『飛べない翼』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
人間に翼が生えるとどんな感じなんだろう。腕が変異してできたものか、それとも背中から立派に生えるものか。何となくだけれども、その翼はお飾りのもので飛べないような気がする。どれだけ精一杯翼を動かしても風が起こるだけで浮くことすら出来ない。そうなるといずれ人類は翼をファッションのパーツとして見るようになり、デコレーションをして楽しむ若者が増えてくる。ifの世界。
自由に空を飛ぶことなんて、できやしない。
空を自由に飛ぶように、生きたいように生きていける人というのは、翼を作るときに限りなく誤りが少なく作られた、ほんの一握りの人たちだけ。
私たちは今日も、壊れた翼を背負って生きている。
本来それは自由になるための道具なのに、私にとってはそれは余計なお荷物でしかない。
役割を果たさない翼は、叶うはずもない淡い希望をちらつかせてくる。
翼だということに変わりはないのだから、いつかは飛べるんじゃないか、と。飛べるはずのない、壊れているお荷物な翼なのに。
それって酷く残酷だ。
飛べない翼を私たちにつけるくらいなら、
空を仰がせて、飛ばせる気なんて更々ないのなら、
いっそ空を降らしてくれ。
─飛べない翼─ #113
(お題見て真っ先に思い当たったのは、そらるさんの“ツギハギの翼”でした。そらるさんのかく歌詞って綺麗で、すっと心に入ってくるし、なにより聴いていて落ち着くんだよなぁ)
お題 飛べない翼
例えるなら、お餅の大袋みたいに
飛べそうにお餅が膨らむそれも丁寧に
ひとつひとつ
餅は膨らんで軽くふわって
人間生命歴はまだ国宝の著名人程
生きてはいないが
飛べない事柄に困ってはいない
重力に身を任せている人達で
世の中いっぱいだ。
儚そうに思うこのお題。
いつかはやはり
(宇宙にファラウェイ)↑に逝っちゃう時は時空を越えて
意識と身柄が飛ぶ日は
必ず、生物は訪れる。
ヤバイ処には興味は全く無いが
そんな空を飛ぶ事を希望している人達を
TVで見ただけ。
難儀な事はない。
飛べない翼は
やっぱり今後的に1度は最後来るらしい。
私は、日本しか
食と水と空気が合う場所が無いから、
もう飛行機も乗らないけれど、
単純に逝っちゃうのは
もう少し後で良いかな。
空に体を投げてみた
飛べない翼で風に乗り
遠くへ行け
遠くへ行け
誰も知らない遠くの街へ
飛べない翼
飛べない翼
この翼はなんのため?
ただ意味がない飾り物
飛べない翼
この翼は誰のため?
ただ意味がないガラクタ
飛べない翼
この翼は誰から?
ただ意味のないプレゼント
飛べない翼
こんなの意味のない
どうせ飛べない
誰の魂も運べない
こんなの無意味な
天使の翼
飛び方なんて、とうに忘れた。
と、彼は寂しそうに笑う
その顔を見る度に私は胸が痛む
どうして、
貴方には白くて綺麗な羽が
あるじゃない。
喉元まででかかった言葉を飲み込む
飛ばない翼/夜凪
飛べない翼
風が身体を突き抜ける
冷たさが肌を伝う
目の前の塀を飛び越えれば少しの間だけ
宙に浮けるの
そしたらきっと私、もう自由だ
そうだ自由になれる
自由に
でも、足が震えて手が固まって
飛べなかった
飛ばなかった
私の命が生きようとしたから
飛べなかった
#飛べない翼
今日のお題から、私の好きな戦姫絶唱シンフォギアという作品を連想したので紹介します!
