『飛べない翼』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
飛べない翼だとしても
翼があるというだけで
羽ばたくことはできるから
………飛べない翼
飛べない翼
私は飛べない。
翼は持っている。
飛ぶ練習などした事がない。
自由に飛べる場所などない。
飛ぶよりも、翼が邪魔にならない方法を覚えるべきだ。
僕にはつばさがあるのに上手に飛べない
なぜか飛べない
つばさにきずがある
もぉなおらない
「飛べないつばさ」
〚飛べない翼〛
想うように飛べず、あなたのように僕は輝けない。
あなたの翼は、まるで黄金で僕とは大違い。
"それでも、僕は、どこかで、きっと飛べるよ"
翼はあるクセにその機能を果たしていないということか。結局、飛べない翼は邪魔になるだけということ?
まぁ、そうじゃないよね。例えば、人の腕だって、元を辿れば鳥の翼(これを相同器官という)。確かに人の腕では空を飛ぶことはできない。「翼」という役割を果たすことができなくても、「腕」という役割を全うしている。それで良いと思う。飛べない翼を持っているならそれを有効に使おう。たとえ翼として機能しないとしても、見方を変えればどんなモノにも変化する。腕として使っても良い。傘としても使えそう。体に巻けば暖かくなる。これからの季節、役に立つかも。
いらないから捨てる?勿体ない。ほら、貴方が持っているそれも、あれも、これだっていつか宝物になる。
飛べない翼
私天使!
でも飛べないの
いつもみんなに馬鹿にされるの
でも!飛べるように頑張るの!
だって頑張って練習すればこの飛べない翼が飛べる翼に成長するんだから!
今日も頑張って練習するの!
いつかこの空を自由に飛びたいの!
『飛べない翼』
翼が無くても地を跳ね回る
腕が無くても咥え振り回す
脚が無くても胴で這いずる
そしていつか私は異形の烙印を押される
持ってうまれた者と私の違いはなんだろう
満ち足りた全てを憎む心か
はたまた空虚な全てを赦す心か
空を翔る者は私の自由を知らぬ
弓を射る者は私の傷痕を知らぬ
地を踏む者は私の歩みを知らぬ
ほんの一部分に過ぎない全てに
私はいつまでも縛られ続けている
飛べない翼
空を見上げるとふと飛びたいと思うことがある。
あの空で翼を広げて飛べたなら……なんてくだらないことを考えることがあった。
けれど、自分に翼があっても飛べはしないだろうなとも思う。
既に折られた翼は空に羽ばたくことは出来ないことは自覚していたから。
END
「飛べない翼」とかけまして
「何を食べても調子が悪い腸」と解きます。
その心はどちらも「ダチョウ/駄腸(駄目な腸)」です。
『飛べない翼』
飛べない翼を持つ私に、あなたはそのどこまでも飛んでいけそうな立派な翼をもって美しい景色を見せてくれました。
だから、そんなあなたが空を飛び疲れたときに休める地上の家でありたいと思います。
「飛べない翼」
誰にでも生まれつき羽はあると思う。
いつか大きくなって、羽が翼になったら自由に空を飛べるはず。
なのに私達はいつまでも自由に空を飛べない。立派に育った翼はあるのに。
自由に生きれない。
きっと落ちるのが怖いから。
僕が普通じゃなくても愛してくれますか?
みんなと同じことができなくても、同じみんなと同じ愛情を持って接してくれますか?
