記憶の破片

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飛べない翼

風が身体を突き抜ける
冷たさが肌を伝う
目の前の塀を飛び越えれば少しの間だけ
宙に浮けるの
そしたらきっと私、もう自由だ
そうだ自由になれる
自由に
でも、足が震えて手が固まって
飛べなかった
飛ばなかった  
私の命が生きようとしたから
飛べなかった

11/11/2024, 1:25:18 PM