2人でなら翼になれるSinging heart
そんな歌詞を歌う人気絶頂のアイドルデュオ、ツヴァイウィング。姉妹のように強い絆で結ばれた奏と翼は、アイドルでありながら、謎の生命体・ノイズと戦う戦士でもあった。
しかしある日、2人のコンサートがノイズの襲撃を受ける。観客を逃がしながら必死に戦う2人だったが、逃げ遅れた少女を守るために奏が命を落としてしまう。
残された翼は、過去に囚われ、文字通り『飛べない翼』になってしまった。
時が経ち、1人で歌い、戦い続けていた翼の前に、1人の少女が現れる。あの日奏と消えたはずの武器を携えた少女は、翼と共にノイズと戦うという。しかし翼はその少女を受け入れることができず、彼女に刃を向けるのだった。
こう書くと、なんだかんだこの少女が翼さんの新しい相棒となって、2人で新たな『翼』になるという展開を予想するじゃないですか。
まもなく視聴者が「いや、これ翼さんの相棒になったら駄目なんじゃない?やめよう?」と少女を止めたくなる展開が待ってます。
続編もあるのですが、回を追うごとに個性的なキャラクターが増えて面白くなりますし、曲も良いので是非見てみてください。
飛べない翼…
イカロスの勇気を見習いたいもんですなぁ〜
No.2 飛べない翼
翼をもって生まれてきたのに
なんで飛べないんだろう
いつになったら飛べるのかな
すべて上手くいくと思っていた
順調だった
ダメだった。なにもかも。
目の前が真っ暗になり堕ちていく
涙が落ちるより速く、そして深く堕ちていく
嗚呼、疲れた。
#飛べない翼
※飛べない翼
心にゆとりがある人は、どこへ行っても飛べる。
心が自由だから。
やるべき事を片付けて、やりたい事をしている。
飛べない翼を持ってしまうのは
「やれない理由」を探してしまう心の癖。
最近、よくそう思うようになった。
やれない理由を見つけて翼を仕舞い
飛べなくてもいいやって気持ちのまま、後悔する。
それなら不安でも行動しようと思った。
なお、体力と要相談である。
やっと輸血後遺症の内出血過多が収まってきたので
往復1kmを散歩できるようになりました(*^^*)
飛べない翼を持つ者は、存在していると言えるのか。
晴天の下で、伸びやかに舞う鷹の様子は実に愉快だ。飽きもしない。
地上に降りてよたよた歩く姿も、捕食する際の獰猛な目。全てに魅了されている。飛べない者が飛べる者に憧れるのは、誰しも経験したことがあるだろう?
俺も、あの鳥のような自由の翼を持ちたかった。今からでも遅くないし、いつだって神様は見ている。やらないなんてない。
まあ、この世から消えても翼は生えないけどな。
そんな事を考えながら、身を投げ出した。
包むための腕
突き放すための腕
見つめるための瞳
軽蔑をあらわす眼差しのため?
恋をするためのハート?
割れることを知るためのもの?
生まれるため? 死ぬため?
家族のため? 人類のため?
分からないまま なの
跳べない翼
広い広い空に抱かれて
幼い身体がみていた
未来は青かったけど
いまこの瞳にうつる
全ては色褪せていた
笑顔も忘れてしまった
もう一度やり直せるのなら
羽根をかざして
何処までも続く高い空に
はばたくのに
矛盾だらけの世界で
麻痺した左の心
涙も枯れてしまったけれど
先が見えず怯えてた
殻に閉じこもったまま
まだこの背中に羽根があれば
飛べるのならば
いつかみていた幼い夢に
羽根を広げて
何処までも続く高い空に
はばたくのに
猛烈な吐き気が襲う。
「うぉ、お、え」
ケミカルな光が俺を嘲笑う。映っているのは推しのアイドル。けれどそこに写ってる彼女は、いつも見ていた砂糖菓子のような無邪気な甘さはなかった。
暗い部屋に不気味に踊るテレビの明かりと同じ。
不倫。世の中どこにだってあること。きっとこれがどっかの政治家なら、ゴキブリをたまたま見つけたくらいの嫌悪で住んだのだろう。
だが、これは無理だ。全てを捧げると誓っていたんだ。芯が折れるとはこういう事なのだろう。昨日まで幸せに生きてた日常の真ん中のでかい穴。生きては帰れないと思う。
分かっている、これが俺の傲慢だってことには。