僕は生まれながらにして、翼は持っていても飛ぶことができない天使だった。
真っ白な羽、柔らかな羽、肩甲骨の辺りからひょっこりと生えている。
僕のお母さんもお父さんもお姉ちゃんもお兄ちゃんもみんな持っている翼。
僕も持っているけれど、みんなと違うのは飛べないということ。
よく分からないけれど、天使のお医者さんのところに連れて行かれて、翼としての役割をコレは果たせないんだって。
稀にある病気の一種なんだって。
僕は意味もなくある、ただ飾りのコレと一生付き合わなくてはいけないらしい。
と言っても、生まれた時からこうだからみんなの可哀想とか辛かったね、とかっていう声かけは特に僕の心になんの影響ももたらさない。
だって僕にとってはコレが普通だから。
学校に行く歳になった。
僕は他の使える翼がある子とは違うクラスなんだって。
空を飛んで移動しないといけない授業とか、内容に僕は一緒に行動できないから、特別な学級に行くらしい。
それはごもっともなことで、他の子に置いて行かれて悲しい目に合うよりかは、僕と同じような境遇の子達と頑張って授業を受けることの方が良かった。
僕みたいに翼が使えない子や、翼がない子、片方しかない子、それから頭の上の輪がない子とか、いわゆる普通を持っていない子が僕と同じクラスになった。
それぞれができることは違うし、たしかに他の子とはなんか違うなって子達が集まっている。
でも、得意なこともあって、絵がものすごく上手だったり集中力がすごかったり、特定の知識だけはたくさん詰まってたりする特別な子たちばっかりだ。
担任の先生とは別に補助の先生もいていろいろ良くしてくれてる。
でもね、僕知ってるんだ。
百パーセントの愛で接してくれている訳ではないこと。百パーセントの善意で見てくれていないこと。
先生は言うんだ。あの子はああだったら、いいのに。とか、せめて〇〇はできないと生きていけないのに、とか。相手が面倒くさいとか。そりゃあね、場所を歩いて移動するしかないから、高いところに行くには連れて行ってもらわないといけないし、片方の翼しかない子はバランスが取れないから、体を支えてもらう必要があるし、頭の輪っかがない子は、頭の回転がちょっと遅いから受け答えがうまくできない時もある。
僕の世界では、普通じゃないことが見た目で分かってしまう。僕が外に出かけたらね、知らない人は顔を顰めるの。きっと僕が変な行動をしたり人に迷惑をかけたりすると思ってるんだ。迷惑はかけるかもしれないけど、顔を顰めなくていいのに。
僕はちょっと傷ついてしまうんだ。こんなこと慣れてるはずなのにね。
なんかね、2学期から学校の制度が変わって僕みたいな立場の子も普通学級に行かなくちゃいけなくなったの。
まあ、僕はそのままの学級なんだけど。
頭に輪っかがない子が普通のクラスに行くことになった。その子のお母さんは、他の子と違うってことが、ものすごく今まで嫌だったみたい。だから、その知らせを聞いてすごく喜んでた。
私の子は、普通なのよって。
不思議だね。クラスが違うだけでその子のお母さんは胸を張って自分の子の存在を人にいうことができるんだ。
おかしいよ。
でもね、数ヶ月経ってその子は学校に来なくなっちゃった。授業に追いつけないんだって。
今まで僕たちとやってたペースはゆっくりだったから、授業のスピードに追いつけなくなっちゃったって。
そりゃそーだよ。
なんで、僕たちにあったクラスに行ったら行けないのさ。僕は先生に聞いてみたんだ。
そしたらね、学校のボスの市役所ってところからの命令なんだって。
僕たちみたいにちょっと正常じゃない子がたくさんいて大変だから、その人数を減らすために基準をあげたんだって。意味が分からないよ。
授業に追いつかなくてもいいから教室にいるだけでいいよ、ってなんの意味があるの?
僕はまだこのクラスにいられる。
でも、授業の言ってる意味も分からない、友達もできない。教育の放棄だよね。
天使は天使っていう型にはまった見た目じゃないと、普通の子と同じものをくれないの?
恥ずかしいとか、可哀想とか、なんでそう思うの?
あーあ、なんて簡単で難しい問題なんだろう。
北田さんへ
北田さんが貸してくださった本『飛べない翼』
読ませていただきました!
北田さんがおすすめする本だから、結構難しいのかな、私でも理解できるかなぁ?と思ったけど、意外と読み進めてしまって、あっという間に読み終わっちゃいました!
主人公が何度も挑戦しては、心が挫けそうになるたびに、それでも立ち上がる姿がとても感動しました。
私もこの間、少しだけ、本当に大したことじゃないんですけど、少しだけクヨクヨしちゃって…
そんな時におすすめされた本だったので、とても元気が出ました♪
ありがとうございます!!
また素敵な本を紹介してくださいね。
私も諦めずに頑張りたいと思うこと、できました!
