の愉しみを奪うわけには行きませんからね。ひっそり日本の片隅に篭ります」
「じゃあ水無月さんは、一生天体観測できないじゃないか。これから、彗星がきても、日蝕があるとしても」
水無月さんはため息をついた。
「しようがないです、アメフラシの末裔としては」
またそういう事を言って、と口にしようとした俺はふと思いついて「じゃあ、プラネタリウムに行きませんか、今度」と誘ってみる。
「え」
「プラネタリウムなら、天気に影響しないでしょ?水無月さんさえ良かったら、どうですか。この間のお礼も兼ねて。星空鑑賞の他に何か美味しいものをご馳走させてください」
「……いいんですか。深雪ちゃんは」
「深雪もまた水無月さんに会いたいって言ってます。コブ付きでよければ深雪も、いっしょに」
「ぜひ! ぜひお言葉に甘えたいです。私、プラネタリウム一度行ってみたかったんです。嬉しい」
声が弾んでいる。
俺はほっとした。断られなくてよかった。
後で日取りの調整をしましょうと約束して電話を切った。やったー!と内心ガッツポーズをして床に転がる。
携帯を放り出し、俺は両手をアパートの天井に突き上げた。いま、何とかっていう彗星が日本に接近しているらしい。美しい尾をたなびかせて銀河を横切る星も楽しみだが、俺は人工の星空を水無月さんと見上げる日の方がよっぽど待ち遠しい。
俺は高く高く、俺たちの視界を埋め尽くすであろうプラネタリウムの星々に向けて手を伸ばす。きっと何かに届くような、何か形あるものを掴み取れるような予感がした。
#高く高く
「通り雨4」
(高く、高く。)🦜
あのね
僕達、雀は・・・ね。
凄く臆病で、
人間しゃん、も怖いんだよ。🦜
(でもね。)
「人間しゃん、の中には
優しい人が居るし、
・雀の天敵も
人間しゃん、が怖いから
ちゃっかり、人間しゃん
の
傍で暮らして
居るんだね。」🦜
✣だから、
大鷲しゃん、みたいに
飛ぶ必要が無いんだよ。🦜
✣それと、雀の羽は
高く飛べる
羽根では無いんだね。🦜
【それでも、秋の澄みきった
蒼く広がる大空を
高く、高く。そして
自由に飛んでみたい時も
有るんだよ。】
高く高く飛んでいけ
私が愛せなかった世界も
私が愛した人たちも
私を愛してくれなかった人たちも
思い出も翼になって飛んでいけ
20代最後の夜
10代最後の夜とは違う世界の見方を
確かに教わった
随分と大人になってここまできて
変わらなかったのはなんだったろう
けれど君といれてよかった
君がいてくれてよかった
誕生日前に最後に一緒にいるのが君でよかった
私はずっと君が好きだよ