アイドルだって、普通の人間で、恋もして、それがもしかしたら他人のものだったりして、それでも諦めきれなくて、都合が悪くなったら喚き散らすんだろう。
だって造形はともかく同じ元素で構成されているんだから。俺と同じ思考だってするんだ。だから、アイドルだったからと言って許しちゃいけないなんてことはあっちゃいけないんだ。だからこんな風に心が悪々しく染まるの俺が、きっとどす黒いだけなんだろう。
だから少しでも、吐き出す。
「やっぱりやってたか」
暗い部屋にはいつの間にか光の筋ができていた。
目が道を辿ると先には、テレビの中の顔と産んだ人の次によく知る女の顔。俺と同じように同じものにハマった唯一の親友だった。
表情は逆光で見えない。だが、その声音はあまり苦しくはなさそうだった。そんな彼女が憎たらしくて、自己嫌悪に至って、だからこそ感情が抑えられない。
「うるさい、おまえなんかにはわかんねぇよ」
「わかんないかもな」
「だから、おまえが!! ……いや、早くあっちいけよ」
光を膝で塞ぎ、見えないようにする。せめてもの抵抗だった。流れたのは短いけれど、長く長く感じた。
とてつもない大きなため息が響くと、ダン、と音が目の前で止まる。
「あんたがなんで悲しんでんのかは分かってる、私も追ってたから」
何も答えない。答えられない。
ゲロまみれの口元は恥ずかしかった。
「けれどな、あんたの気持ちなんざずっとわかんねぇよ」
「しってるよ。だからどっかに行けって言ってるんだ」
「ちげぇよ、わかんねーから知りたいんだ。知りたいからそばにいたい。あんただから」
胡散臭い言葉に、うざけがさしてなにか言い返してやろうという気になった。単純なのだろう、俺は。
ノロノロと視線をあげるとテレビの光もドアの隙間からの光も見えなくて、よく知った女の目が間近に見えた。そんなに近いと思わなくて、身を引こうとする。
がそれより早く女の手が俺の後頭部に添えられる。
「ウザイのはわかってる、けどな」
近かった目が。
更に近く。
世界が灯りもないのに瞬く。
彼女の口は美しく穢れていた。
「あんたも私のこと知らないだろ」
考えがまとまらない。けれどこれがどこか良くないことなのは分かっている。片方翼が折れた鳥が、もう1羽の空を奪おうとしている、ような。
「あたしを見ろ」
その思考も全て彼女に塗りつぶされる。
もう一度スパークする。
「もうダメだ、もう飛べないなんて思うな。
半分だけで飛べない翼ならあたしが半分担ってやる。」
「でも、それじゃお前の行きたいとこに行けないだろ。アイドルになりたいって言ってただろ、お前は」
精一杯の反論の答えは。
俺が彼女が何故それを目指すか知らなかった、ただそれだけだった。
朝。
瞼を開けると、ぼやけた世界が再起動する。
人の気配だけが脳裏に浮かぶ。とても不快だ。
忌まわしくあるが必要不可欠のこの瞳は、いつになっても外界を映すことを許さない。
窓から部屋の外を眺める。
まだ涼しげな春の風が頬にかかる。
鳥の鳴き声がする。恐らく、4羽。
あの鳥たちは当てもなく、空虚な空を飛び回っているのだろうか。
飛べるだけまだましなのかもしれない。
――なんで俺は、今日も生きているのだろう。
何時も何時も、朝になると考えてしまう。
死んでいった者達、殺した物達。それらの叫びが瞳に反射する。
でも、俺は足を止めはしないのだろう。
なぜならそれが使命だから。
それを出来ない俺に、長月五日に、価値はないのだから。
また、鳥の鳴き声がする。
破られた翼では、もうどこにも行けない。
『愛玩鳥の瞳』
最近、買い始めた文鳥さん。羽が切られていてあまり飛べない。飛べるって飼育員さん?が話していたけど虫籠の中に1年いたら飛べなくもなるよね。低空飛行だけど少しずつ飛べるようになっている気がする。風切り羽?が切られているから他と比べたら飛べないけどうちの子はうちの子なりに頑張ってる。タイトルのように「飛べない」ではなく「飛べない環境ではない翼」になっていたからタイトルには矛盾しているかもね。少しずつ自分なりに頑張って元気になる姿を祈ってる。私も頑張る。共に頑張ろうね。
「飛べない翼」