飛べない翼
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.11.12 藍
歩いてきたんだね。こんなところまで歩いてきたんだね。
飛べないことを隠すためにどれだけ痛めたんだろう。
貴方の望む、"いいよ"を用意できなくってごめんね。
その人じゃなくて悪かったね。どうしようもない挫折や諦めに手を引いていってやれないことを、たぶん弱さだって思うけれど、飛べない鳥だって多いよ。
私は、別に、いいよ。追いつけなくたって。
一人は好きだな。そんなことで貶める言葉を口にしなくて済むんだって思うから、一人は好きだよ。
こんな生き物がここに居る意味があるといいなと思うから、さよならはまだ、言わないことにした。今更だけど。
私は天使、いわゆる天界に住んでる神の使いなの。
天使には羽がついていて、
空が飛べて、綺麗な白色をしているの。
でも私には飛べなかった
普通の天使とは違って、
私の羽は黒く染まってドロドロに溶けていた
周りの天使達は
「あれに触ると飛べなくなる」だの、
「黒い羽は不幸の翼」なんて
噂を流して私から離れて行くの
だけど、二人、私から離れないでくれた子がいたの
私は怖かったんだよ、裏切られるんじゃないかって
でもあなた達は私の羽を嘲笑ったりしなかった、
むしろ羨ましいって、そう言ってくれた
あなた達の世界に天使はいないんだっけ、?
あなた達からしたら羨ましいって思われてるんだね。
でもあなた達が天使だったら、?
あなた達は普通に飛べて、私だけ飛べなかったら、?
私はあなた達に聞いたの。
そうしたらあなた達は
「今と変わらず相手してやる」って言ってくれた
私は嬉しかったよ、初めてだったから
そう私に言ってくれたのは、
でも、あなた達はニンゲンだもの、
寿命とか、あるのよね
私はまだまだ長生きできるけど、
あなた達は、せいぜい80年程度、
だからいつか死んでしまって、もう会えなくなる
ーーーーーーーー
こんな話を聞いたことがある?
死後、天使が迎えに来て、
天界で過ごす天使になるって
でも、生前に天使と会ってしまうと、
羽を失い、飛べない天使が生まれるって。
….どういうことか分かる?
あなた達は私に会ってしまったから、
飛べない天使になってしまうの
私も、生前に天使と会ってしまって、
飛べなくなってしまったの
「回避する方法」はないかって?
残念だけど、天使になるのは回避出来ないわ、
飛べなくなって、虐げられる毎日。
…私のせいね、
私があなた達と出会ってなければ、
こんなことにはならなかったはずなのに、
本当にごめんなさい、
…えっ?
「それでもいい」…?
だめよ、!あなた達が虐げられるなんて…!
「一緒に行こう」…ですって?
…どうして、なんで私を嫌わないの、?
私のせいで、私のせいでこんなことに、!!!!
ーーーーーーーー
大丈夫です、僕たちがいますから
何も心配はありません。
僕たちが虐められたって、
あなたが助けてくれるでしょう、?w
あなたが虐められたら、
僕たちが助けます。
だから、一緒に行きましょう?
ーーーーーーーー
ありがとう、
あなた達に出会えてよかった、
….じゃあ、天使になったら、また会いましょう、?
その時は、美味しい紅茶でも、用意しとくわね、!
ー飛べない羽ー
ーー創作 1日目
美味しいご飯食べたい。
お腹すいた。
でもお父さん怒ってるから、
今日はご飯なしだなぁ。
お腹すいた。
飛べない翼……
10年前に読んだ嶽本野ばらさんの小説を思い出した。
タイトルは「ハネ」だったかな?
あの頃は図書室の本を毎週借りて読んでいた。
何かをきっかけに、昔読んだ小説のエピソードが、ふと目の前に浮かぶ。
頭の中のブラックホールに漂っているたくさんの物語たちが俺に語りかける。
ここではないどこかを感じながらも、現実から逃げているというわけでもない。
俺の人生の救い、俺が人生を飛ぶための翼になってくれている。
シンボル
仲間であるという象徴を携えて
自分にしかできないことを模索する
諦めと挑戦の境目を決めるのは難しいが
可能性は拡がっている
※飛べない翼
【飛べない翼】
今、僕の背中には誰の目から見ても明らかな翼がある。大きめの洋服やリュックで隠そうとするが、かなり不自然な背中の膨らみを指摘されることは少なくない。
もちろん、翼があるからといって飛べるわけではない。この翼は『飛べない翼症候群』によってもたらされたものだ。
『飛べない翼症候群』は国内で数千例しかない、珍しい症例だ。翼が生えることを除いては大きさや色、形などもまちまちで、原因も未だ特定されていない。幼少期に発症し、最初は肩甲骨が少し盛り上がっているくらいだが、小学生高学年から中学生にかけて翼が形成されていく。そして、高校から大学入学までに翼は消滅するとされている。
ただ、ごく稀に成人しても翼がそのまま残る場合がある。27歳の僕がその「稀な例」だ。
「あの、もしかして今井さんって『飛べない翼症候群』ですか?」
たまたま廊下ですれ違った総務の花岡さんに、突然声をかけられた。
「えぇ、まぁ…」
「やっぱり! でも、珍しいですよね。社会人になっても翼が残ってるのって。私も大学入学近くまであったんですよ、背中に」
あぁ、この人もそうか。
『飛べない翼症候群』だったという人には、今までにも何度か声をかけられてことがある。その後は決まってこう続くのだ。
「大変だねぇ、同じ症状を経験したことがあるからわかるよ。自分は早いうちに翼が取れたからいいけど、その歳で翼背負ってるって正直イタイよね〜」
別に好きで翼を背負ってるわけではない。同じ経験をしながら、相手の苦しみをまったく理解していない人ほどタチの悪いものはない。
「そうですか。じゃ、今は快適なんですね」
僕は、余計なことを言われたくなくて先にこう言った。でも、帰ってきた答えはまったく予想していない言葉だった。
「ううん、ちっとも。私、翼を失ったことを今でも引きずっているのよ」
すると、花岡さんは大学時代に出会った留学生の話をしてくれた。彼自身は『飛べない翼症候群』ではなかったが、友人知人の何人かにこの症例が当てはまり、自力で調べていたという。花岡さんも自分の症状を明かし、大学入学前に翼が消えてよかったと話すと、彼は思いがけないことを言った。
「翼はあった方がいいよ。大人になっても。だってそれは、とても大切な個性だから」
自分が経験したこともないのに、何て身勝手なとこを言う人だろう、と最初は花岡さんも良い印象を抱かなかった。でも、彼の友人たちはそれぞれ自分の翼を誇りにして、あえて隠そうとはしなかったという。そして、翼が消滅するときには仲間とフェアウェルパーティーを開き、感謝と惜別の想いを表したという。
「彼の友人で、成人しても翼が残っている人がいるの。その人ね、今はある大きなテーマパークのスタッフとして働いているんだけど、子どもたちに自分の翼を見せて今やパーク1の人気者になっているのよ」
僕は呆気に取られていた。僕以外で、成人しても翼が残る人物の話を聞いたのは初めてだった。しかも、それを活かして仕事をしているなんて…自分との圧倒的な差を感じた。
「それでね、今井さんの歩き方を見たときに学生時代の私を思い出してしまったの。何となく背中を隠すというか、庇っているような気がしたから。突然声をかけてしまってごめんなさい」
「いえ…あの、ありがとうございます」
僕は、花岡さんに深々と一礼した。初対面の僕を呼び止めて、こんな話をしてくれる勇気と優しさが嬉しかった。
「あ、あとね、もうひとつ」
花岡さんは急に小声になった。
「さっきのテーマパークのことが総務でも話題になってね、来年からあなたのように成人後も翼を持つ社員には何らかの補助が出るかもしれないの」
「えっ、ホントですか⁈」
「まだ『かもしれない』としか言えないけど。でも、一般社員より負担は大きいだろうし、できるだけみんなで働きやすい環境にしたいって話は進んでいるわ」
そうか、僕は今までこの翼を隠すことばかり考えてきたけれど、これからはこの翼を生かし、ともに生きることができるかもしれない。
「花岡さん、ありがとうございます。お話できてよかったです。今日からちょっとだけ、自分の翼を好きになれそうです」
僕はあらためて花岡さんに礼を言って、自分の部署に戻ろうと歩き出した。
「今井さん、背中!」
花岡さんに言われ、無意識に背中を丸めていた自分に気づく。自分の個性として完全に受け入れるにはまだ時間がかかりそうだ。