天才と呼ばれた彼はきっと神様から立派な翼を預かったのだろう。
スポーツ、強いて言うならテニスという競技は才能の差という物が顕著に現れる競技ではないだろうか。別にそれによって全てが決まると言っている訳では無い。試合している中で目まぐるしく展開が変わっていくスポーツの代表と言いたいのだ。そんなテニスの世界の中では、まず瞬発力やスピード、筋力や持久力と言った根本的な身体的要素から冷静さ、集中力、試合の流れを読む力と言った精神的要素が強く必要となってくる。まぁ別に各スポーツの間にそこまで明確なスキルの差は無いのだけれど。つまり言いたいのは必要となる、あればある程いいと言われている能力が多ければ多いほど天才と凡人の差を広がっていくというわけだ。
彼はテニスの才能を持って生まれた。きっと神様が彼のことを気に入ったのだろうと言えるくらいに彼は上手かった。その上彼は貪欲だった。勝利に、強敵に、敗北に、、、。彼は未だ見ぬ強い敵に挑むために多くの時間をテニスに費やしてきた。、、いつしか彼はこう呼ばれるようになる。"天才"と。別に初めの頃は気にしていなかった。言っているのは弱いやつだ、人との差ばかりを考えてその差をどう埋めるかではなくその差に理由を求めるだけの負け犬だと。けど、何をやっても「アイツは天才だから」「比べたところで意味もない」「監督も無理だって分かってるくせに」「最初から越そうと考えることが無駄」。そう言われ続けてきて、彼は止まった。気づいたのだ。自分は誰かに負けることを求められていない、勝つこと以外は間違いだと言うように彼の今までを蔑ろにされていることに。彼は貪欲だった。強くなるために考えられないほどの量、質、時間を練習に当ててきた。でも周りの人間はどうせ彼が勝つのだから彼がどれだけ練習していようが気にも止めなかった。その事に気がついた時彼の目標は1つになっていた。それは、負けること。なんてふざけた目標だと人は忌避するだろう。だが、その望みは天才と言われた彼だけが持てる目標だった。だから、彼は決めたのだ。皆が目指す王者になろうと。誰もその事には気づかない。だって今までものこれからも最強は彼でそれ以外になることはないと疑わなかったから。その事が彼の歩みを止めたということにさえも気づかなかった。
彼が勝ちたいと渇望する相手を諦めたのは他でもなく、彼に勝ちたいと思っていた人たちで、彼に勝てないと諦めた人のせいだった。別に全責任を彼らに負わせるつもりは無いが、彼を天才に、誰にも追いつけない存在にしたのは紛れもなく彼らだった。向けられていた眼差しはいつかこうなりたいという羨望から、なんでこいつにはという嫉妬、果てには勝てなくてもしょうがないという諦念を孕んだものに変わり果てる。今まで見てきたいくつものその色が彼を変えた。
彼はずっと1人だ。仲間と好敵手と監督と高め合うはずのスポーツは彼には無かった。
神様も酷いものだ。どこにだって飛べる翼をくれたのなら休む場所を与えてくれたって良かったのに。長い間上へ上へと目指していたおかげで視界の中には、何も映らなくなっていた。それに気づいて引き返そうとした時には戻る道が分からなくなっていた。飛ぶ力など残っていないが、それでもどこへだって飛べる翼があって、気持ちを置いてバカになったみたいに翼だけが動きを止めない。骨を折って、羽毛も剥がれた醜い羽は遠目では誰にも気づかれない。
_____もう、誰でもいいから助けてくれよ。
そう呟いた彼の声が届くのは、彼の心が負け墜落した時か、誰かが怪我をおった彼に気づいた時か。どちらが先かは神のみぞ知るところだった。
飛べない翼
飛べない翼に用はない。
今欲しいのはどこにでも、好きなところへ飛んでいける翼だ。
決して落下するような、脆弱で、お飾りなものではない。
どこにも飛んでいけないなら、最初から授けるな。
平らな背中なら諦めることも出来たのに、存在を主張したそれのせいで、いつも叶わぬ夢ばかり見る。
夢を見たってどうしようもない。だから翼をもいでしまった。
落下するだけの体になれば、底に落ちるだけだから。
底にまで行き着いてしまえば、後は自力で這い上がるだけだから。